梅村敏 先生

横浜労災病院 院長

横浜労災病院 梅村敏 院長先生

梅村敏

地域中核病院としての横浜労災病院の機能と役割

平成3年に開院した横浜労災病院は、横浜市北東部の地域中核病院として、また、全国34の労災病院のリーディングホスピタルとして、重要な役割を担っています。

横浜市の中でも港北区を中心とする北東部は、街の開発が進む地域で、若い夫婦や小さな子どもを持つ家族など、若年層の流入が多く、人口も増えています。それに伴った疾病に対応できるよう、病院のさまざまな機能を強化しています。

例えば、地域周産期母子医療センターとして、出産や出産後の高度な医療提供に備え、24時間体制で新生児救急医療に対応しており、新生児集中治療室(NICU)も充実し、3つの横浜市産科拠点病院の一つとなっています。

また、地域中核病院として高度医療の提供にも力を入れています。そのひとつが、『ガンマナイフ』治療です。脳の病変部(多くは脳腫瘍などのがん)を治療するための放射線治療装置で、神奈川県では当院のみの設置です。加えて、脳外科の治療はトップレベルで、横浜市立大学病院など連携病院からもガンマナイフが必要な患者さんの転院があり治療を行っています。

死亡率上位にある「がん」も、積極的に治療すべき領域です。横浜労災病院では、高精度放射線治療装置(通称:ノバリス)を導入し、より高度ながん治療に対応できる環境を整えたり、2017年4月より、乳腺外科をブレストセンターへ組織改編を行い、増加しつつある乳がんなどにしっかり対応できる体制も整えます。

患者さんへ最適な医療を提供するための「救急医療」と「地域医療連携」

横浜労災病院は「地域医療支援病院」として、地域の救急医療の最後の砦として、大切な役割を担っています。
当院は、一刻を争う重篤な救急患者に対応する3次救急病院として、年間約26000人の救急患者さんを受け入れるとともに、ER型(北米型)救急体制を採用し、1次救急から3次救急まで幅広く診療しています。

入院患者さんの約3割は救急ですが、外来患者さんの8割以上は、地域の診療所や病院からの紹介患者さんです。地域の診療所や病院の先生が、横浜労災病院での検査や治療が必要と判断すると、当院へ患者さんの紹介があります。

当院では、紹介状に記載されている治療歴や検査結果などを元に、検査項目の検討や治療方針を立て、手術や必要な治療、入院治療を行います。状況によっては、リハビリや回復により専門性のある病院への転院をお願いすることもありますし、退院後は、かかりつけ医の先生へ患者さんをお戻しし、在宅での継続治療や経過観察を行います。

このように近年の医療は、ひとつの病院で治療を完結するのではなく、地域の医療機関と連携して、患者さんへ最適な医療を提供できるよう、遷り変わってきています。このような「地域医療連携」の中心となる病院として、当院は、高度な医療を提供しています。

これからも、横浜労災病院の理念である「みんなでやさしい明るい医療」を目指し、24時間365日の救急医療の提供はもちろん、高度な医療機器を用いた最先端医療技術と、チーム医療をより強くし、患者さんにより最適な医療を提供できるよう、今後もまい進してまいります。