概要

日本の山野に古代から自生する自然薯と、中国原産でこん棒のように長い長芋、その他に扁平で扇状のいちょう芋、こぶし状のつくね芋(大和芋)など種類がたくさんあります。一般的に、栽培品種を「やまいも」、山に自生する自然薯(じねんじょ)を「やまのいも」と呼ぶことが多いようです。現在、日本で採れるやまいもは、大きく分けると、長いも、大薯(だいしょ)、自然薯(じねんじょ)の3種類で、農林水産省の統計種類では、この3種類をやまいもと呼んでいます。 長芋が日本へ入ってきたのは平安時代と考えられ、古くから日本で親しまれてきました。 やまいもはじゃがいもやさつまいもとは違い、生で食べられるのが特徴的で、すりおろして食べることが多いため「とろろいも」とも呼ばれています。

主な栄養素

でんぷん、ビタミンB群、ビタミンC、カリウム、食物繊維

食材の栄養成分と効能

主成分のでんぷんは本来、加熱が必要ですが、でんぷん分解酵素のジアスターゼが豊富に含まれており、消化を助けるため、生でも食べられます。ビタミンB群、ビタミンC、カリウムなどのミネラル、食物繊維がバランスよく含まれており、健康食材としても知られています。中国では漢方薬として利用されるほど消化促進、滋養強壮効果が強く、老化予防、肌荒れ予防、疲労回復、便秘改善などの効果があると言われています。

食べごろの見分け方

切り口が変色しておらず、白くてみずみずしいものが新鮮です。切り口の部分がピンク色になっていても、切ると中が白くなっていれば問題なく食べる事ができます。収穫してから少し時間をおいた年末以降のものは、水分が抜けて粘り気が強くなり、甘みも増えて美味しいと言われています。

保存性が高く一年中出回っていますが、収穫は晩秋から春にかけて10月~3月頃が旬です。 長芋には旬が一年に2回あり、秋掘りと言われる11月初旬~12月にかけて収穫されるものと、春掘りと言われる3月~4月が収穫時期のものに分かれます。 秋掘りはじゃがいもで言う新じゃがにあたり、みずみずしい食感が特徴で、皮が薄いため根を取り除けば皮も食べられます。春掘りは熟成が進んでいるため、コクがあり濃厚な味わいがあります。

お店での選び方

手に持った時にずっしりと重みがあり、太さがなるべく均一で、皮がきれいなものを選びましょう。皮つきで、できれば泥がついているものがおすすめです。表面に黒っぽいシミが出ている物や傷があるものは避けます。 カットしたものは切り口に変色がないかチェックしてください。白くてみずみずしいものが新鮮ですが、不自然に白いものは、漂白されている可能性があるので避けた方が無難です。また、細い物は歩留まりが悪いだけでなく、アクが強い物が多いので、なるべく太い物を選びましょう。

保存の仕方

丸ごとのやまいもは、保湿のために新聞紙で包み冷暗所で保存します。または新聞紙で包みポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。状態や環境によっては1か月程もつこともありますが、目安は2週間程度です。 使いかけのやまいもは、切り口が乾かないようにラップできっちり包んで冷蔵庫への野菜室で保存します。数日中に使い切りましょう。 すりおろしたものを冷凍しておくこともできます。変色防止のため、皮をむいたら酢水につけてからすりおろします。小分けにして、平らになるように冷凍保存すると、必要な分だけ割って使えるので便利です。使う際は、自然解凍すればとろろの味わいが失われません。

切り方

■短冊切り
【切り方ポイント】
細いと味がよくからみ、大きいとしゃきしゃきに。
【手順】
①洗い桶の中でつけ洗いをして汚れを落とし、次に流水で丁寧に洗う。
②皮をすべて剥いてしまうとヌルヌルして扱いづらいので、必要な長さだけ皮を剥く。
③皮を剥いた部分を切り出す。
④切り口を下にして、幅1cmに切る。
⑤1枚ずつ横向きに置いて幅5mmに切る。

■たたき
【切り方ポイント】
ビニール袋の口は開けたままか、空気が抜けるように結んで叩きます
【手順】
①洗い桶の中でつけ洗いをして汚れを落とし、次に流水で丁寧に洗う。②皮をすべて剥いてしまうとヌルヌルして扱いづらいので、必要な長さだけ皮を剥く。
②皮をすべて剥いてしまうとヌルヌルして扱いづらいので、必要な長さだけ皮を剥く。
③皮を剥いた部分を切り出す。
④ビニール袋に入れ、すりこ木で叩き、ザックリとつぶす。

■すりおろし
【切り方ポイント】
やまいもの変色を防ぐために、酢水に浸します。
【切り方手順】
①洗い桶の中でつけ洗いをして汚れを落とし、次に流水で丁寧に洗う。
②皮をすべて剥いてしまうとヌルヌルして扱いづらいので、必要な長さだけ皮を剥く。
③酢を入れた水に5~10分ほど浸す。
④キッチンペーパーで水気を拭き取り、おろし金ですりおろす。
*すりおろす際に、手で持つ部分は残して皮を剥きます。最後はキッチンペーパーで巻いてすりおろします。

下処理

洗う
【下処理ポイント】
一度洗い桶の中でつけ洗いをすると汚れが落ちやすい
【下処理手順】
①洗い桶の中に水をたっぷりと入れて、やまいもを浸し、つけ洗いをして汚れを落とす。
②さらに、流水でスポンジやたわしを使って、5回ぐらいこすり洗いする。


皮を剥く
【下処理ポイント】
キッチンペーパーを使うと滑りを防止してくれます。
【下処理手順】
①手にキッチンペーパーその上にやまいもを乗せ、やまいもをキッチンペーパーごしに握り、皮を剥く。
②握っていた部分の皮は、キッチンペーパーの上で長芋を転がして皮を剥く。
*長芋を切る場合は、ペーパーの上で細切りや輪切りをするとまな板がヌメヌメしない。
*すりおろす場合は、皮を剥いた長芋をペーパーで握り、おろし金でおろすと滑らない。

酢水に浸ける
【下処理ポイント】
褐色になるのを防ぐために酢水に浸けます。
【下処理手順】
①ボウルにやまいもが浸かるくらいの水をはり、お酢を加えておく。(500㏄の水に大さじ1のお酢が目安)
②やまいもを切ったらすぐ①の酢水にさらす。
(すりおろす場合は、すりおろす前の皮を剥いた状態で、切る場合は、切ってから酢水に浸けます)
③5~10分程度浸したらザルにあける。
*やまいもで手が痒くなった際にも、酢水で手を洗えば痒みが抑えられるそうです。