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ほくろと癌の関係について

更新日:2016.12.09
公開日:2013.02.20
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この記事の監修者
西麻布ヒフ・形成外科 院長 藤井佳苗

ほくろと癌(がん)の関係性とは?ほくろは良性の色素性母斑と呼ばれるもので、医学的にはなんの心配もありません。しかし、万が一悪性のほくろだった場合はすぐに皮膚科へ!

ほくろ=癌!?

「ほくろを見たら、癌と思え」?
これまでほくろについて学んできた方なら、「そんなはずはない」とすぐにお分かりいただけますよね。体中にあるほくろは、確かにある種の皮膚病変ではありますが、そのほとんどが良性の色素性母斑と呼ばれるもので、医学的にはなんの心配もありません。

しかし前回のテーマで解説した通り、短期間で急に大きくなったり、色が濃くなったり、色素が周りの皮膚に染み出してきたり、硬化してきたものはみんな注意が必要だということがわかりました。また日本人が罹患するほくろの癌、悪性黒色腫はそのほとんどが足の裏に発症しますので、普段は見えにくい部分ですが入浴時などに注意は払っておくと良いでしょう。繰り返しますが、ほとんどのほくろは良性。ただ、万が一悪性のほくろだった場合、早期発見のためにも今回はほくろの癌について詳しく解説します。

ほくろの癌の種類

ほくろの癌悪性黒色腫には4種類あります。
それぞれについて症状や発症しやすい部分、年代を詳しく解説します。

1.末端黒子型黒色腫

おもに足の裏や手のひら、それぞれの爪に発症し、中でも足の裏に最も多く発生する黒色腫です。日本では最も多い型です。
症状が進むとその部分が硬化したり、膿んだりすることもあります。爪に発症した場合は黒い筋が出始め、次第に筋の幅が広くなってゆき、爪全体が変色します。
さらに症状が進むと爪が割れてしまったり指の部分にまで色素が染み出すこともあります。
日本においては、中年以降に発症する場合が多く、セルフケアに努めていれば早期発見もある程度可能です。不安だと思う症状があれば一度皮膚科にかかってみるべきです。

2.結節型黒色腫

急に発生をしたかと思うと、みるみる間に病変部分が盛り上がり、進行していきます。進行速度の速さはもとより、転移の可能性も高く、4種類の中で最も悪性が高い癌です。全身問わず発症するので、急に目立つほくろが出てきたら注意を向けましょう。

3.表在拡大型黒色腫

最初は普通のほくろのように発生し、だんだんと表面が盛り上がっていく様相を呈します。進行するとほくろの境目と肌の境目が曖昧になり色素が染み出したようになるのが特徴。子供から高齢者まであらゆる年代で発症する可能性があります。進行は比較的緩やかですが、なかなか治りにくいのが特徴です。入浴時などお子さんの体を全身こまめに観察する癖をつけておきましょう。

4.悪性黒子型黒色腫

最初は普通のほくろのように発生し、とても進行が緩やかなのが特徴です。ただ、発生して数年かけて成長するので、前からあるほくろだと思っていてもその変化には注意が必要です。顔や腕や肩の部分など、日に当たりやすい部分に発生する確率が高いようです。

ほくろの癌の診断方法

急に成長したり、色の変化があったりなど悪性黒色腫を疑う要素はいくつかありますが、それでも素人がほくろを皮膚の癌かもしれないと疑うのは非常に難しいものです。
ですから、気になるほくろがあればすぐに皮膚科を受診し、総合的な判断を仰ぐのが良いでしょう。病院では必要があれば組織を病理的に検査し、判断する場合もあります。

ほくろの癌の治療方法

あまり考えたくないことですが、万が一ほくろの癌と診断された場合の治療方法はどのようなものがあるのでしょうか?基本的には手術による病巣部分の切除が行われます。

ただ、この悪性黒色腫の場合、患部の近くに転移、再発する可能性が高いことから、多くの場合病巣よりも広範囲に渡って皮膚を切除する治療法がとられます。その後経過を観察し、予防につとめることになります。

ただこれはあくまで一般的な例で、個人の病状や進行具合によっては抗がん剤を併用した治療方法など様々です。いずれにしても、他の癌と同じく早期発見早期治療が望ましいのがほくろが原因となる癌です。

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