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性行為(セックス)が原因で膀胱炎になるって本当?

更新日:2018/07/02 公開日:2014/08/01

膀胱炎の原因と予防法

頻尿をはじめ、排尿時の痛みや血尿などの症状がある膀胱炎。セックスが原因で膀胱炎になることがあるのです。膀胱炎にならないためには、セックスでどのようなことに注意すればよいのか、ドクター監修のもとで説明します。

性行為(セックス)と急性膀胱炎(以下、膀胱炎)は関係があるといわれます。きちんとした仕組みを知り、膀胱炎を予防したいものです。

膀胱炎とセックスの関係

膀胱炎の主な原因は、細菌が尿道から入り込んで逆行し、膀胱に辿り着いて感染することです。女性は男性より尿道が短く、肛門や膣と尿道口が近いため、急性膀胱炎になるのは女性が多く、セックスで膀胱炎になるのも女性の方が多いです[1][2]。

人間の皮膚には、不潔な状態でなくても常にいろいろな菌が付着しています。デリケートゾーンといわれる性器やその周辺には、膣内にいる常在菌、皮膚にいる雑菌(大腸菌など)も付いています[2]。セックスのときには、そうした菌が尿道口から侵入しやすくなります。また、尿道口や膣の周辺の粘膜が傷つくと、ますます細菌に感染しやすくなります。セックスから数日~数週間後に、膀胱炎の症状が出ることも多いようです。

なお、膀胱炎は細菌が尿道から膀胱に入ると必ず発症するわけではありません。通常、膀胱には細菌を流し去ったり、殺したりする仕組みが備わっているので簡単には発症しないのですが、疲労やストレス、病気にかかっているときなど、免疫力が低下しているときなどに発症しやすくなります[3]。

膀胱炎の主な症状

膀胱炎の初期症状の一つとして、1日10回以上トイレに行くような頻尿が挙げられます[2]。トイレに行く回数が増えると同時に、1回の量も少なくなるのが特徴です。そのほか、以下のような症状が起こります。

・排尿時の痛み

・排尿後もすっきりしない

・尿の濁り、血尿

悪化すると残尿感がひどくなってトイレから出られなくなったり、やけつくような痛みを感じたりすることもあります。

膀胱炎がさらに悪化するとどうなるの?

膀胱炎は、さらに悪化することで腎盂腎炎(じんうじんえん)や腎臓への感染症につながる場合もあります[1]。腎盂腎炎は、膀胱炎の症状に加えて、背中や腰の痛み、38℃以上の発熱、悪寒や吐き気などの全身症状が出る場合があります。重篤化すると細菌が血液を通して全身へ広がること(敗血症)もあるので、注意が必要です[1]。

膀胱炎のときに受診する科と治療法

膀胱炎は、基本的には泌尿器科で治療を受けることになります。基本的な治療方法は抗生物質の服用です。抗生物質が効かない菌(耐性菌)でなければ、抗生物質の服用を始めて数日くらいで症状がおさまる場合がほとんどです[5]。自覚症状がなくなり、尿検査の結果も問題なくなれば薬の服用を中止できます。なお、膀胱炎にかかったら、水分を多めにとるとよいとされています[1]。

セックスが原因で膀胱炎になることを予防するには

膀胱炎の予防の基本は、清潔にすること、細菌を増殖させないこと、体の抵抗力を保つことです。女性の体は、どうしても菌が入りやすいようになっています。そのため、局所の清潔を保つように心がけるのが大切です。月経中などはナプキンやおりものシートをこまめに交換するようにしましょう[2]。

また、性行為によって膀胱炎になるリスクを下げるために、以下のことを心がけるとよいでしょう[2][3][4]。

・体調のよくないときのセックスは控えましょう。

・セックスのとき、コンドームを使うことにより、避妊とともに、淋病やクラミジアなどの性感染症を防ぐことができます。

・セックスの後、トイレに行き排尿すると、菌が尿と一緒に洗い流されやすくなります。

・セックスの前後はシャワーなどで外陰部を清潔にしましょう。ただし、石けんでゴシゴシ洗うのは逆に外陰部を傷付けてしまうので、お湯で優しく洗うようにします。

なお、膀胱炎になったらセックスは避けましょう。痛みをはじめとする症状が悪化することがあります。万一、セックスが原因で膀胱炎になったときは、パートナーにそのことを話し、一緒に予防を心がけることです。相手のことを考えない、思いやりのない人とのセックスは考えものです。

頻繁に繰り返す膀胱炎の原因には、生活習慣も関係しています。『治らない・繰り返す膀胱炎の原因と対処法』をご覧ください。

参考文献

  1. [1]小川修ほか著 吉田修監修. ベッドサイド泌尿器科学 南江堂 2013; 824-825
  2. [2]東邦大学医療センター大森病院泌尿器科. “膀胱炎とは” 東邦大学医療センター大森病院泌尿器科 http://www.lab.toho-u.ac.jp/med/omori/urology/patient/cystitis.html(参照2017-07-30)
  3. [3]Yoon BI et al. Risk factors for recurrent cystitis following acute cystitis in female patients. J Infect Chemother. 2013; 19(4): 727-731
  4. [4]デニス・L・カスパーほか編 福井次矢ほか監修. ハリソン内科学 第5版. メディカル・サイエンス・インターナショナル 2017; 887-894,896

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