紫外線対策 服・場所編
ケイスキンクリニック 慶田朋子
ケイスキンクリニック院長。新しいレーザー機器や治療方法も積極的に自らの肌で試し、本当に良いものだけをクリニックに取り入れています。高度な技術・美的センスで、患者様から絶大な評価・信頼を得ています。
日本人女性の美白意識は非常に高く、日焼け対策のためには「命をかける」という人もいるほど。確かに紫外線が及ぼす肌へのダメージは計り知れず、予防するに超したことはありません。
紫外線の種類
紫外線は、太陽光に含まれる電磁波の一種で、波長によって短波長紫外線(UVC)・中波長紫外線(UVB)・長波長紫外線(UVA)に分けられます。このうち短波長のC波は、地球の成層圏にあるオゾン層で遮られて地表には届きません。A波は真皮層にまで達し、肌の弾力を奪うのでシミ・シワ・たるみなど老化の原因になります。B波は、エネルギーが強く、火ぶくれができるような強い日焼けを起こします。日焼け止めは、A波・B波両方を防ぐものが主流です。
シミができてから後悔しないように、洋服や地域、時間によって紫外線量が大きく異なることを知って、それぞれ対策をたてましょう。
洋服や時間、地域によっても量が変わる紫外線
時間
当然ながら1日の内でも紫外線量に変化があります。午前10時~午後2時の間に1日の半分以上の紫外線が降り注いでいます。ゴミ出し、掃除、洗濯物干しなど朝の家事をしている間のUVケアはきちんとしたいものです。
天候
晴天の日の正午を100%とした場合、曇りの日は50%ですが、なんと雨の日でも20%もあることをご存知ですか?今日は、太陽が出ていないから大丈夫なんて絶対に思わず、きちんと紫外線対策をしましょう。
地域

標高が100mごとに紫外線量が1%上がります。緯度は、当然ながら、赤道に近い方が紫外線量が多くなり、日本国内でも、北と南では紫外線の年間の照射量が異なります。北国に色白の女性が多いというのはこのためです。
また、日焼け止めクリームだけでなく、日頃身につける衣類にもUVカットが施された物が出てきました。普段の衣類から、紫外線カットを考えてみましょう。
素材や加工による洋服や帽子でのUVケア
UVカットの素材
最近は、UVカット加工が施された洋服も出ており、主としてカーボン、セラミック、チタンや化粧品に使われている紫外線吸収剤を繊維製造時に練り込む方法と、後の工程において、衣料となった製品や生地に付着させる方法があるようです。後者の方が、洗濯によって効果が減っていくとされています。
さらに紫外線防御に対する意識が強いオーストラリアやニュージーランドでは、独自に「日焼け止め防止衣料の評価と分類」が制定され、UPF(ウルトラバイオレット・プロテクション・ファクター)としてその効果を数値で表し、衣服購入の際の1つの目安になっています。
洋服の色・素材・織り方

紫外線の多い時期は、同時に汗ばむ季節でもあり、どうしても涼しげな淡い色の洋服や、通気性のよいものを着ることが多くなりますが、紫外線をカットするという視点で洋服を選んだことはあるでしょうか?
紫外線を一番カットする洋服の色は、何色でしょう?濃い色の洋服は、夏は暑苦しく感じますが、紫外線を一番カットしてくれるのは実は「黒い服」です。
もっと言うと「黒く、生地が厚く目のつまった織り方の衣類」が一番紫外線を通しにくく、さらにUVカット加工が施してあればかなりの遮蔽率になります。他には図の通り、ターキス(ターコイズ)、イエロー、オレンジ、ピンク、オフホワイトの順になっています。全ての色において、UVカット加工が施されているものの方が、未加工よりもカット率が高くなっているのがポイントです。
また素材による遮蔽率の違いにも注目です。UVカット加工がされたものはもちろん、ポリエステル、ビニロン、羊毛がカット率の高い素材です。さらに織り方も大切。いくら色や素材の遮蔽率が高いと言っても目が粗い織り方の衣類では、涼しさは感じますが、紫外線カットの観点では、オススメできません。

最近、日傘を差す女性も増えていますが、レースの日傘では紫外線カットという意味では穴から日光が入り込んでしまうため、あまり意味がありません。1級遮光の布地を使った日傘であれば、たとえ白色の日傘でも遮光率は全く違いますから、日傘を購入する際の参考にしてください。
帽子による紫外線カット

日焼け止めを塗り、黒い洋服を着たからと言って安心は出来ません。日傘や帽子なども活用しましょう。興味深いデータがあるので見てみましょう。これは帽子の形状の違いによる紫外線カット率の違いが示されています。一番上の四方につばがあるハットですが、つばのながさが10㎝になると紫外線をほとんどカットできているのと比べて、つばが短いもの、帽子なしにいたっては、紫外線を存分に浴びることになってしまいます。
紫外線を浴びる量は、日々のちょっとした気のゆるみや、気づかない間に浴びている少量でも、積み重なっていきます。日々の中で、少し気を付けることで紫外線カットは、できますので、是非今度、洋服を買われる時などは「紫外線」を意識していただきたいものです。








