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冷えやストレス、病気が原因のことも?下痢・軟便の種類と原因とは

更新日:2017/05/16 公開日:2015/03/03

下痢の症状・原因・対処法

便は、健康状態を知るバロメーター。「お腹が痛い」と思った後に襲ってくるギュルギュル感に、思わず冷や汗が出てしまう方も多いのでは?ここではドクター監修のもと、下痢・軟便の種類や症状・原因について解説します。

便は、自分の健康状態を知るバロメーターのひとつ。理想は70~80%程度の適度な水分を含んだ便ですが、体調によって変化します。水分が80~90%を占め、いつもより軟らかい状態を「軟便」、90%を超えて液状になった状態を「下痢便」と言います。

下痢や軟便の原因

健康な場合、便に含まれる水分は1%

健康的な腸は「ぜん動運動」をしながら、栄養や水分を吸収した後の残りを便として肛門に送ります。腸を通過する1日の水分量は約9リットル。その99%は腸で吸収され、わずか1%の水分が便に含まれると理想的な便となります。

下痢や軟便の原因は、腸が十分に水分を吸収できていないこと

しかし、このぜん動運動がなんらかの原因で活発になると、内容物が早く腸内を通過してしまうため、十分に水分を吸収できません。また、腸本来がもつ水分吸収力が低下している場合や、腸からの水分分泌が増えてしまった場合も、腸の水分調節がうまく機能しません。これらの原因が腸の中の水分量を増やし、軟便や下痢便となってしまうのです。

タイプによって分けられる下痢の症状

下痢は、症状が一過的に起こる「急性下痢」と症状が継続する「慢性下痢」があります。それぞれの原因についてみていきましょう。

2週間以内でおさまる「急性下痢」

急性下痢は、それまでなんともなかったのに突然の腹痛を伴って起こる下痢で、症状は、だたい2週間以内に落ち着きます。多くの方が経験している下痢と言えます。

急性下痢の原因(1):食べ物・飲み物

急性下痢の原因として以下のようなものがあります。

飲み過ぎや食べ過ぎ、辛い食べ物やアルコール

暴飲暴食や辛い食べ物やアルコールは、腸のぜん動運動が活発にし、本来は腸内で吸収される水分が吸収されず、便の水分量が増えてしまうことで、下痢になります。

冷たい物の大量摂取や胃腸の冷え

胃腸の消化機能が弱まってしまい、腸の水分調節がうまく機能しないため、下痢につながります。

キシリトール、マグネシウム、ソルビトールの大量摂取

これらは、腸の外から水分を取り込もうとするため、水分コントロールがうまく働かなくなり、下痢を生じてしまいます。

アレルギーのある食べ物

食物アレルギーで下痢を引き起こすこともあります。

食物アレルギーの原因物質として、鶏卵、牛乳・乳製品、小麦、そば、ピーナッツなどがあります。

急性下痢の原因(2):ウイルスや細菌による食中毒

また、O-157やノロウイルスなどウイルス感染や細菌感染による食中毒が原因で起こる下痢も急性下痢に含まれます。先ほどの非感染症の下痢よりも症状が重く、腹痛の他に発熱や嘔吐をともなうこともあり、1回の排便で症状がよくならないことも特徴のひとつ。脱水状態に陥りやすいため、症状によってはクリニックでの治療が必要です。

食中毒の種類と原因

食中毒の種類と原因としては、以下があげられます。

・細菌性食中毒:魚介類や食肉、鶏卵に多いサルモネラ菌、病原性大腸菌、リステリア菌や、おにぎりやサンドイッチ、加工された穀物食品で増殖した黄色ブドウ球菌、ボツリヌス菌によるもの

・ウイルス性食中毒:ウイルスに汚染された食品・水や、ウイルス感染者から感染するもの。代表的なものにはノロウイルスがあります

・自然毒食中毒:ふぐや貝、毒キノコ、トリカブトなど動物や植物が本来持っている毒素によるもの

・化学性食中毒:洗剤や農薬の誤飲、食品添加物などによるもの

・寄生虫食中毒:生鮮魚介類や肉類、水などにいる寄生虫によるもの

詳しくは、『食中毒(食あたり)の種類と主な原因』の記事をご覧ください。

急性下痢の場合の対処法

急性下痢になった場合は、半日から1日絶食し、胃腸に負担をかけないようにしましょう。症状が緩和されてきたら、おかゆや煮込みうどん、野菜スープなど消化のよい食べ物で少しずつ様子をみながら慣らしていきます。急性下痢はだいたい2~3日で回復することが多いのですが、いつまでも症状が変わらない場合は医療機関を受診しましょう。

急性下痢の場合は、激しい症状が多いものです。そんなときは脱水症状に気をつけてください。水分を摂るときも胃腸への負担を考え、ぬるめの白湯や麦茶、ほうじ茶、常温のスポーツドリンクなどを少量ずつ取りましょう。冷たいものや炭酸飲料、カフェイン入りの飲料、アルコールなど刺激が強い飲み物は厳禁です。

2~3週間以上続く「慢性下痢」

慢性下痢は、症状が2~3週間以上続く下痢です。食べ過ぎや飲み過ぎ、冷えなど、原因が比較的わかりやすい急性下痢に比べて、慢性下痢の場合は「そういえばずっと続いている」と原因や症状が現れた時期があいまいなケースも珍しくありません。

原因の7割は、「過敏性腸症候群」

この症状の7割は、非感染性でストレスによる「過敏性腸症候群」が原因といわれます。胃や腸はストレスの影響を受けやすく、とてもデリケートな器官。試験の前や大事な商談前など緊張によるストレスでよくお腹が痛くなる方は、このタイプと言えます。また、過敏性腸症候群は、ストレスや緊張、不安などによる精神的な影響や、疲れや睡眠不足が原因となっていることもあります。

原因が、他の病気のことも

そして、慢性下痢の中で特に注意したいのは病気が原因のとき。大腸がん、潰瘍性大腸炎、ポリープなどの病気が原因で腸の機能が損なわれると下痢になります。この場合は、原因となる病気を治療することが第一です。症状を悪化させないためにも、「おかしい」「いつもと違う」と感じたら早めにクリニックでの検査を受けましょう。

また、下記のような下痢の症状がある場合は大きな病気が隠れている場合があります。早急に医療機関を受診するようにしましょう。

・体重減少をともなう下痢:甲状腺疾患、悪性腫瘍など

・血便/消化管悪性腫瘍など

・粘血便/難治性炎症性腸疾患など

・便秘下痢をくり返す/消化管悪性腫瘍など

※疾患(しっかん)とはいわゆる病気のことです。

慢性下痢の対処法

下痢が続いているときは体内の水分がたくさん排出されるため、脱水症状になりやすくなります。ただ、冷たい飲み物を摂りすぎることは胃腸への負担がかかるので避けましょう。適しているものはぬるめのお湯や、うすめた番茶、スポーツドリンクなどです。

胃腸への刺激が少ない食べ物を選ぶのも重要です。おかゆや煮込んだうどん、じゃがいもやさといも、にんじんなどを煮たもの、卵、リンゴ、バナナなど消化のよいものを食べましょう。繊維質を多く含んでいる野菜、とうがらしやにんにくなどの刺激が強い香辛料も控えた方がいいでしょう。

また、日頃から腸内の環境を整えることも意識しましょう。ビフィズス菌や乳酸菌など腸内のバランスを整えるものや、善玉菌のエサとなるオリゴ糖などを意識的に摂ることもひとつの方法です。過敏性腸症候群の方のように腸がデリケートな方こそ、お腹にやさしい食べ物を摂るように心がけてください。

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