生理は女性にとって、健康のバロメーターです。初潮後まもない思春期の女性や、閉経前の女性では、生理の周期が一定でなく(生理不順)、1か月以上遅れたり、生理と生理の間に出血があったり(不正出血)する場合がありますが、健康な女性は周期も大きくずれることはありません。
ですが、不正出血などのトラブルがあるときは、生理痛も重くなりがちです。生理不順や生理の変化は、身体からのSOSだと思って、生活習慣を見直しましょう。
生理痛がつらくなる原因と2つのタイプ
生理痛は、医学的には月経困難症(げっけいこんなんしょう)と呼ばれており、主に次のような2つのタイプがあります。
機能性月経困難症
女性ホルモンの活動によるもので、腹痛や貧血、気持ち悪くなるなどの症状がでます。
器質性月経困難症
生理痛の背後に子宮筋腫や子宮内膜症が隠れている場合です。
生理痛の悩みを解決するには、まずはどちらの原因によるものかをつきとめ、そのうえで医師と相談しながら治療を行なっていくとよいでしょう。
生理痛が起こりやすい生活習慣チェック
不規則な生活や栄養の偏りで血行が悪くなったり、ホルモンバランスが崩れると、生理不順になったり、生理痛が重くなったりします。生理痛を予防するためにも、生活習慣を見直しましょう。
こんな生活は要注意です。
- ストレスやプレッシャーの大きい生活をしている
- 短期間でやせるために急激なダイエットをしている
- 冷房や冷たい飲み物で、身体を冷やすことが多い
- 身体を締め付ける下着やミニスカート、素足など身体を冷やす服装が多い
- 長時間、同じ姿勢の仕事をしているため、血行が悪い
- 運動不足である
- たばこを吸う
上記のような、不規則な生活習慣により生理痛が起こりやすくなります。セルフチェックでひとつでも当てはまる項目があれば、生活習慣を見直しましょう。生活習慣に気をつけて、身体と心のバランスをとるよう心がけましょう。
※なぜ生理が来ると痛くなるか、という原因については、『生理痛の原因は?なぜ痛くなるの?』をご参照ください。
生活習慣を改善してもよくならないとき
次のようなときは、婦人科で一度検査をしたほうがよいでしょう。
- 生理周期が不規則だ
- 経血が極端に増えたり減ったりした
- 生理痛がひどくて学校や会社に行けない
- 生理が止まった
- 生理が終わったのに痛みが続く
生活習慣や食事に気をつけていても、生理痛がひどく、日常生活にも影響がでるような症状が続く場合、他の病気が原因かもしれません。考えられる病気としては、子宮内膜症や子宮筋腫、子宮腺筋症などがあります。婦人科の病気は初期症状がほとんど無いものばかりなので、早目に婦人科で診察・相談する方がよいでしょう。また、生理不順なども含めて気になることがある場合は、婦人科で相談してみましょう。
※生理痛から考えられる病気について、詳しくは『生理痛がひどい人の特徴・生活習慣』をご参照ください。
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