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頭皮が臭い原因は?女性のための対策と頭皮ケア

更新日:2017.12.20
公開日:2017.12.20
ドクター画像
この記事の監修者
ドーズ美容外科 長崎院 院長 芳賀菜未香

頭皮のにおいが気になる場合、どのような原因が考えられるのでしょうか。また、どんな対策が必要なのでしょうか。ここではドクター監修のもと、頭皮が臭くなる原因や、においを予防・改善するヘアケア方法や注意点についてご紹介します。

「毎日シャンプーしているのに、頭皮がにおう」「使った後のタオルや枕が臭い…」など、男性に限らず女性でも意外と気になるのが頭皮のにおい。頭皮はなぜ、臭くなってしまうのでしょうか。その原因を解明するとともに、においを予防・改善するために取り入れたいヘアケア方法や、食生活や日常生活で気をつけたいポイントについて紹介します。

頭皮が臭いのはなぜ?その原因とは

頭皮のにおいの正体として多く考えられるのが、酸化した皮脂です。皮脂は皮膚を健やかな状態に保つために必要なものですが、分泌されてから時間が経つと酸化していきます。皮脂が酸化するとは、いわゆる皮脂が古くなった状態のことで、酸化した皮脂は「過酸化脂質」と呼び、悪臭を発生させます。また、過酸化脂質は雑菌のエサとなるため、頭皮の雑菌を増殖させてしまいさらに悪臭を放ちます。

この過酸化脂質を発生させる原因は、時間の経過だけでなく他の原因によっても起こります。

  • 洗髪不足
  • 間違った洗髪をしている
  • 頭皮の乾燥
  • 紫外線
  • 加齢臭
  • 脂漏性皮膚炎

順に説明していきましょう。

洗髪不足

単純に洗髪をしていない場合、頭皮から分泌された皮脂が残り、過酸化物質が増え、汗や古くなった角質などによって雑菌が繁殖していきます。いわゆる不衛生な状態です。

間違った洗髪をしている

毎日、シャンプーで洗髪をしていても、洗い方を間違えると過酸化脂質を十分に落とせていないことが考えられます。また、すすぎが足りないことでシャンプー剤などが頭皮に残り、フケなどが発生すると雑菌の繁殖につながります。

頭皮の乾燥

皮脂には、汗とまざりあうことで天然の「皮脂膜」を形成し、頭皮をコーティングして紫外線や乾燥から守るなどの役目があります。しかし、洗浄力の強すぎるシャンプーで洗ったり1日に何度も洗髪をしたりすると、皮脂を落としすぎてしまい、それを補うために皮脂の過剰分泌を招いて、においの原因となることがあります。

紫外線による皮脂の酸化

あまり意識されていないことですが、頭皮は顔と同程度、もしくはそれ以上の紫外線を浴びています。紫外線を浴び過ぎると頭皮の乾燥が進んだり、皮脂を酸化させてにおいの原因となる可能性があるのです。頭皮環境をすこやかに保つためにも、帽子や日傘で紫外線対策を行いましょう。

加齢臭

頭皮から分泌されるのは皮脂だけではありません。そのひとつである脂肪酸が過酸化脂質によって酸化すると、加齢臭の主成分である「ノネナール」が発生します。これがいわゆる加齢臭と呼ばれるものです。20代や30代ではあまり見られませんが、40代頃から男女問わずノネナールが発生しやすくなり、特にもともと皮脂分泌が多い男性に多く見られます。

食生活やストレスによる皮脂の過剰分泌

ファストフードや肉中心の食生活を続けていて、体臭がきつくなったことはありませんか。頭皮も身体の一部ですから、これらによってにおいが強まります。特に脂っこいものばかりを食べていると、皮脂腺の働きが活発になり、皮脂の分泌量が増える可能性があります。

ストレスも大敵です。ストレスによって体内の活性酸素が増えてしまうと、頭皮の皮脂の酸化が早まり、嫌なにおいを発しやすくなってしまいます。

脂漏性皮膚炎

頭皮が常にベタベタしていてフケに悩まされていたり、かゆみや加齢臭のようなにおいをともなったりする場合は、脂漏性皮膚炎かもしれません。脂漏性皮膚炎とは皮脂が過剰分泌されることでマラセチアという真菌(カビ)が増殖し、肌に炎症を引き起こす病気です。男性に多く見られますが、ホルモンバランスの乱れなどによって女性でも発症します。

脂漏性皮膚炎は慢性化して再発をくり返すことも多いので、医師に相談のうえ早めに治療することをおすすめします。

頭皮のにおいを消すための対策方法

頭皮のにおいを消す対策として、正しい洗髪方法をはじめ、シャンプー剤選びを解説していきます。自分でできるケアになるので、今の洗い方やシャンプー剤などを確認しながら改善していきましょう。

正しいシャンプー方法で頭皮をケアする

頭皮は皮脂腺がとても多く、汚れやすい部位と言えます。そのため、以下の手順で毎日きちんとシャンプーを行い、頭皮を清潔に保ちましょう。

  1. シャンプー前の乾いた髪をとかし、髪の絡みをほぐして余分なホコリなどを落としておく
  2. まずはぬるま湯だけで髪をしっかりとすすぐ
  3. シャンプーは手のひらであらかじめ泡立てから髪になじませ、頭皮を揉みだすようにやさしく洗う
  4. たっぷりのぬるま湯で丁寧にすすぐ。すすぎ残しがないよう注意する
  5. 清潔なタオルで押さえるようにして水気を拭き取り、ドライヤーで手早く頭皮から乾燥させる

においやベタつきが気になるときは、ついゴシゴシと力を入れて洗いたくなりますが、強くこする、爪を立てるなどして角質層を傷つけてしまうと皮膚のバリア機能が低下し、乾燥を悪化させてしまいます。頭皮を揉みほぐすように、指の腹を使ってやさしく洗いましょう。また、すすぎもしっかり行い、シャンプー剤が残らないようにしっかり洗い流しましょう。

洗髪する際は皮脂を取り過ぎないよう、ぬるめのお湯を使いましょう。また、シャンプーの成分が地肌に残っていると肌トラブルを招くおそれがありますので、時間をかけて丁寧にすすいでください。

リンスやコンディショナーは毛髪につける
リンスやコンディショナーには髪の毛1本1本をコーティングしてツヤを出したり、静電気を防いで滑らかな手ざわりにするなどの役割があります。また、トリートメントには髪に必要な水分・油分を補って、しっとりとまとまる髪に仕上げるなどの役割があります。いずれも頭皮まで付けてしまうと油分が毛穴をふさぎ、頭皮トラブルにつながることがありますので、毛先を中心とした髪の毛だけにつけるようにしましょう。

自分の頭皮に合ったシャンプー剤を選ぶ

シャンプーの選び方も大切です。頭皮のにおいが気になるときは、以下のような点に注目してシャンプーを選びましょう。

頭皮にやさしい洗浄成分を選ぶ
上記で見てきた通り、皮脂は落としすぎても良くありません。ところが、多くの市販シャンプーには石油系の合成界面活性剤が使われており、洗浄力がとても高くなっています。頭皮へのダメージが気になる人は、洗浄力がそれほど高くなく、髪や頭皮に刺激の少ないアミノ酸系の界面活性剤を使用したシャンプーを選ぶようにしましょう。
保湿成分が配合されたシャンプーを選ぶ
洗い過ぎなければ必要な要素ではありませんが、どうしても頭皮の乾燥が気になるときは、保湿成分が配合されているものを選ぶのもよいでしょう。保湿成分にはセラミドやヒアルロン酸、天然由来のオイルや植物エキスなどさまざまなものがありますので、いくつか試して洗髪後に頭皮がカサカサせず、しっとりと落ちつくものを選びましょう。
抗菌・消臭効果のあるシャンプー剤を選ぶ
マラセチア菌などの常在菌や、雑菌の増殖を抑えるには、抗菌効果のあるシャンプーを選ぶのがおすすめです。また、緑茶エキスや柿渋エキスなど、消臭成分が配合されたものを選ぶのもよいでしょう。

洗髪は朝よりも夜がおすすめ

「朝シャン」派の人も多いと思いますが、頭皮のことを考えると夜、寝る前に洗うのがおすすめです。

洗髪後は、頭皮や髪を保護するための新しい皮脂が分泌されるまでに4~8時間かかってしまいます。シャンプーを朝に行うと、頭皮の皮脂が十分に分泌されないまま、紫外線浴びてしまうことになり、乾燥や頭皮トラブルが進むことも。髪や頭皮をいたわるためにも、シャンプーを使った洗髪は夜に行いましょう。

髪はドライヤーでよく乾かす

シャンプー後、頭にタオルを巻いたまま放置したり、髪が濡れたまま寝ると雑菌が繁殖しやすく、においの原因となります。

タオルでやさしく水分を拭き取った後は、すぐにドライヤーで髪の根元から乾かしましょう。ただし、ドライヤーの熱風を近づけすぎると、髪や頭皮にダメージを与えます。髪からドライヤーまでの距離は20cmほど開けるようにしましょう。ドライヤーを揺らしながら風をあてれば、一か所が高熱になり過ぎることもありません。

ヘアブラシも清潔に保つ

髪のお手入れに欠かせないブラシも、雑菌が繁殖しないよう、清潔に保つようにしましょう。プラスチック製のヘアブラシは定期的にシャンプー剤や中性洗剤を溶かしたお湯につけ置きして洗うとよいでしょう。また、濡らすことができない動物毛のブラシなどは、古い歯ブラシで軽くこすり、絡んだ毛や汚れを取り除きましょう。

頭皮のにおい解消に役立つ食事・生活習慣

頭皮のにおいを解消するには、皮脂の分泌を抑える食生活を心がけ、日頃の生活習慣を見直すことも大切です。

皮脂の過剰分泌を抑える食事

脂っこい食事や甘いスイーツ、刺激物などは、皮脂分泌をさかんにすることがあります。また、血糖値を急上昇させる高GI食品も、皮脂の過剰分泌につながることがあります。

脂肪の代謝を良くするビタミンB2やビタミンB6、皮脂の過剰分泌を抑えるビタミンCなどを意識して摂る一方、糖分・油分の多い食べ物を控えるとよいでしょう。また、抗酸化作用のあるビタミンCやE、ポリフェノールなどを取るのもおすすめです。

生活習慣の見直し

頭皮や毛髪を健康的な状態に保つには、質の良い睡眠で成長ホルモンを十分に分泌させることも大切です。ストレスを解消するためにも、よく眠れる環境を作りましょう。

また、アルコールの過剰摂取は肝臓に負担をかけ、頭皮や髪をすこやかに保つために使われるはずのビタミンB群を消費してしまいます。タバコに含まれるニコチンも血流を悪化させて頭皮や毛髪に栄養が行き渡らなくなることがあるので、飲酒や喫煙には注意しましょう。

まとめ

頭皮のにおいが気になるときは、頭皮に残った皮脂が酸化していること、雑菌が繁殖しやすい頭皮環境になっていることが考えられます。

また、においだけでなくかゆみやフケをともなうときは、頭皮が乾燥していたり、マラセチア菌が異常繁殖して頭皮に炎症が起こる「脂漏性皮膚炎」の可能性もあります。頭皮の状況を正しく見極め、毎日の洗髪やシャンプー剤、ヘアケア、食事や生活習慣の改善によって、においの悩みを解消しましょう。

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