近年、過激なダイエットなどから、タンパク質不足に陥る人が増えています。タンパク質が不足すると、体はもちろん肌にも大ダメージを与えてしまいます。ここでは、タンパク質不足で起こる肌への影響をご紹介します。
肌に悪影響を与える「タンパク質不足」
「脂質制限ダイエット」や「肉抜きダイエット」などをしている人は要注意です。「キレイになりたい」と始めたはずのダイエットが、実は肌の老化を促進させているかもしれないのです。
●人間の体を作る栄養素、タンパク質
人間の体は約60%が水分、約20%がタンパク質でできています。タンパク質は20種類のアミノ酸によって構成されており、皮膚、髪の毛、爪、内臓、筋肉など、体の大部分がタンパク質によってできています。また、タンパク質はホルモンや神経系を正常に働かせるために必要不可欠で、不足するとさまざまな問題を引き起こします。食品の中で、特にタンパク質が多く含まれているのは肉・魚・卵・乳製品・大豆製品などですが、ダイエットで脂質をカットしようとするあまりこれらの食品を摂らないと、タンパク質不足に陥り、体や肌にたいへんなダメージを及ぼしてしまいます。
●タンパク質不足が肌に与える影響
皮膚を形成する素であるタンパク質が不足すると新陳代謝を妨げ、肌を老化させてたるみやくすみのもととなります。免疫力が低下して内臓が悪くなることで顔がむくんだり、肌荒れを起こしてしまいます。また、コラーゲンを構成しているタンパク質が不足すれば、肌のハリやツヤもなくなってしまうのは必然です。
美肌と美ボディの維持にはタンパク質が不可欠
タンパク質不足は、体型維持にとっても大敵です。ダイエットを意識するあまり肉や卵、乳製品を制限し過ぎてタンパク質不足になると、筋肉量が減少して基礎代謝が低下し、逆に痩せにくい体質になることも。せっかくダイエットにチャレンジしたのに、太りやすくなるうえに肌もボロボロ……となれば本末転倒です。適度なタンパク質を摂取することは、美容には欠かせないポイントなのです。ちなみに、1日のタンパク質の適性摂取量は、18歳以上の男性で70g、女性が55gとされています。
●アミノ酸バランスを考慮した食べ合わせを
タンパク質は約20種類のアミノ酸で構成されています。肉や魚などに含まれる動物性タンパク質のアミノ酸バランスは、人間が必要とする各アミノ酸の割合と近いと言われています。一方、大豆や大豆製品などに含まれる植物性タンパク質には一部の必須アミノ酸が不足しており、バランスとしては動物性タンパク質に比べて劣る傾向にあります。したがって、植物性の食品のみでタンパク質を補おうとする場合は、食べ合わせに気をつけましょう。たとえば植物性タンパク質の代表格・納豆は、ご飯と一緒に食べるのがベスト。大豆には含硫アミノ酸という必須アミノ酸が不足していますが、ご飯には含まれています。一方ご飯にはリジンという必須アミノ酸が不足していますが、これは大豆に豊富に含まれています。「納豆+ご飯」という、日本人が長年食べてきた当たり前の食べ合わせが、実はお互いを補い合ってベストなアミノ酸バランスを作り出していたのです。
●高タンパクで低カロリーな食べ物
代表的な高タンパク・低カロリーの食べ物には、赤身の肉、鶏ささみ、ラム肉、あじ、いわし、しらす干し、貝類、ツナ缶(ノンオイル)、たたみいわし、卵の白身、ちくわ、納豆、湯葉、高野豆腐、海苔、カッテージチーズなどがあります。毎日の食事に積極的に取り入れていきましょう。
その他、美肌をつくるインナーケア方法や成分について詳しく知りたい方は、「見た目年齢を10歳若返らせるインナーケア」をご参照ください。
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