スキンケア大学 ヘルスケア大学 メンズスキンケア大学

軽度発達障害の特徴・症状と病院での治療・診断方法

更新日:2017/11/15 公開日:2014/10/01

発達障害・子供の精神障害

学校での社会生活に支障をきたすこともある軽度発達障害。具体的にはどのような症状が見られるのでしょうか。具体的な特徴と症状、医療機関で行われる一般的な治療法について、ドクター監修の記事で詳しく解説します。

発達障害とは

「発達障害」とは、自閉スペクトラム症、学習障害、注意欠如・多動症(ADHD)などを指す総称です。その中で軽度の発達障害については、症状自体が軽度でも、社会生活障害が必ずしも軽度(=社会生活に大きな支障がない)とは限らないため、最近では軽度の発達障害が注目されています。

ひとくちに発達障害と言っても、さまざまな種類が存在します。ただし、症状が軽度の場合、個性と捉えられることも多く、生活に支障が出ていないのであれば問題ありません。そのうえで、生活に支障が出ているならば、個別的な支援が必要であることもあり、専門機関や学校などに相談するとよいでしょう。

自閉スペクトラム症

自閉症は、虹のスペクトラムのように症状が多様であることから、専門的には自閉スペクトラム症と呼ばれています[1][2][3]。

学習障害

知的障害が見られないにもかかわらず、特定分野について習得するのが困難という障害です。話す、聞く、書く、読む、計算する、推論するといった基本的な能力のうち、通常どおりに習得できない能力が存在する場合、学習障害が疑われます。

注意欠如・多動症(ADHD)

注意力が散漫、おとなしく椅子に座っていられないなど、落ち着きがない状態です。もちろん小さな子どもに落ち着きがないのは仕方ありませんが、平均的な同年齢の子どもと比較して大幅に落ち着きが欠けている場合、多動症の可能性を疑う必要が出てきます[1]。

ADHD:注意欠如・多動症の基本症状は、次の通りです。

  • 授業中歩き回る。じっとしていられない。
  • 姿勢が悪い。集中力がない。すぐ飽きてしまう。話を聴いていない。
  • よく物をなくする。机の上が 乱雑。後片付けができない。ケアレスミスが多い。
  • すぐかっとなってしまう。周りの子供にちょっかいを出す。

知的能力障害

知的能力障害は医療の世界での病気という概念でなく、福祉の領域の呼称です。知的機能が平均より低い状態となります。自分の身の回りのことができなかったり、集団生活に馴染めなかったりといった問題が生じます。

軽度発達障害の対処法

軽度発達障害の対処法としては、子どもが社会生活を送る上での問題を軽減するための方法が存在しています。自閉スペクトラム症、学習障害、注意欠如・多動症それぞれで生じている生活の問題をとらえて、本人の障害を軽くしていく取り組みが行われます。必要があれば、気分や不安、行動の障害に対して薬物が使われることもあります。発達障害そのものを治療するというより、顕著な症状を緩和するために用いられます[1]。

ペアレントトレーニング

発達障害の子どもに対して肯定的な声かけを行い、伝わりやすい指示を出す、という方法です。通常の教育法が効果を生みにくいことを受けて、親の教育方法を発達障害の症状に合わせて変えていくというアプローチになります。

心理療法

臨床心理士、医師によるカウンセリングをはじめ、対話の中で問題点を浮き彫りにし、発達障害による問題行動を減らしていく治療法です。問題行動の原因を探る精神分析、無意識に行われる行動パターンを読み取る力動的心理療法、人と触れあうための訓練を行う対人関係療法などが代表的です。

行動療法

学習障害の影響によって奇異な言動を取ってしまう子どもに対し、一般的な言動を1から教えて、徐々に慣れさせていく、という治療法です。話し方を練習するコミュニケーション訓練、人間関係の構築法を学ぶソーシャル・スキル・トレーニングなどが知られています。

薬物療法

発達障害の影響によって現れる症状を緩和するために、薬物を処方する場合があります。抑うつ状態の子どもには抗不安剤、攻撃性の強い子どもには抗精神病薬を処方するなど、特定の症状を抑えるための補助的な治療法として選択されます。

参考文献

  1. [1]神奈川県. "発達障害のある人と支援者のために" 神奈川県立中井やまゆり園 神奈川県発達障害支援センターかながわA(エース) http://www.pref.kanagawa.jp/uploaded/attachment/763603.pdf (参照2017-11-02)
  2. [2]定本ゆきこ. "発達障害の理解と支援" http://www8.cao.go.jp/youth/suisin/pdf/soudan/06/s6.pdf (参照2017-11-02)
  3. [3]宮川充司ほか. アメリカ精神医学会の改訂診断基準 DSM-5: 神経発達障害と知的障害, 自閉症スペクトラム障害. 椙山女学院大学教育学部紀要 2014; 7: 65-78