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脂漏性皮膚炎(湿疹)の処方薬・市販薬・漢方薬

更新日:2018.04.26
公開日:2015.03.02
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この記事の監修者
スキンケア大学参画ドクター

どのような薬を用いれば、脂漏性皮膚炎を完治させることが出来るのでしょうか。こちらではドクター監修のもと医療機関で処方される処方薬、薬店で購入可能な一般薬、そして漢方薬の3種類に分けて、治療薬を紹介しています。

ここでは、脂漏性皮膚炎の治療に用いられる薬品について、処方薬、市販薬、漢方薬について詳しく見てみましょう。

脂漏性皮膚炎の処方薬

まずは、皮膚科で処方される脂漏性皮膚炎の治療薬を紹介します。薬の効果について、基礎知識を身につけましょう。

外用抗真菌薬

脂漏性皮膚炎の原因となるマラセチア菌は真菌(カビ)で、人の皮膚に棲みついている常在菌です。皮脂の多い場所で大量増殖すると皮膚炎を起こします。マラセチアなどの真菌を退治する薬が抗真菌薬です。ケトコナゾール、イトラコナゾール、ミコナゾールといったイミダゾール系抗真菌薬がマラセチアに対して有効です。

外用ステロイド

ステロイド(副腎皮質ホルモン剤)は炎症を鎮める効果のある薬です。効果が強い順にstrongest、very strong、strong、mild、weakの5段階があり、顔には作用が穏やかなもの、身体や頭皮にはやや強いものが用いられる傾向となります。マラセチアを殺菌する効果はありませんが、炎症がひどく皮膚の状態を落ち着かせるためにステロイド剤を用いるのが一般的です。ステロイドで消炎し、そのうえで抗真菌剤を用います。

抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤

かゆみ、炎症が強い場合は、外用薬だけでなく、炎症を鎮める抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤を内服することがあります。

抗生物質(抗菌薬)

炎症部位が細菌感染を起こしている場合、外用薬による治療だけなく、抗生物質を合わせて服用することがあります。

ビタミン製剤

ビタミンB群には皮脂代謝を正常化する働きがあります。補助的な治療としてビタミン製剤を投与することがあります。

脂漏性皮膚炎の市販薬

軽度の脂漏性皮膚炎に対して一定の効果が期待できる市販薬を紹介します。ただし、改善の兆候が見られない場合や、悪化した場合はすぐに医療機関を受診してください。

外用ステロイド

比較的、作用が穏やかなものであれば、薬局、薬店でステロイド(副腎皮質ホルモン剤)を購入することも可能です。

抗真菌剤を含有するシャンプー、洗顔石けん

脂漏性皮膚炎の原因菌はマラセチアという真菌なので、抗真菌剤の入ったシャンプー、洗顔石けんなどを炎症部位に合わせて使用するのもよいでしょう。

抗ヒスタミン系外用薬

塩酸ジフェンヒドラミンを有効成分とする塗り薬は薬局、薬店などで販売されており、かゆみの軽減が期待できます。

脂漏性皮膚炎の漢方薬

脂漏性皮膚炎の治療薬として、漢方薬にも一定の効果があると考えられています。

十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)

江戸時代の医師、華岡青洲が考案した漢方薬です。多くの皮膚病に用いられた処方で、脂漏性皮膚炎に対しても第一選択とされるケースが多くあります。

黄連解毒湯(おうれんげどくとう)

発赤の強い脂漏性皮膚炎に用いられることが多く、十味敗毒湯と合わせて処方されることもあります。

そのほか、何度もくりかえす難治性の脂漏性皮膚炎が、柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)、消風散(しょうふうさん)といった漢方薬で軽快したというケースもあり、場合によっては漢方に強い漢方薬局、漢方医に診てもらうのもひとつの手かもしれません。

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