脂肪吸引は施術も重要ですが、同じぐらい術後のケアが大切と言われています。なぜ、患部の圧迫固定がそれほど大切なのでしょうか?詳しく見ていきましょう。
脂肪吸引後の圧迫固定の役割とは
圧迫固定の役割としては、以下のものが挙げられます。
1.内出血の量を最小限に抑える
施術直後は、施術部位で内出血が起きています。患部をしっかり圧迫することによって、この内出血の量を最小限に抑えることができ、ダウンタイムが長引くのを防げます。
2.むくみを最小限に抑える
施術後、患部には体内に残った麻酔薬やリンパ液などの水分が集まってくるため、一時的にむくんだ状態になります。圧迫固定をすることで水分の排出を促し、血液循環が妨げられるのを防ぎます。
3.痛みを最小限に抑える
脂肪吸引直後は、いわば身体の中に穴が開いた状態となっています。そのため、そのままでは身体を動かすたびに患部が刺激しあい、痛みが強くなります。圧迫固定により患部を固定することで、皮膚の動きを抑制し痛みを軽減させます。
4.キレイな身体のラインに仕上げる
部位によっては、圧迫の仕方が最終的な身体のラインに大きな影響を及ぼします。特に、太ももの内側や腹部(上腹、下腹)は圧迫によってラインが変わりやすいデリケートな部分です。
急性期には包帯できつく圧迫し、その後は脂肪吸引後専用のボディースーツやストッキング、サポーターなどを用いましょう。
圧迫固定時の注意点
次に、圧迫固定時の注意点について見ていきましょう。
1.施術直後は安静にし、数日経ったら軽い日常作業を行う
施術後は安静にしなければならない状態になりますが、数日経ったらじっとしているよりも軽く動いた方が血栓予防になり回復を早められます。ただし、激しい運動は避けましょう。
2.圧迫による蒸れや色素沈着を防ぐ
圧迫装具によって蒸れや色素沈着が起きることがあります。通気性が良く適度な伸縮性のある脂肪吸引後専用の下着を用いることで、圧迫による蒸れを抑えることができます。色素沈着は、ビタミンC誘導体や美白剤などにより軽減することができます。
3.禁煙・禁酒
喫煙や飲酒は内出血や腫れなどを悪化させ、炎症の回復を妨げます。患部の回復を早めるためにも、圧迫固定が必要な期間は特に禁煙・禁酒を心がける必要があります。
ドクターに聞く!圧迫固定が必要な理由とは?
脂肪吸引には必須だと言われている圧迫固定について、湘南美容外科梅田院の加藤院長にお話を伺いました。
Q:圧迫固定はどうして必要なのですか?しないとどうなってしまうのですか?
A:それは、脂肪吸引の方法を考えてみると分かりやすいですね。細い掃除機の先で脂肪を手作業で吸っている画を思い浮かべてください。その掃除機が作る道は、身体の中ではトンネルがたくさん空いていることと同じです。
そのスペースに血液や麻酔液、浸出液が溜まってくると、いわゆる“腫れ”が強く出てしまうというわけです。この余分なスペースをしっかり塞いであげることが、圧迫の大事な役割です。
施術した翌日までは急性期なので、包帯・テープでぐるぐるにします。その後はご自身の身体の中で自然と傷が治っていく(=塞がっていく)ので、そこまで厳しい圧迫は不要になり、ストッキングなどでの圧迫に変えます。
圧迫固定による腫れの軽減は、痛みや内出血を減らすことに繋がります。だからこそ、術後の圧迫が必要なのです。これを行わないとダウンタイムが長くなり、それぞれの症状がひどくなります。
ただし、線でなく面で圧迫するといったイメージがないと、線の部分だけ凹んでしまう“圧迫による凹み”が形成されることもあるため、ドクター指導のもとの正しい圧迫が必要です。
結論
圧迫固定は、脂肪吸引後の必須プロセスです。どんなに施術がうまくいっても圧迫固定をしなければが脂肪吸引は成功しないということを理解し、正しい方法で行うことを心掛けましょう。
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