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首まわりのかゆみ、湿疹(皮膚炎)、かぶれの原因と対処法

更新日:2018/06/26 公開日:2013/05/01

湿疹・皮膚炎

ケアを忘れて知らぬ間に肌トラブルが起こりやすいパーツ“首”。けれど人からは顔と同じくらいよく見られる部分でもあるのです。ここでは首のまわりのかゆみ、湿疹(皮膚炎)、かぶれを起こす原因と対処法についてドクター監修のもと解説します。

◎短くポイントをまとめると
首まわりに起こるかゆみの代表的な原因は、湿疹・接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、乾燥肌、あせも、蕁麻疹など
蕁麻疹なら時間とともに地図状発疹の場所や形が変化し、接触皮膚炎やあせもは、アクセサリー(金属)や汗など、原因物質への接触が解消すれば、数日から1週間程度で自然に治ることが多い
乾燥肌は日ごろの保湿ケアである程度かゆみを改善できる
アトピー性皮膚炎は皮膚科での治療が必要

首のかゆみに悩む女性の写真

首に発生したかゆみやかぶれには様々な原因が考えられます。まずは自分の症状がどれに当たるのかをチェックして、必要であれば医師に相談をするようにしましょう。

首まわりに起こりやすいかゆみやかぶれ

首まわりに起こるかゆみでよくある原因は、湿疹・接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、乾燥肌、あせも、蕁麻疹じんましんなどです。

湿疹(皮膚炎)

首まわりに湿疹が起きている写真画像

かゆみを感じて首まわりを鏡で見ると、赤くなったりブツブツができていたり、その部分が熱をもっているように感じるなら、それは湿疹かもしれません。湿疹とは「皮膚におこる炎症」のことです(「皮膚炎」という用語もありますが、これは湿疹と同じ意味です)。湿疹が起こると、皮膚にかゆみを伴う赤いむくみ(紅斑)、盛り上がり(丘疹)、小さな水疱、膿が溜まった膿疱のうほう、かさぶたができたり、フケが出たりします。

湿疹は身体の外にある外的因子と、身体の中にある内的因子が絡み合って生じます。外的因子には、薬剤、化学薬品、紫外線、金属、アレルゲン(花粉やハウスダストなど)、細菌、カビなどがあり、内的因子の例には、健康状態(消化管粘膜の状態や肝臓機能など)、ストレス、皮脂の分泌、アトピー素因などがあります。湿疹はこれらの組み合わせで起こります。

例えば、衣服の繊維、化粧品やネックレスなどのアクセサリーが刺激となって、それに身体が過剰に反応してしまうとアレルギー性の接触皮膚炎(かぶれ)が起こります。これが慢性化するとビダール苔癬たいせんと呼ばれます。

※湿疹について詳しくは『湿疹とは』『湿疹・皮膚炎の症状は?』をご参照ください。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎で首まわりがかゆい男性の写真

慢性的な湿疹を起こす代表的な病気にアトピー性皮膚炎があります。内的因子としてアトピー素因をもつ人は皮膚のバリア機能が低下しやすく、そこに何らかの外的因子(アレルゲン)が入り込みやすくなっています。そのために湿疹が起こりやすくなります。アトピー性皮膚炎には湿疹ができやすい部分があり、その一つが首なのです。

※アトピー性皮膚炎について詳しくは『アトピー性皮膚炎とは』をご参照ください。

乾燥肌

乾燥肌の拡大画像

冬のように乾燥する季節では、誰でも乾燥肌になりやすくなります。首のまわりを触るとガサガサしており、鏡で見ると白く粉を吹いているように見えることがあります。引っ掻くとポロポロと皮膚の角質層が落ちてフケが出ます。

このような肌の状態では、皮膚バリアの機能は低下してしまい、弱い刺激で強いかゆみを感じるようになります。例えば、マフラーやタートルネックなど首に触れる衣類や、髪の毛も刺激となり、かゆみを強めてしまいます。

気候が乾燥していない時期であっても、入浴時にゴシゴシ洗ったり、熱いお湯で入浴をしたりすることによって皮脂膜や角質層が損なわれ、皮膚が乾燥してしまうので注意してください。

また、乾燥がひどい場合は、「乾皮症」や「皮脂欠乏性湿疹」という皮膚の病気である可能性があります。

※乾燥肌について詳しくは『乾燥肌対策に役立つ!肌が乾燥する基礎知識と原因について』をご参照ください。

あせも

首まわりに汗をたくさんかいている子どもの写真

近年の夏は猛暑で、ただ外に出ているだけで汗が吹き出してくるような日が多くなっています。たくさん汗をかいた後に首のまわりがかゆくなるようなら、もしかするとあせも(汗疹かんしん)かもしれません。

あせもには白い「水晶様汗疹」と赤い「紅色汗疹」があります。かゆみが起こりやすいのは赤いあせもの方です。いずれも大量に汗をかくことで汗腺がふさがりやすくなり、汗が皮膚の内部に染み出して水ぶくれのようなものができます。ここに炎症が起こったものが紅色汗疹です。

大人よりも新陳代謝が活発な子どもの方がこの肌トラブルが起こりやすい傾向にあります。

※あせもについて詳しくは『あせも(汗疹)ができる原因』をご参照ください。

蕁麻疹

首まわりに蕁麻疹ができた人の写真画像

蕁麻疹は顔、体、手足など、身体のどこにでも現れます。もちろん首に出る場合もあります。急に首のまわりがかゆくなり、そこを鏡で確認すると紅いブツブツ状の発疹(紅斑)や扁平に膨らんだ形状の発疹(膨疹)があることに気づきます。なお、多くの蕁麻疹は夕方~夜にかけて悪化しやすいという傾向があります。

皮膚が赤くてかゆいという点では、蕁麻疹と湿疹は似たところがあるのですが、蕁麻疹は「30分~1日以内にあとかたもなく消えてしまう」という大きな特徴があります(湿疹は何日も続きます)。

※蕁麻疹について詳しくは『この蕁麻疹はストレスが原因?蕁麻疹の症状と治し方』をご参照ください。

症状によって違う!首まわりのかゆみの対処法

症状によって原因が違うので対処方法も違います。自己判断で誤った治療やケアをしてしまうと、悪化してしまう危険性があるため、症状がひどい場合や長引くときは医師(皮膚科医)に相談しましょう。

湿疹(皮膚炎)の対処法

上で述べたように、湿疹は多くの種類がある内的因子、外的因子が組み合わさって起こっているため、何が原因なのかをはっきり突き止めるのが難しい場合があります。でも安心してください。通常の湿疹は正しく対処すれば数日から1週間程度で自然に治ります。

湿疹のあるところは皮膚のバリア機能が低下しています。それをカバーするためには保湿ケアが重要です。また、かゆいからといって掻いていると、さらにバリア機能が低下して肌が荒れてしまいます。なるべく皮膚を清潔に保ち、刺激を与えないような工夫をしましょう。

また、薬局やドラッグストアでは、炎症やかゆみを抑える成分の入った軟膏などが売っていますので、これを買って試してみてもいいでしょう。ただし、すぐに治るならばよいですが、そうでなければ病院(皮膚科)を受診して、適切な対応を教えてもらってください。

※保湿ケアについて詳しくは『肌の保湿とは?乾燥肌におすすめの化粧品成分とスキンケア対策|正しい保湿の仕方』をご覧ください。

※湿疹の市販薬について詳しくは『頭皮に湿疹ができる原因はシャンプー?薬で治療できるの?』の「薬局で市販されている薬は?」の項目をご覧ください。

アトピー性皮膚炎の対処法

アトピー性皮膚炎はかゆい湿疹が慢性的に続く病気ですが、かゆみのために引っ掻くと、さらに皮膚バリアが壊れてしまって悪化する原因になるので注意が必要です。とはいえ、アトピー性皮膚炎の皮膚ではかゆみを感じる神経が敏感になっていて、かゆみを我慢するのは現実的には難しいものです。症状を抑えるためには症状が軽いうちから皮膚科医のよる治療を受けることが大切です。

乾燥肌の対処法

乾燥肌の場合は、まずは保湿してあげることが大切です。肌質別の保湿ケアについては『肌質別!正しい肌の保湿スキンケア方法』をご覧ください。

また、紫外線による影響で乾燥することも考えられるので、外出する前に日焼け止めを塗るようにしましょう。髪の毛はなるべく結んだり上にあげるなどして、髪の先が首に触れないようにしましょう。

あせもの対処法

あせもを作らないようにするには、汗をなるべくかかないようにすること、汗をかいたら早めに拭き取るかシャワーを浴びるなどして肌を清潔に保つことが重要です。汗が乾きやすいような通気性のよい服を選ぶこともよい対処法です。

蕁麻疹の対処法

通常、安静や食事内容への配慮などの対応で、数日内に症状が軽減していく蕁麻疹ですが、かゆみのために掻きすぎると、皮膚がダメージを受けて湿疹が併発してしまいます。冷たいタオルなどで冷やすとかゆみを感じにくくなるので、症状が収まるまでそのように対応することがおすすめです。

問題なのは、蕁麻疹が毎日のように出てくる場合と、首まわりだけではなく全身に出てしまうような場合です。このような場合は病院を受診した方がいいです。

首まわりには空気を吸うための気道があります。蕁麻疹は皮膚だけでなく喉や気管の粘膜にまで起こることがあり、この場合は呼吸困難を引き起こすことがあるため大変危険です。もし、蕁麻疹に加えて吐き気や嘔吐、下痢、腹痛、頭痛、動悸、呼吸困難、けいれん、意識消失などが起こった場合は、すぐに救急車(119番)を呼びましょう。

ここまでの症状はないものの、毎日のように蕁麻疹が出て困っているようなら、皮膚科を受診してみてください。皮膚科で蕁麻疹の原因が分かれば、それを除去・回避することで症状が出ることを防げます。もし原因が分からなくても、抗ヒスタミン薬などの薬を飲めば症状が出るのを抑えることが期待できます。

※蕁麻疹の対処法について詳しくは『この蕁麻疹はストレスが原因?蕁麻疹の症状と治し方』をご参照ください。

かゆみの原因が皮膚にない場合もある

ここまで、首のまわりに起こる代表的な皮膚のトラブルを紹介しました。この他にも首にかゆみを起こす皮膚の病気はたくさんあります。また、腎臓や肝臓、甲状腺の病気によるかゆみ、鉄欠乏症、病気の治療薬や月経・妊娠に関連したかゆみなどもあります。皮膚に異常がないのにかゆみがある、かゆみが続く場合は、一度病院にかかって診てもらいましょう。

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