口元のたるみの原因
たるみの原因は、大きく分けると以下の2つがあります。
- 真皮層のコラーゲンやエラスチンが失われて肌の弾力がなくなること
- 口まわりの筋肉である「口輪筋(こうりんきん)」が衰えること
これら2つを解消すれば、口元のたるみを改善することに繋がります。まずは、自分でできる口周りのマッサージ方法をご紹介します。
口元のたるみを解消するマッサージ法
マッサージの主な目的は、血行を促進して老廃物の排出をスムーズにしたり、栄養がしっかりと行きわたるようにしたりすることです。血行をよくするためには、強い力を加える必要はありません。むしろ、強い力で肌に必要以上の刺激を与えると、かえって肌トラブルの原因となることが考えられます。そのため、顔のマッサージをするときにはクリームやマッサージ用の美容液を使い、すべりをよくすることが大切です。
マッサージは、顔の左右対称に行うのが基本です。クリームや美容液を手に取ったら目の周囲や頬、口元、おでこなどをマッサージします。このとき、内側から外側、下から上の方向で行うようにしましょう。また、こめかみを軽く引き上げるのもおすすめです。最後に耳の前から首筋、鎖骨と流すようになでおろしましょう。
口周りのたるみのセルフケアによる解消法
口元のたるみ解消に効果的とされる方法には、マッサージのほかにも以下のようなものがあります。
日常生活の改善
最近はあごが細く小さな人が増えているようです。外見的には美しく見えるのですが、鍛えられるはずの筋肉が衰え、たるみを発生させてしまうことがあります。 以下のような点を見直し、日常生活から口元のたるみを改善しましょう。
- 食生活
- 食生活では、「噛む回数」と「食事の内容」に気をつけることをおすすめします。意識的にしっかりと噛むことで、口輪筋を鍛えることができます。また、筋肉やコラーゲン、エラスチンの材料となる良質なタンパク質や、骨の材料となるカルシウム、マグネシウムを意識的に摂取することも大切です。骨が老化すると頭蓋骨が縮み、皮膚のたるみを招くといわれています。そのため、タンパク質だけでなくカルシウムやマグネシウムの摂取を心がけることも重要と考えられます。
- 睡眠
- 筋肉や肌の新陳代謝は、成長ホルモンが重要なかぎを握っています。成長ホルモンは、睡眠中でも深い眠りのときに分泌されます。就寝中は深い眠りと浅い眠りが繰り返されますが、その中でも寝入った直後がもっとも深いといわれています。そのため、しっかりと深い眠りを得られるような習慣をつけることが大切です。深い眠りを得るための主なポイントをご紹介します。
- 快適な眠りを得られる寝具やパジャマを整える
- 就寝15分から30分前くらいに入浴して身体を温める
- 寝る直前はスマートフォンやテレビを消し、照明も少し落とす
- スキンケア
- 真皮層のコラーゲンやエラスチンは、紫外線を浴びると発生する活性酸素によって破壊されます。紫外線は季節や場所によって強さの違いがあるものの、1年中降り注いでいます。そのため、紫外線対策は怠らないようにしましょう。また、皮膚が乾燥すると肌のバリア機能が低下し、さらに肌が乾燥しやすくなるといった負のスパイラルに陥る可能性があります。肌の水分保持力が落ちることは皮膚のたるみにつながるため、保湿成分を配合した化粧品を使用し、スキンケアでの保湿を意識しましょう。
- 姿勢
- 長時間同じ姿勢で首を動かさない状態が続くと、あご周辺の筋肉も動きが少なくなります。すると、首や肩のこりや、代謝機能の低下を招くことになります。また、表情を動かすことが少ないのも表情筋の衰えを招きます。このため、デスクワークなどで長時間同じ姿勢や表情を動かさないことが続く場合は、適度にストレッチなどをとり入れ、同じ姿勢が続かないようにすることが大切です。また、このあとご紹介するエクササイズも行ってみてください。
口元のたるみを解消するエクササイズ
たるみを解消するためには「口輪筋(こうりんきん)」を鍛えることが大切です。今回は、箸を使ったフェイササイズをご紹介します。方法は以下の通りです。
- 箸を横にして前歯でくわえ、唇をぴったりと閉じる
- 上下の唇をつけたまま、唇をできるだけ横に引く
- そのまま5秒間キープ
- 唇は閉じたまま、口角だけをできるだけ上げ、「にっ」と笑うようにして5秒キープ
上記を1セットとして、5~6回くりかえします。
このフェイササイズは即効性が高いため、行った直後から、口角の上がりや血行がよくなったことを実感できるでしょう。
毎日続けることで顔全体がリフトアップされ、顔のむくみも起きにくくなり、スッキリとしたフェイスラインが作れるようになります。慣れるまでは鏡を見ながら行い、口元の表情が左右均等になるように気をつけましょう。
口元が柔軟に動くようになれば、表情も上手に作れるようになります。「健康的な笑顔は何よりのお化粧」という言葉があります。普段の生活から気をつけるようにして、美しい笑顔を保ち続けてください。
美容皮膚科でのたるみ治療法
ここまで、口周りのたるみに対するセルフケアをご紹介してきました。しかし、マッサージやエクササイズ、日常生活の中での改善も大切ではあるものの、手ごたえを感じられなかったり、手ごたえを感じられるまでに時間がかかったりすることが考えられます。また、セルフケアには限界があり、すでにできてしまったたるみを根本的に解消するには、クリニックでの治療が効果的ともいわれています。
美容皮膚科で行われる施術は、大きく以下の3つに分けられます。
- サーマクールなどの医療機器を使用した施術
- 注射
- 外科治療(手術)
それぞれの治療法について解説します。
医療機器を使った施術
医療機器を使用した施術の大きな特徴は、手術のように肌を切開せずに治療を行える点にあります。使用される機器などはさまざまですが、以下のものが代表的です。
- サーマクール
- サーマクールは、肌の奥に高周波を照射して熱エネルギーを加える医療機器です。肌の奥に熱エネルギーが加えられると、コラーゲンの生成が促進されます。それにより肌の弾力を取り戻すことで、たるみの改善に効果が見込めるといわれています。治療の効果は、治療を行ってから2週間目くらいから3か月ほどかけてゆっくりと現れるとされています。
- ダーマローラー
- ダーマローラーは、非常に細かい針がついたローラー状の医療機器です。この針が肌の真皮まで届き、皮膚を刺激してコラーゲン生成を促すとともに、薬液を肌へ直接浸透させることができるといわれています。ダーマローラーの針は0.5mmと細く、肌に傷をつけずに治療を行えるとされています。即効性はなく、1か月ほどかけて肌の弾力を取り戻す治療となっています。
注射
主にヒアルロン酸を注入する治療法です。人間の身体にもともと存在するヒアルロン酸を注入することで、肌を内側から持ち上げて表面を平らにし、たるみを改善する効果が期待できます。また、施術後すぐに効果を実感できるのも特徴ですが、場合によっては内出血や多少の腫れ、ふくらみや異物感などが起こるリスクがあります。
外科治療(手術)
外科治療は、糸を肌の下に埋め込んで内側から引き上げたり、皮膚を切開して引っ張り、残った皮膚を切除したりする方法です。たるみが少し深刻な場合や、効果をできるだけ長期的に持続させたいと考える場合などに適しているといわれています。一方で、手術後の腫れなどが出ることが多いという特徴もありますが、手術の種類によってダウンタイムが短かったり、より広い範囲にリフトアップ効果が見込めたりといった特徴が見られます。
まとめ
口元のたるみは、コラーゲンやエラスチンの減少による肌の弾力の低下や、口輪筋の衰えによって起こります。日ごろから以下のようなセルフケアを心がけることで、ある程度の改善や予防の可能性が考えられるでしょう。
- マッサージ
- 食生活の見直し
- 良質な睡眠をとるための環境づくり
- 肌の保湿
- エクササイズ
ただし、セルフケアには限界があります。すでに目立っているたるみを改善したい場合には、美容皮膚科で専門家の手を借りることも選択肢のひとつとしておすすめします。
ご自身・ご家庭でいわゆるマッサージや指圧(ツボ押し)などをする際の注意点
- 1.マッサージや指圧などは身体に影響を及ぼす行為です。ご自身・ご家庭で行う場合は、部位の把握や力の加減が難しく、身体への影響には個人差があります。
- 2.病気やケガ、痛みがある場合は、マッサージや指圧などをするまえに医師の診断やアドバイスを受けましょう。
- 3.食後、飲酒時、妊娠中など、普段と異なる体調の際は、自己判断によるマッサージや指圧などは避けましょう。
- 4.マッサージや指圧などをしたことで体調が悪くなったり、痛みなどが出た場合は、すぐに医師に相談しましょう。また、症状が改善しなかったり悪化したりするようなら、医療機関を受診しましょう。
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