すそわきがを完治させたい場合は、手術も選択肢のひとつです。すそわきがを治す手術の方法と、効果、デメリットについて詳しくお伝えします。
すそわきがの治療法「切開手術」とは
ワキのわきがには、剪除法(せんじょほう)手術などさまざまな方法が確立されていますが、陰部のすそわきがには対応されていませんでした。近年、技術の向上により、すそわきがも手術が可能となっています。その、主な方法をご紹介します。
皮下組織削除法
皮膚を切開して、ニオイの根本であるアポクリン汗腺を切除する方法です。皮膚を数cm切開した後、専用のローラーを皮膚表面に転がして、皮膚の裏側に粒状に並んでいるアポクリン汗腺をカミソリのような器具で切除します。医師が目で見て確認しながら取り除いていきます。手術後は、1週間ほど患部を固定します。効果が高いだけでなく、傷口が小さくすむのもメリットとされています。
超音波吸引(治療)法
超音波メスで行う手術方法です。陰毛が生えている一番上(お腹の方)の左右に、5mmほど切り込みを入れ、そこから超音波メスを挿入して動かしていきます。超音波により発生した熱でアポクリン汗腺を破壊し、吸引します。皮下組織削除法よりも安価なのが魅力とされています。
デメリットについて
高い治療効果が期待できる手術ですが、デメリットもあります。以下に、その主なものをまとめました。
切開によるダメージ
一番のデメリットは、皮膚を切開して傷つけることで、ダメージが起こるケースがあることです。傷口は一時的に陰毛が抜けるだけで済む場合もありますが、そのまま禿げてしまうこともあるといわれます。
また、術後の皮膚にガーゼなどを縫い込み、持続的に圧迫をする「タイオーバー」を数日間施さなければなりません。これにより、日常生活に支障があることもデメリットのひとつです。タイオーバーを外せばシャワーは可能になりますが、抜糸が終わるまでの数週間ほど入浴はできません。
ほかにも、腫れや皮膚が硬くつっぱった感じがするなど、術後のさまざまな症状が落ち着くまで、数か月かかるというデメリットもあります。
アポクリン汗腺を取りきれないことも
皮下組織削除法はワキのわきが手術に用いられることが多く、すそわきがにはあまり適用されません。それは、ワキの場合はアポクリン汗腺が確認しやすいのに対し、すそわきがの場合は確認しにくく、切開するときに傷がつきやすいというデメリットがあるためです。超音波吸引法の場合は、アポクリン汗腺がすべて取りきれないこともあるとされます。
このように、せっかく手術をしてもアポクリン汗腺が取りきれなかったり、皮膚にダメージを与えてしまう場合があります。このようなことから、切開手術を勧めなかったり、行わない医院も多いようです。
どうしても手術を受けたい場合は別ですが、まずは皮膚にメスを入れない治療法を検討してみてはいかがでしょうか。詳しくは『すそわきがの病院での治療方法』をご覧ください。
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