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低身長を引き起こす病気の種類と主な治療法

更新日:2018/07/26 公開日:2015/03/31

低身長症

子供の低身長には、重大な病気が隠れている可能性もあります。その場合は早めの診断・治療が必要になるので、まずは低身長を引き起こす病気の種類と主な治療法について知っておきましょう。ドクター監修の記事で詳しくお伝えします。

生活環境やストレス、遺伝などが原因で低身長になる場合も多いですが、なかには病気によって引き起こされているケースもあります。低身長を引き起こす主な病気をご紹介します。

低身長を引き起こす病気とは

病気が原因で起こる低身長は、成長を促すホルモンの分泌異常、骨や染色体の先天的な異常、内臓の疾患によるものなどがあります。

成長ホルモンの分泌が不足する「成長ホルモン分泌不全性低身長症」

脳の下垂体から分泌される成長ホルモンは、骨の成長を促して身長を伸ばす重要な物質です。脳の外傷や脳腫瘍によって下垂体が障害を受け、分泌に異常をきたすケースのほか、特に原因がなくても分泌量が不足して低身長になることがあります。

甲状腺ホルモンの分泌が不足する「甲状腺機能低下症」による低身長症

甲状腺は喉仏の下にあり、脳の下垂体から指令を受けて甲状腺ホルモンを分泌します。甲状腺ホルモンには骨を成長させる働きがあるため、分泌が不足すると低身長を引き起こすことがあります。分泌を不足させる原因には、外傷や脳腫瘍などによる下垂体の障害のほか、甲状腺自体の異常(慢性甲状腺炎によって起こる原発性甲状腺機能低下症、先天的なクレチン症など)があります。

子宮内発育不全によって小さく生まれる「SGA性低身長症」

SGAは「small for gestational age」の略で、子宮内での発育が悪く、出産時の身長・体重がお腹の中にいた期間に準じた標準の身長・体重よりも小さい状態を指します。ほとんどの場合、3歳頃までには標準身長に追いつきますが、まれに身長の伸びが悪く、低身長になってしまうこともあります。

染色体の異常である「ターナー症候群」や「プラダー・ウィリー症候群」による低身長症

女児に見られるターナー症候群とは、X染色体に欠損が見られるもので、2000人に1人程度の割合で見られます。卵巣の発育が悪いために思春期がなく、低身長になったり、心臓病や難聴といった合併症も起こりやすくなります。

プラダー・ウィリー症候群は15番染色体の異常で、患者数は男女問わず1万人に1人程度です。低身長や性腺の発育不全などが見られ、肥満・発達障害などの症状がある場合もあります。

この他、常染色体優性遺伝性疾患の「ヌーナン症候群」によっても、低身長が引き起こされる場合があります。

骨・軟骨の異常である「軟骨異栄養症」による低身長

先天的な骨・軟骨異常による低身長で多いのが、軟骨異栄養症(なんこついえいようしょう)です。これは、骨の軟骨細胞が増えにくいために四肢短縮型の低身長を起こす、軟骨無形成症や軟骨低形成症の総称です。

軟骨無形成症は1万人に0.5~1.5人の割合で発生し、成人身長が男性は130cm、女性は122cm程度となります。軟骨低形成症の発症率はについて確かなデータはありませんが、軟骨無形成症よりも低身長の度合いは軽度といわれています。

心臓・肝臓・消化器の疾患による低身長

臓器に疾患があると全身の栄養状態が悪くなり、身長の伸びにも影響が出ます。小児慢性腎不全などが、これに当たります。

病気を治療して低身長を改善するには

それぞれの病気に対する治療を行うほか、低身長に対する治療として以下のようなことを行います。

ホルモンの分泌量が不足している場合

成長ホルモン分泌不全性低身長や甲状腺機能低下症の場合は、それぞれ不足しているホルモンを補う治療を行い、身長を伸ばします。

SGA性低身長症の場合

成長ホルモンを投与する治療が行われます。

ターナー症候群、プラダー・ウィリー症候群などの場合

ターナー症候群では、成長ホルモンや女性ホルモンを投与し、プラダー・ウィリー症候群やヌーナン症候群では、成長ホルモンを投与することで改善を目指します。

軟骨異栄養症の場合

状態によっては、成長ホルモンを投与することで一部改善が期待できます。ほかに、整形外科による骨延長術を行うこともあります。

心臓・肝臓・消化器の疾患による低身長

各疾患の治療が終わり、臓器の状態がよくなれば身長が伸びることもありますが、状況によっては成長ホルモンを投与します。

低身長症の治療は、原因に合った方法で行う必要があるので、疑われる場合は早めに受診することをおすすめします。

この病気・症状の初診に向いている科 整形外科

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