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妊娠とお肌の関係
麻布ビューティークリニック 片山聖子
麻布ビューティークリニック医師。都内大学病院にて一般皮膚科を中心として麻酔科、救命救急医療などを習得。2003年には日本初の総合病院内に設立された美容外科である北里研究所美容医学センターにて美容皮膚科を担当。
妊娠中に起こるさまざまな肌トラブル
妊娠したらキレイになったという女性がいる一方で、さまざまな肌トラブルが起きるという女性もいます。これは妊娠によりホルモンのバランスが変化し、その影響で体質が変化していくためです。
かゆみや湿疹
よくある症状の一つがかゆみ。妊娠中は汗をかきやすくなるため、かゆみや湿疹の症状が現われやすくなります。その一方で妊娠中のお肌は乾燥しがちなので、乾燥がかゆみを増加させます。シャワーなどで清潔を保ち、シンプルなスキンケアでしっかりと保湿をすることが大切です。

シミが濃くなった?!
妊娠するとシミが目立つようになったという女性も少なくありません。これは妊娠により増加した女性ホルモンエストロゲン、プロゲステロンがメラニン色素を生成するメラノサイトという色素細胞を刺激する作用があるからだと考えられています。妊娠してこれらのホルモンが増えると、メラニン色素も増えて色素沈着が起こりやすくなるため、ちょっとした刺激でもシミになりやすくなっているのです。
体のあちこちが黒ずんでいる気が……。
同じように、妊娠によるメラノサイト活性によりメラニン色素沈着が体に起こる場合もあります。脇の下や外陰部などが黒ずむ妊婦さんも多いようです。乳房に起これば乳首が黒ずみます。また一般に「正中線」と呼ばれる、おへそを中心にお腹の真ん中を上下に伸びる一本の黒い線も、この色素沈着によるものです。
予防やケア方法はあるの?
これらの黒ずみは、妊娠によるホルモンの変化が原因ですので、残念ながら確実な予防方法はありません。体質によって個人差もあるため、まったく気にならない人、正中線だけ、乳首だけ、シミだけ、と体の一部にだけ色素沈着が起こる人もいます。いずれにせよ出産してホルモンの分泌が元の状態に戻れば、色素沈着も落ち着き黒ずみも数ヶ月で自然に消えていきます。どうしても気になる場合は授乳期間が終ってから美容皮膚科へ相談すると良いでしょう。
ケア方法としては、肌全体が乾燥しやすく表面のバリア機能も弱っているので、UVケアと保湿を怠らないことです。妊娠中は肌トラブルが起こってしまっても、原則として飲み薬などが服用できません。従って日頃のベーシックなスキンケアが重要となります。

他にも妊娠中に体毛が濃くなるという女性も多くいます。これもホルモンの変化による影響です。体毛はいくつかのグループに分かれ、成長期→退行期→休止期を繰り返します。産後はホルモンが急速に減少し、成長期の毛が一斉に休止期に入ってしまうため、新しく生えるものより抜けるものが増え、抜け毛に悩む女性も少なくありません。これらも産後一年以内で元通りにもどりますので、心配せずに妊娠期間の体の変化を楽しんで下さい。








