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内因性湿疹とは

更新日:2018/01/17 公開日:2013/08/23

湿疹・皮膚炎

湿疹の一つ「内因性湿疹」をご存知でしょうか?これは、アトピー性皮膚炎も含まれ、激しいかゆみと慢性に経過する炎症が特徴的です。ここでは、ドクター監修の記事で、内因性湿疹の症状、原因、治療法について詳しくご紹介しています。

内因性湿疹とは

湿疹の一つとして「内因性湿疹(endogenous eczema)」という言葉があります。あまり使われない言葉ではありますが、アレルギーとの関係がはっきり特定できないにもかわらず、湿疹が出てくるようなケースを言います。多くの場合はアトピー性皮膚炎と考えられます[1]。

アトピー性皮膚炎は、身体のさまざまな部位にみられ、強いかゆみと慢性的に繰り返すところに特徴があります。強いかゆみから、患部を掻きむしることで悪化し(Ichy- scratch cycle)、さらにかゆみも増し患部が広がるという悪循環に陥るケースが多く見られます。

内因性湿疹の症状

乳幼児
じゅくじゅくと湿っぽいものが多く、悪化すると水疱が現れることもあり、症状の進行にともない次第に硬い皮膚に変化(苔癬化)してきます。顔や首、腕の外側や脚の前面にできることが多くなっています。
小児
乳幼児よりも乾燥した湿疹になり、肘や膝の内側にできやすいところが特徴です。
大人
赤みを帯びた湿疹で、乾燥とともに厚く硬くなります[2]。

内因性湿疹の特徴

アトピー性皮膚炎というと子どもに多い疾患と思われがちですが、意外に大人にも多く、近年は子どもも大人も患者数が増加しています。乳幼児期に発症することが多く、慢性的な経過をたどり大人になっても続いてしまうケースや、一度は良くなったもののふとしたきっかけで再発してしまうケースもあります[3]。完全に治ることは難しく、症状を和らげたり軽減させたりする「対症療法」が中心となるため、治療には根気よく取り組んでいく必要があります。

内因性湿疹の原因

アトピー性皮膚炎については遺伝的な体質が影響していると分かっています[2]。遺伝的な要因による湿疹は、内因性というくくりでとらえることは可能です[4]。

内因性の湿疹があるときに、ストレスは湿疹を悪化させる要因になります。体を掻いてしまう場合が多く皮膚を傷つけてしまうためです。悪循環に入ってしまうので、ストレス、不安、抑うつなどの状態には注意が必要です[4]。

内因性湿疹のケア・治療法

内因性湿疹は根治の難しい疾患です。特にアトピー性皮膚炎について対策としては、皮膚を刺激する原因を取り除いて、皮膚を乾燥から守る保湿剤、炎症を鎮める薬の使用をして、感染を防ぐことが大切となります。保湿剤一つにしても患者さんに応じたものを使用しないと痒みが増し、症状の悪化につながることもありますので、皮膚科医の診断を受けることが重要です。

内因性湿疹の病院での治療

ステロイドや非ステロイド性抗炎症薬の塗り薬が使われます。内服薬については、ステロイド薬をむやみに恐れることはありません。医師の処方に基づいて使用しましょう。二次感染を防ぐために抗菌薬も使われます。かゆみを防ぐために抗ヒスタミン薬も使われます[2]。

内因性湿疹のセルフケア法

肌に刺激となるものをできるだけ排除してください。体を清潔に保ち、肌への刺激を防ぐことは大切です。ホコリやダニをできるだけ減らし室内を清潔に保つ、紫外線、乾燥に注意し、洗剤や化学物質を避け、肌に優しい衣類を着用するなどの心がけは意味があるでしょう。

参考文献

  1. [1]MacKenzie-Wood AR et al, Unclassified endogenous eczema. Contact Dermatitis. 1999; 41(1): 18-21.
  2. [2]デニス・L・カスパーほか編. ハリソン内科学 第5版. メディカル・サイエンス・インターナショナル 2016; 352-352
  3. [3]河野陽一,山本昇壯監. 厚生労働科学研究・アトピー性皮膚炎治療ガイドライン2008. 第5版 厚生労働科学研究2008; 3-9
  4. [4]加藤則人ほか編. アトピー性皮膚炎診療ガイドライン 2016年版. 日本皮膚科学会 2016; 122-135

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