スキンケア大学 ヘルスケア大学 メンズスキンケア大学

膣カンジダはおりもので分かる?色や量、においは変化するの?

更新日:2018/05/11 公開日:2018/03/15

カンジダ(性器カンジダ症)の基礎知識

おりものは女性の健康のバロメーターです。いつもとは異なる色や量、においがするおりものの場合は、何かの病気かもしれません。ここでは、膣カンジダを中心に、おりものに変化を起こす病気について、ドクター監修のもと解説します。

◎短くポイントをまとめると
おりものの色や量、においなどに変化があった場合、女性器の病気の可能性がある
膣カンジダや細菌性膣炎、トリコモナス膣炎など、特徴的なおりものの変化を起こす病気がある
膣カンジダはおりものの変化に加えて、激しいかゆみが起こる。我慢せず病院へ

陰部のかゆみに悩む女性のイメージ写真

おりものは女性に月経周期や女性器の健康を知らせるバロメーターです。いつもとは異なる色や量、においがするおりものが出る場合は、何か問題があるかもしれません。さらに陰部にかゆみがあると、膣カンジダなどの性感染症にかかってしまったのではないかと心配になりますよね。ここでは、おりものの変化からどんな病気が考えられるのか、ドクター監修のもと解説します。

おりものの変化をもたらす病気

おりものが出ること自体は、女性では普通のことです。おりものは女性器からの分泌物であり、膣から外に出ると、陰部が湿ったように感じたり、おりものシートを付けていないと不快に感じたりします。一般的におりものの量は、女性ホルモンの分泌に比例すると考えられています。特に排卵の時期は分泌量が多くなる傾向が強く、粘り気のある白いおりものが多めに出ます。これは正常な身体の働きであり、病気ではありません。

ただし、下記のような病気にかかったときは、おりものの色や量、においなどに変化が起こることがあります。

  • 膣カンジダ(性器カンジダ症)
  • 非特異性膣炎
  • 細菌性膣炎
  • 萎縮性膣炎
  • 子宮膣部びらん
  • トリコモナス膣炎 など

以下、それぞれのおりものの変化を紹介していきます。

膣カンジダ(性器カンジダ症)

膣カンジダにかかったときのおりものの特徴は、色は白から黄色で、量が増えることです。においに変化はなく、臭くはありません。目立つのはおりものの形状の変化で、まるでヨーグルトやカッテージチーズ、酒粕、紙くずのようなポロポロした状態になります。膣カンジダの症状や治療については後述します。

非特異性膣炎

膣の中で雑菌(一般細菌)が増殖し、炎症を起こすことを非特異性膣炎といいます。この場合のおりものは、黄色で、水のような状態、もしくはネバネバしたような状態になります。悪臭がすることが多いです。

細菌性膣炎

もともと膣内にはデーデルライン桿菌(かんきん)と呼ばれる乳酸菌が多くすみついており、乳酸を作り出して膣内を酸性に保ち、他の菌が繁殖しづらいようにしています。しかし、何らかの原因で乳酸菌が減り、他の菌(特に嫌気性菌)が異常に増殖してしまうと、細菌性膣炎となります。灰白色のおりものが増加するとともに、嫌気性菌が作り出すアミン臭(魚の生臭いにおい)がするようになります。詳しくは『細菌性膣炎とは』をご覧ください。

萎縮性膣炎

萎縮性膣炎は閉経後の50代以降の女性がなりやすい病気です。女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量が減ることで、膣の粘膜の水分量が減り、薄くなったり乾燥したりして出血しやすくなります。そのため、萎縮性膣炎では血液が少し混じったピンク色のおりものが出たり、不正出血が起こったりします。また、膣内で雑菌が増殖しやすく、膣内で炎症が起こります。詳しくは『更年期や閉経後の女性に特有の不正出血とは?』をご覧ください。

子宮膣部びらん

子宮膣部びらんとは、子宮の入り口部分が膣の方にせり出してきていることで、性成熟期の女性ではよくあることです。病気ではありませんが、子宮膣部の表面を覆う粘膜が薄くなっていますので、性行為による機械的な刺激や細菌の感染によって炎症を起こしやすい部位です。ネバネバした透明~白色のおりものが増えます。詳しくは『性行為のあとに少量の出血が!考えられる原因とは?』をご覧ください。

トリコモナス膣炎

トリコモナス膣炎は、トリコモナス原虫という微生物による感染症です。おりものに特徴的な変化があらわれることで知られており、黄色~緑色で、悪臭があり、泡立った状態になります。詳しくは『トリコモナス膣炎の原因』をご覧ください。

このように、おりものの変化で気づくことができる病気は色々あります。おりものの状態が普段と違う場合は、婦人科や産婦人科、内科などを受診してください。

膣カンジダ(性器カンジダ症)の症状と治療

ここでは、おりものの量が増え、ポロポロした状態になることが特徴である膣カンジダについて、その症状や原因、治療法などを説明します。

カンジダとは?

カンジダは真菌(カビ)の一種で、人の身体のさまざまな場所に、いつも存在する常在微生物のひとつです。健康なときであれば、抵抗力がカンジダの増殖をおさえる働きをするため、害となることはありません。しかし、体調不良のときは抵抗力が弱るため、カンジダは増殖をはじめ、皮膚や粘膜に感染することで、さまざまな病気を発症します。症状は感染した部位によって異なります。炎症を起こしたり、痛みをともなったり、強いかゆみがあらわれたりします。膣や外陰部でカンジダが増殖すると、膣カンジダとなります。

おりもの以外の膣カンジダの症状

膣カンジダは前述したようなおりものの変化に加え、膣や外陰部が非常にかゆくなります。ヒリヒリ感(灼熱感)や痛みを感じるときもあります。陰部は少し赤く、腫れています。

膣カンジダの病院での治療

病院に行くと、膣カンジダであるかどうかの診察が行われます。問診でどのような症状があるのかを聞き取り、外陰部や膣の中を確認します。膣の内容物を一部採取して顕微鏡で観察し、カンジダがいるかどうかを調べたり、培養してカンジダが増殖するかどうかを確かめたりします。

膣カンジダであると診断されたら、膣内を洗ってからカンジダを殺す作用のある抗真菌薬(クロトリマゾール、ミコナゾール、イソコナゾール、オキシコナゾール)の膣錠を挿入します。抗真菌薬の飲み薬を使うこともあります。また、外陰部でもカンジダが増殖していることがあるので、抗真菌薬の外用薬(軟膏やクリーム)を併用するのが一般的です。多くの場合は1週間ほどで治療が終わります[1]。

膣カンジダの再発防止策

カンジダは常在微生物なので、一度治療して膣カンジダが治っても、何らかの原因で抵抗力が落ちたり、カンジダが増殖しやすい環境になると再発します。再発を予防するための工夫としては下記があげられます。

  • 膣や外陰部を常に清潔な状態にしておく(ただし洗いすぎは逆効果)
  • 通気性の良い下着を着用する
  • 下腹部を締め付けるような服装は避ける
  • 刺激性石鹸は使用しない
  • 症状があるときには性行為はしない
  • バランスのよい食生活を心がける
  • 不規則な生活やストレス過多を避ける など

膣カンジダについては他の記事も参考にしてください。『家庭の医学 カンジダ』で記事リストを表示します。

参考文献

  1. [1]日本性感染症学会. 性感染症 診断・治療ガイドライン2016, 日性感染症会誌 2016; 27(1): 86-90

この病気・症状の初診に向いている科 産婦人科

今すぐ読みたい