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痔とは?肛門の構造から見る原因と主な種類

更新日:2017/03/23 公開日:2015/10/30

痔の基礎知識

肛門に痛みを感じたり、出血が見られたりしたら、誰でも不安になります。それでも、恥ずかしいからと誰にも相談できず、ひとりで悩んでいる人も多いのではないでしょうか?ドクター監修のもと、痔の原因と主な種類について解説します。

肛門の周辺にしこりのようなものができて違和感があったり、痛みや出血が見られたりすると、「もしかしたら、痔かもしれない」と心配になります。痔とは、どのような病気で、どのような原因によって発症するのでしょうか。肛門の構造から見た痔の原因と、痔の種類について解説します。

肛門の構造から見る痔の原因とは

肛門は、便やガスの排出を調整する器官で、直腸とつながっています。長さは約3cmで、内肛門括約筋と外肛門括約筋の2つの筋肉で囲まれています。内肛門括約筋は自分の意思でコントロールできない筋肉で、肛門を一定の力で締めるため、普段は肛門が閉じています。一方、外肛門括約筋は自分でコントロールができる筋肉で、絞って便を我慢したり、緩めて排便したりすることができます。

内肛門・外肛門括約筋の近くには、毛細血管や筋線維などが細かく張り巡らされている「肛門クッション」があります。軟らかくて弾力性のある肛門クッションは、排便の際に強くいきむ、長時間座りっぱなしの状態などによって肛門に負担がかかると、うっ血して血行障害が起こります。その結果、肛門が腫れたり出口が切れたりして、痔が悪化し、排便時に痔が脱出したり出血したりします。

代表的な痔の種類

痔は、肛門の症状により、大きく3種類に分けられます。それぞれの痔の特徴を見ていきましょう。

イボ痔(痔核)

肛門に、イボ状の腫れができる痔です。肛門の入り口から3~4cmのところにある歯状線の外側にできたものを「外痔核」、内側の粘膜にできたものを「内痔核」と呼びます。歯状線は、直腸と皮膚の境目にある歯のように入り組んだ部分です。外痔核は、出血は少ないものの痛みを感じることが多く、血の塊ができると大きく腫れてさらに激しく痛みます。内痔核ができる場所は痛みを感じる神経がないため、ほとんど痛みを感じることはなく、出血や脱出することで痔に気づくことも多いものです。

症状が進むと、排便時に鮮血が大量に出たり、イボが肛門の外に出てきたりすることもあります。

イボ痔の誘因のひとつに、アルコールがあります。アルコールは、炎症を引き起こす物質でもあります。そのため、アルコールを大量に摂取してしまうと下痢を起こしやすい状態になり、痔核(イボ痔)の悪化に繋がることがあります。

切れ痔(裂肛)

肛門の歯状線より外側の皮膚が、縦に切れたり裂けたりして傷ができた状態。硬い便や太い便を無理に出そうとしたり、下痢などによって肛門が傷ついたり、直腸肛門部の血液循環が悪くなることで起こります。排便時や排便後に強い痛みを感じ、トイレットペーパーにつく程度の少量の出血から便器に垂れるほどの出血が見られます。

裂肛(切れ痔)の原因には、肛門から体外へと排出される際の、便の状態が関係しています。たとえば、硬すぎたり太すぎたりする便や、あるいは、下痢といった物理的な問題で傷がついてしまうのです。また、慢性的な炎症によって、本来はゴムのように柔軟な皮膚が硬くなることがあります。そのことが、皮膚が裂けてしまう間接的な原因となることもあります。

そのほかにも、便秘の場合は直腸内や肛門付近に便が長期間溜まった状態になることで、裂肛を発症してしまうことがあります。

痔ろう(あな痔)

肛門周囲の組織に大腸菌などが感染し、膿がたまります。膿が皮膚を破って流れ出ると、直腸と肛門周囲の皮膚が貫通したトンネルのような管ができます。この状態が痔ろう(あな痔)です。肛門の周囲が腫れて痛むほか、38~39℃の熱が出たり、おしりから膿が出るなどの症状が見られます。治療には、手術が必要となります。

痔ろう(あな痔)を発症する原因として、過労やストレスなどが考えられます。過労やストレス、下痢などによって肛門の2~3センチほど奥のあたりに菌が増え、膿がたまっていくのです。それによって肛門が腫れ、痛みや熱感の症状が現れます。

痔ろうによる痛みなどを我慢し続けると、やがて膿が破裂する可能性があります。痛みがあるときは、我慢せずに専門の医院で早めに相談しましょう。

この病気・症状の初診に向いている科 肛門外科

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