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知らないと怖い皮膚疾患!ダニが原因の「疥癬」

更新日:2016/12/09 公開日:2014/05/15

虫による皮膚疾患

ダニが原因で発症する疥癬(かいせん)。強いかゆみを伴い非常に辛い皮膚疾患です。感染力が強いことが多く、集団感染に繋がる恐れがあるので、早期治療が大切です。ここでは疥癬について詳しくお伝えします。

疥癬

疥癬(かいせん)とは?

疥癬(かいせん)は、もともと貧困による劣悪な栄養状態や衛生状態が原因で、昭和初期に大流行した皮膚疾患です。極めて小さなダニ「ヒゼンダニ」が皮膚の角質に寄生することで、人から人へと感染する病気です。

しかし最近では介護保険施設や老人ホームなどの高齢者施設での集団感染が増え、高齢者だけでなく、介護者にも感染するようになりました。また性行為感染症の1つとも言われていますが、ほとんどの場合性交渉とは無関係な原因が考えられます。

ヒゼンダニとは?

ヒゼンダニは肉眼では見えないほど極めて小さなダニです。雌は0.4×0.3mm、雄は0.2×0.15mm程の大きさです。ヒゼンダニは人間の体温の温度を非常に好みます。そのため人間の肌から肌に感染していきます。

人間の肌に生息している時が最も活発であり、離れると動きは鈍くなります。そして16℃以下の温度で動きが止まります。洋ナシのような形をしていて4対の短い脚が特徴です。また背中には無数の突起があります。

症状

疥癬には、通常疥癬と角化型疥癬という2つの病型があります。患者が健康であれば通常疥癬が発症しやすく、高齢者など免疫力が低下している患者の場合は角化型疥癬が発症しやすいとされています。

寄生するダニの種類はどちらも同じヒゼンダニですが、寄生数に違いがあります。通常疥癬では重症の場合でも1人の患者さんに1000匹程度ですが、角化型疥癬では100万~200万匹、時に500万~1000万匹とも言われる程の多数のヒゼンダニが寄生します。

宿主が健康体であれば通常疥癬になりますが、免疫力が低下している場合には角化型疥癬になります。通常疥癬に比べて角化型疥癬は寄生するダニの数が多く感染力が強くなるので、角化型疥癬の場合には隔離治療が必要になります。しかし発症頻度は通常疥癬が大半を占めています。

これらの症状は湿疹と混同されやすく、早期治療ができない場合があります。清潔にしていても感染する可能性はあるため、注意が必要です。

通常疥癬の症状

通常疥癬は感染してからおよそ1カ月から2カ月潜伏してから症状を現します。かゆみが非常に強く、丘疹、結節、疥癬トンネルという皮膚症状がおこります。疥癬トンネルは疥癬だけに起こる症状です。

いずれもダニが潜伏し脱皮した際に作る穴で、その中に糞や抜け殻を残していきます。それにアレルギー反応を起こし、かゆみや赤みが生じます。多くの場合患部からヒゼンダニが見つかることはなく、死滅した後でもかゆみや赤みを発症します。

角化型疥癬の症状

角化型疥癬は摩擦を受けやすい場所に多く発症します。かゆみや赤みには大きな差があり、非常に強いかゆみが生じることもあれば、全く感じないケースもあります。通常疥癬は首より上には発症しません。

それに対し角化型疥癬は首や頭、耳にも発症する場合があります。特に高齢者や感染症および悪性腫瘍などの基礎疾患患者、ステロイドや免疫抑制の薬を使用していて、免疫力が低下している方に発症しやすいと言われています。

治療法

疥癬の治療は以前に比べると非常に簡単になりました。従来は服用薬がなく、外用薬に頼らざるを得ませんでした。しかし最近ではイベルメクチンという服用薬を、間隔を空けて2回服用するだけで多くの場合は治療できるようになりました。

またヒゼンダニを死滅させるクロタミトンという外用薬があるので、服用薬と並行して使用することで効率よく治療を進めていくことが可能です。ただし角化型疥癬の場合は、入院による隔離の上での治療が推奨されます。

いずれの場合も皮膚科のドクターの指示のもと、正しい方法で治療を行うことが肝要です。

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