FGF(線維芽細胞増殖因子、Fibroblast Growth Factor)とは?
更新日:2016/12/09 公開日:2014/09/01
真皮の美肌成分を活性化するFGF
FGF(線維芽細胞増殖因子)は、現在FGF-1~FGF-23の23種類からなるファミリーを形成していることが確認されています。
そのなかでFGF-1はaFGF(酸性線維芽細胞成長因子)と言われ、お肌の弾力を保つ働きをしているコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸を増やす成長因子です。正式名称は「ヒトオリゴペプチド-13」と言い、化粧品の成分表示にはこちらが記されています。
コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸は多くの化粧品に含まれるほど美容成分として広く知られていますが、これらの成分はもともと人のお肌の「真皮」で作り出されているものです。しかし加齢とともにその分泌量が減っていき、お肌の老化を引き起こす原因になっています。
FGFは、お肌の真皮にある線維芽細胞を活性化し増やしていき、正常に機能するようにコントロールします。それによってコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸の分泌量を増やし、お肌の柔軟性と保水力を回復してハリとツヤを与え、お肌のたるみを解消する働きがあります。
線維芽細胞でつくられる3つの美肌成分
コラーゲン
細胞と細胞を結びつけ、身体の組織をつくる重要なタンパク質。人体のなかのタンパク質の約1/3を占めていて、お肌に弾力を与え、ハリとツヤを保ちます。
エラスチン
弾性線維とも言い、コラーゲン同士の線維を結びつけるタンパク質です。お肌にハリや弾力を与え、シワやたるみを予防・改善します。
ヒアルロン酸
保水力にすぐれた成分。真皮をつくっているコラーゲン線維とエラスチン線維が結びついた網目状の隙間をヒアルロン酸が満たすことで、お肌にハリや弾力、柔軟性を与えます。
EGFとFGFの違いを美肌づくりに活用
お肌のエイジングケアとなる「肌再生」に、FGF(線維芽細胞増殖因子)とEGF(上皮成長因子)のどちらも必要不可欠。同時に肌細胞を活性化させることで美肌への相乗効果があることがわかっています。
EGF:「表皮」細胞の活性化
お肌の新陳代謝「ターンオーバー」がしっかりと機能するように、EGFでお肌の1層目の「表皮」の細胞を活性化して整えます。新陳代謝・活性化作用により、シミやそばかす、くすみを改善。新しい細胞と老いた細胞をスムーズに入れ替わらせ、弾力のある若々しいお肌を保ちます。ニキビや吹き出物などの肌トラブルを抑える効果もあります。
FGF:真皮の線維芽細胞の活性化
良質な角質(肌のバリア層)をつくるお肌の2層目の真皮にある線維芽細胞をFGFで活性化してコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸の分泌量を増やします。新陳代謝・活性化作用により傷を治し、シワの改善や美白効果をもたらします。
この2つのエイジングケアを同時にすることによって、お肌の表面と奥の両方からケアし、ハリと弾力、透明感のある若々しいお肌をつくり上げることができるのです。
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