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高血圧の症状(6)むくみ

更新日:2017/12/08 公開日:2014/12/26

高血圧の症状

高血圧の人には、手や足、顔のむくみの症状が見られるケースがあります。むくみは体が発する危険信号です。高血圧だけでなく、他の病気も潜んでいるかもしれません。高血圧とむくみの関係について、ドクター監修の記事で解説します。

むくみは、余分な老廃物や水分がうまく体外に排出されない場合に起こります。高血圧になるとむくみの症状が出やすくなるといわれますが、それはなぜでしょうか?原因と対策について解説します。

高血圧とむくみの関係

高血圧になるとむくみの症状が現れるとよくいわれますが、実は高血圧そのものの症状としてむくみが出るわけではなく、高血圧から引き起こされる合併症により起こっているケースがほとんどです。むくみが起こる代表的な病気には、心臓病、腎臓病、肝臓病、甲状腺機能低下症などがありますが、中でも、高血圧と深い関係にあるのが心臓病と腎臓病です。

心臓病と高血圧の関係

高血圧の状態が続くと、心臓に大きな負担がかかります。すると、心臓は疲れてしまい、ひどい場合には心不全を起こします。心臓から血液を送り出すポンプの機能が低下している状態が心不全であり、心不全になると心臓に血液が溜まりやすくなります。特に右心室で血液がとどまると、静脈でうっ血を起こし足がむくんでしまいます。むくみが気になりだす前にも、階段を上るなどのちょっとした運動で息が切れやすくなり、夜中に胸が苦しくて起きてしまうことがあると言います。

腎臓病と高血圧の関係

高血圧は腎臓のろ過機能も低下させます。体内の老廃物は血液によって腎臓に運ばれ、腎臓でろ過されて尿として体外に排出されます。腎臓には網目のような構造をもった糸球体というものがあるのですが、高血圧が長く続くと、糸球体の血管が動脈硬化を起こし、ろ過機能を低下させてしまうのです。また、反対に腎炎など腎臓病を患っている場合に、高血圧になるケースもあります。腎疾患により詰まってしまった糸球体の網目に圧力をかけて通そうとしてしまうため、血圧が高くなってしまうのです。ろ過機能の低下がむくみにつながります。なお、腎臓病によるむくみは、足だけではなく、手、顔、腹部など全身で起こりやすいという特徴があります。

妊婦さんは「妊娠高血圧症候群」に注意!

妊娠前までは異常がなかったのに、妊娠中期以後に母体に高血圧、たんぱく尿、むくみのいずれかが現れる症状は「妊娠中毒症」と呼ばれていました。ただ、研究が進むにつれ、母体と胎児の障害に直接的に関わる異常は、高血圧が中心になるものということがわかったため、2005年の4月からは、「妊娠中毒症」という呼び名を廃止し、高血圧をともなうたんぱく尿などの異常(高血圧のみである場合も含む)を「妊娠高血圧症候群」と呼ぶようになりました。

妊娠高血圧症候群は、胎盤の血管が作られる際になんらかの異常があった場合に発症するという説が有力ですが、まだ明らかなことはわかっていません。妊娠高血圧症候群になりやすい人の傾向としては、もともと高血圧、腎疾患、糖尿病などがある、肥満、高齢、多胎妊娠などがあげられます。また、遺伝するものでもあるため、妊婦の母親が妊娠高血圧症候群であった場合は、発症のリスクが高まるともいわれています。

これといった予防法は解明されていませんが、日本産婦人科学会では1日当たり10g以下の塩分制限を推奨しています。妊娠高血圧症候群のリスクが高い方は、主治医や助産師、保健師などと相談して、ご自身に合った予防法を実践しましょう。

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