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接触皮膚炎(かぶれ)は市販薬で治せる?原因はアレルギー?

更新日:2018/08/01 公開日:2013/08/23

湿疹・皮膚炎

顔や首、手足に湿疹(=皮膚炎)が出ると「何かにかぶれたのかな」と思うことはありませんか? 皮膚炎とは何らかの原因で皮膚に炎症が起きることで、特定の物質(例:金属、化粧品、シャンプー、おむつなど)が原因になっている場合があります。この場合は「接触皮膚炎」(一般的には「かぶれ」)と呼ばれます。ここでは、接触皮膚炎の治し方、原因、発症する仕組みなどについて詳しく解説します。

◎短くポイントをまとめると
接触皮膚炎(かぶれ)は、原因物質に触れた皮膚の部分に一致して赤み、かゆみなどの症状が出る
原因となっている物質の排除・回避と、炎症を抑える薬での治療が行われる
1週間以上にわたって症状が長引くようなら、皮膚科を受診する

かゆみで困った女性

接触皮膚炎(かぶれ)のよくある症状は、紅斑(腫れぼったい赤み)や丘疹(ぶつぶつ)、水疱、湿潤(じゅくじゅく)、痂皮(かさぶた)が出て、かゆくなるというものです。これらの症状が、原因となる物質が触れた皮膚の部分に一致して見られるのが特徴です。

例えば、おめかしをして出かけたとき、首周りが赤くなってかゆみを感じる場合、ネックレスが原因で接触皮膚炎が起きたのかもしれません。こういうときはどう対処したらいいのでしょうか?

接触皮膚炎の治し方

接触皮膚炎かもしれないと思ったら、まずは原因となるものを取り去りましょう。そして、症状を落ち着かせるようなセルフケアをし、長引くようならお近くの皮膚科を受診します。以下で詳しく解説します。

原因になっていそうなものを排除する

先ほどの例では、どうもネックレスが原因として怪しいようなので、外します。我慢してしばらく着けていれば身体が慣れるのではないかと思いたくなるのが人情ですが、残念ながらそうはいきません。皮膚の炎症が続いて慢性化してしまうだけです。早く対処すれば症状も治りやすいので、原因と思われるものは早めに避けましょう。

原因を排除したあとは、別の素材のものに代えてみるのもよい手段です。できれば、皮膚の症状がおさまってから次のものを試すようにしてください。例えば、金属製のネックレスから貝殻や木でできたネックレスに代えてみるなどです。

原因が分からないときは?

接触皮膚炎の原因は、はっきり分からないことも多いです。可能性のある原因物質を見つけるには、どこに皮膚炎が起きているのかがヒントになります。いつ、何をした後に皮膚炎が起きたのかを思い出して考えてみると、原因に思い当たるかもしれません。ここでは部位別に考えられる原因の候補を示します。

  • 頭:髪染め、シャンプー、育毛剤、髪留め、帽子など
  • 顔:化粧品、日焼け止め、メガネ、外用薬、線香など
  • 目:点眼薬、花粉、ビューラー、化粧品、ゴーグル、コンタクトレンズ関連製品など
  • 唇:口紅、リップクリーム、歯磨き粉、食べ物(マンゴーなど)など
  • 耳:ピアス、補聴器、イヤホン、メガネなど
  • 首:ネックレス、ヘアケア製品、衣類の洗剤、線香など
  • 手:洗剤、手袋、ブレスレット、時計、植物(漆など)、職場で使用している化学薬品など
  • 足:靴下、靴、水虫の薬、消毒薬など
  • 体:下着、ゴム、ベルト、衣類の洗剤、香水、コンドーム、生理用品、外用薬、石鹸など

いかがですか? 接触皮膚炎は、原因物質に触れてから数分後~3日以内に症状が出る場合が多いです。思い当たるものがあれば、排除するか、他のものに代えてみてください。原因物質がきちんと排除できれば、皮膚炎は数日~1週間ほどで消えていくことがほとんどです。

とはいえ、特に慢性化している場合は医師でもなかなか原因を見つけにくいことがあります。でも安心してください。もし原因が見つからなくても接触皮膚炎の症状を抑えることはできます。

セルフケアと市販薬による治療法

接触皮膚炎の症状で困るのは「かゆみ」です。しかし、掻いてはいけません。症状が悪化してしまいます。

かゆみを抑えるには、患部を冷やしてみてください。凍傷になってはいけないので、ビニール袋に氷を入れて、その周りをタオルで巻いて当てるといいでしょう。冷やすとかゆみが軽くなり、炎症も多少は収まります。

また、肌の保湿も大事です。皮膚炎が起きているところは皮膚のバリア機能がそこなわれています。保湿は皮膚のバリアになりますから、清潔にしたあとに低刺激の保湿クリームなどでケアしてください。保湿するとかゆみは起きにくくなります。

それでもかゆくて困る場合は、薬局やドラッグストアに売っている市販薬を使うのも一手です。「外用湿疹・皮膚炎用薬」という種類の薬を探してください。パッケージの効能欄に「かぶれ」と書かれているものを選べばOKです。炎症を抑える成分に加え、かゆみを抑える成分も配合されている商品もあります。クリーム、軟膏、ゲルなど色々ありますので、塗る場所と好みに応じて選んでください。

もし迷ってしまうようなら、お店の薬剤師や販売登録者に相談してみましょう。プロの意見を聞いてぴったりのものを選んでください。

長引くようなら皮膚科を受診

市販薬を使っても良くならない場合や、1週間経っても症状が続いてしまう場合は、皮膚科を受診しましょう。まずは大きな病院ではなく、自宅や職場から通いやすいクリニックで大丈夫です。

医師は、本当に接触皮膚炎なのかどうかを見極めながら、診察をしていきます。原因を突き止めるためにも、いつ、どこで、どのような症状が出るのか、汗や日光で症状が変化するか、職業、趣味、化粧品、家族歴などを聞き取っていきます。あなたから聞いた情報が診察の大きな助けになりますから、思い当たることがあれば話すようにしましょう。

場合によっては、原因物質を調べるために「パッチテスト」という検査を行うこともあります。色々な物質を肌に貼り付けて、症状が出るかどうかを確かめるテストです。これは必ず行わないといけないものではなく、状況に応じて医師の判断で行うものです。

どうして接触皮膚炎が起こるの?

接触皮膚炎が起こる仕組みは、大きく2つに分けられます。1つは「アレルギー」で、もう1つは「刺激」です。

アレルギー性接触皮膚炎

アレルギーによる接触皮膚炎は、体内の免疫システムが勘違いをすることによって起こります。例えば、ある化粧品に含まれる特定の成分は、多くの人が使っていても何の問題も起こらない成分ですが、まれにその成分に対してアレルギーを起こしてしまう人がいます。本来なら害のない成分なのに、その人の免疫システムはその成分を「敵」と認識して攻撃してしまうのです。このために皮膚で炎症が起こり、皮膚炎の症状が出ます。

刺激性皮膚炎

一方、刺激による接触皮膚炎というのは、その特定の成分そのものが皮膚の角層などを傷つけることがきっかけとなって炎症が起こるものです。敵を倒すというより、傷ついた皮膚を治すために炎症が起こっているのです。

実際には、この接触皮膚炎はアレルギーによるものか、刺激によるものかは見分けがつきません。いずれにせよ炎症が起きているので、治療としては「起きてしまった炎症を抑える」とともに、「アレルギーを起こしたり刺激したりしている物質を除去・回避する」というのが原則になります。

接触皮膚炎には特別な名前がついたものもある

接触皮膚炎と同じような仕組みで起こるのですが、その症状の現れ方に特徴があり、特別に病名がついているものもあります。そのなかでもよく見られる「おむつ皮膚炎」と「主婦(手)湿疹」を紹介します。

おむつ皮膚炎

いわゆる「おむつかぶれ」です。おむつを着けている乳児や高齢者に多く、おむつが当たっている部分の皮膚に点々と赤いポツポツができます。尿に含まれるアンモニアや増殖した細菌、おむつ用の洗剤などによる刺激により発症すると考えられています。治療や予防については『おむつかぶれの治療と薬について』『乳児の「おむつかぶれ」の原因とケア方法』をご覧ください。

主婦(手)湿疹

主婦をはじめとした、水仕事をよくする人(美容師や料理人など)がなりやすい病気です。皮膚が乾燥して剥がれおち、小さな水疱ができたりします。冬には亀裂が入りやすく、血が滲むことがあります。これは頻回の水仕事によって手の皮膚バリアが壊されることが原因です。詳しくは『主婦湿疹とは』をご覧ください。

参考文献

  1. ・高山かおる. 接触皮膚炎診療ガイドライン―アレルゲンの推測と同定―. アレルギー 2012; 61(2): 175-180
  2. ・相場節也. 標準皮膚科学 第10版. 医学書院 2013; 100-107

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