スキンケア大学 ヘルスケア大学 メンズスキンケア大学

不足すると口角炎の原因となるビタミンと栄養素

更新日:2018/03/02 公開日:2015/03/02

口角炎の基礎知識

口角が赤くなって、痛くなって口が開けづらい…。治すためにはビタミンBなどの栄養をとればいいでしょうか?ここでは、口角炎の原因と、口角炎になったときに摂りたい栄養素についてドクター監修のもと解説します。

口角炎に必要とされる栄養とは

口角が赤くなって、痛くなって口が開けづらい…。口角炎はビタミンなどの栄養が不足して起こるというのは比較的よく知られていることです。治すためにはしっかり栄養を摂りたいところですが、痛くて食事もままならないため、せめてビタミン剤のサプリメントでも飲もうかと思う人も少なくないのではないでしょうか。ここでは、口角炎の原因と、口角炎になったときに摂りたい栄養素について、ドクター監修のもと解説します。

口角炎の症状

口角炎とは、その名の通り、口の両端である口角に炎症が起こる皮膚疾患のことをいいます。症状としては口角に赤みや亀裂、びらんが生じます。口を開けただけで痛むため、最悪の場合は食事もままならないといった状態に陥ります。無理に開くと切れて出血してしまうこともあります。出血後はかさぶたになります。このかさぶたは剥がれやすく、剥がしてしまうとまた出血して完治が長引く傾向にあります。

口角炎の原因と対策

口角炎の原因と対策としては、以下があげられます。口角炎はビタミン不足が原因とよくいわれますが、栄養不足の他にも原因はいろいろあります。

  • ビタミンB群の欠乏 ⇒バランスのとれた食生活
  • 細菌感染 ⇒抗菌薬を外用する
  • 真菌(主にカンジダ)感染 ⇒抗真菌薬を外用する
  • 機械的な刺激 ⇒舌で触らない、大きく口を開けない
  • 口腔の乾燥 ⇒原因となる薬剤を避ける、病気を治療する、保湿する

加えて、生活習慣の乱れやストレス、疲労もカンジダの増殖を引き起こして口角炎の原因となります。というのも、カンジダは普段から皮膚にいる常在菌で、通常は悪さをしませんが、体調を崩して免疫力が下がると増殖し始めてしまうのです。

不足すると口角炎が起こる栄養素(ビタミンなど)

このように、口角炎はさまざまな原因で起こります。ここでは、ビタミンB群や鉄などが不足しているために起こった口角炎を改善するために摂りたい栄養素をご紹介します。

ビタミンB2

ビタミンB2には皮膚や粘膜の健康を維持する働きがあります。これが不足すると口角炎の発症率を高めます。成人の場合、男性は1日1.3~1.6mg、女性は1.1~1.2mgを目安に摂取することが推奨されています[1]。ビタミンB2を多く含む代表的な食品は、レバーや納豆、うなぎ、卵などです。

ビタミンB6

ビタミンB6は、肌荒れや吹き出物を防止する作用があるため、不足すると口角炎になりやすくなります。成人の場合、男性は1日1.4mg、女性は1.2mgを目安に摂取しましょう[1]。食品では、マグロやカツオ、ゴマ、きな粉などに多く含まれています。ただし摂りすぎはよくありません。1日に45mg以上摂らないようにしましょう。

ビタミンB12

ビタミンB12の不足は、厳格な菜食主義者や胃液が出ない状態の人に起こるケースが多いようです。成人の場合、男女ともに1日2.4μgが摂取の目安です[1]。ビタミンB12は、しじみ、あさり、イカ、タラコ、のりなどに多く含まれています。

ビタミンA

ビタミンAは、皮膚や粘膜の状態維持や免疫力を高める効果があるため、口角炎予防には欠かせません。成人の場合、男性は1日800~900μgRAE、女性は650~700μgRAEを目安に摂取しましょう[1]。動物性食品ではレバーやうなぎ、ぎんだら、卵黄に多く含まれ、植物性食品ではにんじん、かぼちゃ、ほうれん草、のりなどに多く含まれています。ただし、1日2700μgRAE以上摂取し続けると、健康に影響が出る場合があるので摂り過ぎには注意してください。植物性食品に含まれるβ-カロテンなどのプロビタミンAは多く取っても過剰症はおこりません。

ナイアシン

ナイアシンはビタミンB群のひとつで、不足すると皮膚炎が起こりやすくなります。成人の場合、男性は1日13~15mgNE、女性は10~12mgNEを目安に摂取しましょう[1]。食品では舞茸、たらこ、まぐろ、かつおぶしに多く含まれていますが、過剰摂取(ニコチン酸の場合は1日65mg以上、ニコチンアミドでは250mg以上)すると人体に影響が出る場合があるので注意しましょう。

鉄分

鉄欠乏症貧血の人は口角炎を起こしやすいことが知られています。鉄分は、小松菜や卵、ひじき、肉類、レバーなど多く含まれているので、貧血ぎみの方は積極的に摂りましょう。成人の場合、男性は1日7.0~7.5mg、女性(月経あり)は10.5mgを目安に摂取しましょう[1]。ただし、1日40mg以上摂ると過剰摂取になります。

ここまで、口角炎によい栄養素を紹介してきました。過剰摂取に注意が必要な栄養素もありますが、通常の食品から摂取している分にはその量までは達することはまずありません。ただし、サプリメントとして摂取した場合は過剰摂取しやすくなるので、注意してください。

まとめ

口角炎は栄養バランスを考えた食事で治癒を目指したり、予防したりすることができます。しかし、口角炎の原因は栄養だけではありません。カンジダの感染や、病気が原因になっている場合があります。栄養を改善してもなかなか治らなかったり、再発を繰り返したりするようであれば、皮膚科や内科を受診しましょう。

参考文献

  1. [1]厚生労働省. 「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定委員会」報告書

この病気・症状の初診に向いている科 皮膚科

ヘルスケア本