スキンケア講座

世間に知られているスキンケアには意外に間違っていることが多いのをご存知ですか?スキンケア大学では、医師が本当のスキンケアの知識をレクチャーします。

血行不良によるくまへのアプローチ

伊藤まゆ

M'sクリニック南麻布 伊藤まゆ

M’sクリニック南麻布院長。南麻布の住宅街の『お家のような空間』で、美と健康のためのプライベートクリニック&サロンを経営。『体の内と外からの抗老化医療』をコンセプトにした診療を行っている。

パソコンでお仕事をする方も増え、血行不良のくまに悩まされる方が増えてきました。そもそもどうして血行が不良になると、くまが目立ってしまうのでしょう?そのメカニズムと対処法をご紹介します。

気になる青クマ

図 1 気になる青グマはメイクで隠れずうえ、老けた印象にも…

テレビや雑誌でよく名前を目にしたり、耳にしたりする美肌成分。しかしメカニズムや本当に効くの?ということはあまり語られることはありません。栄養素とお肌の関係や美肌に効く成分をいくつかピックアップしてご紹介します。

■そもそもくまはコスメでは隠せない

血行不良のくまは青グマと呼ばれ、毛細血管や浅部静脈などの血流が悪く血液の色が黒ずんでいる上に、目の下は皮膚が薄く透けて目立っている状態なので、コスメでお手入れをしてもなかなかよくなりません。血行を良くして、酸素を多く含む赤い綺麗な血が流れるようにしてあげれば、顔色も良くなりおのずとクマの青さは薄くなります。

■まずは、血行のメカニズムを知る

口から食べたものは、残りカスがお通じとして、血流では肝臓での解毒と腎臓での濾過でお小水として体外に排出されます。また肺での酸素交換で二酸化炭素が体外に出されます。しかし血行不良が起こると、血液は身体の隅々に行きっぱなしで、中心部へなかなか戻ってこなくなってしまうのです。浮腫や冷えなどもこれらと大きな関係があります。

そもそも血行が悪いと言うのは、動脈で内臓や末梢に運ばれた栄養と酸素を多く含む血液が、毛細血管を介し、静脈に入って代謝のために中心へと戻って来ることができにくくなることです。この状態になると冷えを感じたり、体のあちこちの浮腫を感じるようになります。例えば飛行機などに長時間座っていると、気圧の負荷もかかり、地上よりもさらに足がむくむのはそのためです。

体内の血液

図 2 体内の血液循環のイメージ

■様々な青ぐまへのアプローチ

血行不良によるくまへのアプローチは様々で、身体全体を診る漢方診察的な考え方から見ると美肌成分で有名な苡仁(よくいにん)が入った漢方を使うことが多いのですが、血行を促し気の流れを改善する効果を持つ加味逍遙散(かみしょうようさん)なども選択肢の一つに入ってきます。人それぞれ血行が悪くなっている原因があり、それによりチョイスする漢方薬が異なってきますので、冷えが気になる方は、一度漢方に詳しい医師や薬剤師に相談してみると良いかもしれません。

また、冷え性の方はビタミンB12などが足りない可能性もあります。ビタミンB12は葉酸(ビタミンM)と協力して、赤血球の生成に関わっています。体中に酸素を運ぶ赤血球が不足すると、栄養素がきちんと消費できず熱エネルギーに出来ないため冷え性となります。

■血管が細くなって血の巡りが悪くなっていることも…

また、汚れた脂質などが血管の内側に張り付き血流を妨げていることもあるので、油っぽい食事が好き、野菜をあまり食べない、その割に水をあまり飲まない、お酒が好き、喫煙する、という方は特に要注意です。

野菜を摂ること、血管内の汚れをとる働きのあるオメガ3を含む青魚等を、日々意識して積極的に食べましょう。

■運動や呼吸方が効果的

女性の場合は手足が冷えるということが多いのですが、これは筋肉量が少なく、血液を押し出す力が弱かったり、血管の柔軟性不足で、血管を収縮させる力が弱くメリハリの無い血管となっているために、血液をうまく運ぶことができず、血行不良を起こしている可能性もあります。

血管のメリハリのある動作をする体内のセンサーをうまく動かすには、自律神経を整える事が重要です。

自律神経を整えるために有効なのがヨガなどで基本として行われる呼吸法。一般に深い呼吸は交感神経と副交感神経のバランスを整えることに有効といわれ、リラックス効果も高いので、ヨガなどに行けなくても目を閉じて深呼吸するだけでも違います。酸素を取り込んで二酸化炭素を排出するという代謝のプロセスを意識しながら深呼吸をしてみてください。

ヨガ

図 3 深呼吸をするヨガ、呼吸法は自律神経を整え血行を良くする働きがあります

■物理的に目の周りの血行をよくすることでも改善

眼球の周りは、目を動かす筋肉があり、また血流は多くの毛細血管を通って目に栄養や酸素を送り込んでいます。

血行不良のクマを予防するには、目を酷使しないということが重要ですが、最近はパソコンを使った仕事も多く、難しいですよね。

そういう場合は物理的に血行を良くする事をおすすめします。例えば休み時間や寝る前に、ホットタオルを目に当てるのも血流アップによいでしょう。電子レンジであたためたタオルを、サランラップやビニールでくるみ、適度な温度に下げてから目の周辺をあたためます。この時、アイクリームなど保湿剤を塗ってからタオルをあてるとより効果的です。スチーム効果で浸透しやすくなります。あたためた後にクリームを塗ってもよいと思います。

ホットタオルで血流アップ

図 4 ホットタオルで物理的に血行を良くする、という手もあります

ホットタオルの温度調整が難しい場合は、蒸気で目の周辺をあたためて血流をよくし、疲れを取るアイマスクなども出ていますので、ご自分にあったものを選んで使ってみて下さい。

瞼がぴくぴくするという人も、目の周辺の血行不良が原因である場合もあるで、物理的に血行を良くする方法をお勧めします。
目の乾燥も疲れの原因となり、結果くまやシワができやすくなりますので、目の乾燥を防ぐのも大切です。

また、目の周りだけでなく、体全体を冷やさない事も大事なので、季節を問わず体を冷やさない事もこころがけてください。


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