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肩こりからくる頭痛の原因、解消法―セルフケア?薬?病院?

更新日:2018/05/01 公開日:2018/03/15

肩こりをともなう心身の不調

なかなか改善しない肩こりを何とかやり過ごしていたのに、頭痛まで起こるようになってしまうと非常につらいですよね。ここではドクター監修のもと、肩こりからくる頭痛の原因と解消法(セルフケア、市販薬、病院)についてお伝えします。

◎短くポイントをまとめると
ストレスが原因で肩の筋肉が緊張すると、肩こりと緊張型頭痛が起こる
セルフケアや薬局の市販薬で症状を軽くすることができる
市販薬に頼りすぎず、長引くようなら病院受診を(整形外科や頭痛外来など)

肩こりからくる頭痛のイメージ写真

「肩こり」は、何らかの症状を感じている日本人の女性の第1位、男性の第2位にランクインするほど多くみられる症状です[1]。なかなか改善しない肩こりを何とかやり過ごして生活していたのに、ついに頭痛まで起こるようになってしまうと、非常につらいですよね。ここでは、肩こりからくる頭痛の原因と解消法(セルフケア、市販薬、病院)についてお伝えします。

肩こりからくる頭痛の原因は?

肩こりと頭痛が起こる病気はいろいろありますが、なかでも多いのは、緊張やストレスによって肩の筋肉が突っ張って血行が悪くなることで起こる「緊張型頭痛」です。

緊張型頭痛とは?

緊張型頭痛は、神経の高まりやストレスなどから、頭部や首、肩の筋肉が緊張して突っ張ってしまい、血行が悪くなって引き起こされると考えられています。あたかも西遊記の孫悟空が頭に付けられた輪っかのように、頭のまわりがキリキリとしめつけられるような痛みや圧迫感が起きたり、後頭部がじんわりと重くなったりすることが特徴です。このような頭痛を夕方から感じる人が多いようです。不快な症状ではありますが、日常生活が送れないほどの痛みではありません。また、身体を動かしてもその痛みが増すこともありません。

緊張型頭痛は一次性頭痛(頭痛を引き起こす原因となる他の病気がない頭痛)で最も多く、男性よりも女性の方が多いことが知られています。調査によって異なりますが、だいたい2割から4割の人にこの緊張型頭痛があるといわれており、多くの人が悩んでいる病気です[2]。

肩こりを解消する方法

肩こりからくる頭痛のうち、緊張型頭痛は肩こりの原因となっているストレスを解消したり、首や肩の筋肉に緊張を強いる姿勢を直したりすることで頭痛をやわらげることができます。仕事でのデスクワークや自動車の運転などでは、同じ姿勢を強いられるものです。読書も一見リラックスしているようで、筋肉にかかる負担が偏りがちな姿勢です。また、パソコンやスマホ画面を見続けることによる眼の疲れ(眼精疲労)も筋肉の緊張を招きます。まずは簡単に取り組める対策を試してみてはいかがでしょうか。

生活上の工夫(セルフケア)

  • 同じ姿勢を継続しているような時間が長ければ、適宜休憩をはさむ
  • 1~2時間おきに背筋を伸ばすストレッチを行う

詳しくは「四十肩・五十肩予防に役立つストレッチ」をご覧ください

  • マッサージやツボ押しで首や肩の筋肉をよくほぐす

詳しくは「肩こりを治したい!原因と症状、対処法まとめ」「肩こりを解消するツボについて」をご覧ください

  • 蒸しタオルで目や首筋を温める(※片頭痛の場合は冷やした方がいい)
  • 入浴で体を温める(湯温は低め、入浴時間を長くとる、炭酸ガスタイプの入浴剤がおすすめ)
  • 身体に合った枕を使って十分な睡眠をとる
  • 定期的に運動やウォーキングを行う
  • ストレスの発散(スポーツや趣味など)

頭痛を解消する方法

緊張型頭痛による締め上げられるような頭痛の症状をやわらげるために、薬局で売っている市販薬を利用することもできます。ここでは、頭痛薬に含まれる主な成分を紹介します。さまざまな商品があるので、薬剤師にアドバイスをもらって選ぶことをおすすめします。

頭痛薬(解熱鎮痛薬)の主な成分

  • アセトアミノフェン
  • アスピリン
  • イソプロピルアンチピリン
  • イブプロフェン
  • エテンザミド
  • ロキソプロフェンナトリウム
  • カフェイン

なお、漢方薬について詳しくは「さまざまな頭痛に合わせた漢方治療」「肩こりに対する漢方の考え方と効果的な漢方薬」をご覧ください。

頭痛薬の使いすぎにご注意!

これらの薬は頭痛を一時的に緩和するのに重宝しますが、頭が痛いからといって薬に頼ってばかりいると、その薬が原因で頭痛が起きたり、悪化したりする「薬剤乱用頭痛」になってしまう可能性があります。以下に当てはまるようなら、薬を飲むのを止めるか、病院に行って適切な対応を教えてもらいましょう。

  • 頭痛が1か月に15日以上存在する
  • 頭痛薬を3か月以上続けて定期的に飲んでいる
  • 頭痛薬を飲んでいても頭痛が起こるor悪化する
  • 頭痛薬を中止してから2か月以内に頭痛がおさまるor薬を飲みはじめる前の状態に戻る

病院を受診するなら何科?

肩こりや頭痛の症状がつらい場合や、うまくセルフケアできない場合、市販薬を長期的に使っている場合は、一度病院へ行ってみてはいかがでしょうか。

肩こりについては整形外科が対応してくれます。なかでも肩こりの診療を得意としている病院もありますので、病院のホームページなどを参考に探してみてください。

また、頭痛を診てもらう場合に一番おすすめなのは「頭痛外来」です。近くに頭痛外来を設置している病院があるかどうか調べてみてください。また、神経内科、脳神経外科を標榜しているクリニックなら頭痛に詳しい医師がいる可能性が高くなります。もちろん、かかりつけの一般内科でも対応できます。

もし、ストレスが肩こりや頭痛の大きな原因になっている場合は、心療内科に相談してみてもよいでしょう。

こんな症状があればすぐに病院へ!

ここまで、一次性頭痛(頭痛を引き起こす原因となる他の病気がない頭痛)の一つに分類される緊張型頭痛について解説しました。しかし、肩こりと頭痛を引き起こす病気は他にもあります。もし下記のような症状があれば、クモ膜下出血などの命にかかわる頭痛である可能性があります(二次性頭痛:頭痛の原因となる何らかの病気が他にある頭痛)[2]。なるべく早く病院に行きましょう。動けないようなら躊躇せずに救急車を呼んでください。

  • 突然発症した(痛み出したのがいつなのかはっきり分かる)
  • 今までに経験したことのないような激しい痛み
  • いつもと様子が異なる
  • 痛む頻度が増えていく
  • 痛みの程度が増していく
  • 50歳以降ではじめて起こった頭痛
  • 手足に麻痺が起こる
  • 言っていることがおかしい、ろれつが回らない(言語障害)
  • がんや免疫不全、精神疾患などの病気がある
  • 発熱を伴う
  • 回転性のめまい(自分や周囲がぐるぐる回っているような感覚)を伴う

まとめ

肩こりからくる頭痛として、ストレスからくる筋肉の緊張による緊張型頭痛を解説しました。頭痛の症状はセルフケアや薬局の薬で緩和することもできますが、症状が重かったり、生活に支障をきたしたり、長引くようなら病院を受診するようにしましょう。

参考文献

  1. [1]厚生労働省 “自覚症状の状況” 平成22年国民生活基礎調査の概況
    http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa10/3-1.html (参照2018-01-25)
  2. [2]日本神経学会・日本頭痛学会監. 慢性頭痛の診療ガイドライン2013. 医学書院 2013

この病気・症状の初診に向いている科 整形外科

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