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副鼻腔炎(蓄膿症)の手術方法と術後のダウンタイム

更新日:2016/12/09 公開日:2015/07/29

副鼻腔炎(蓄膿症)の症状と治療法

副鼻腔炎(蓄膿症)が悪化して薬では治らなかったり、鼻にポリープができてしまったりすると、手術が必要になる場合があります。昔は大がかりな手術しかできませんでしたが、最近では、場合によっては日帰りも可能なほどに技術が進歩しています。ドクター監修のもと、副鼻腔炎(蓄膿症)の手術方法と術後のダウンタイムについて解説します。

昔は、副鼻腔炎(蓄膿症)の手術と言えば、上唇の裏などを切開し、頬の骨を削るような大がかりなものでした。しかし、現在では医療技術や器具の進歩により、内視鏡を使った、体を大きく傷つけない手術が主流となっています。その方法と術後のダウンタイムについて解説します。

内視鏡を使った副鼻腔炎(蓄膿症)の手術方法

内視鏡を使った手術にも、症状によっていくつかの術式があります。それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

内視鏡下副鼻腔手術(ESS)

もっとも多く行われる手術方法です。局所麻酔、あるいは全身麻酔をかけたうえで鼻の穴から内視鏡を入れ、病的粘膜やポリープなどを取り除きます。空気や分泌物が通りやすいように副鼻腔と鼻腔の通路を広げることで、鼻本来の自浄作用を回復させます。

近年では、マイクロデブリッターという、膿やポリープを吸引しながら削り取る電気カミソリのような手術機器も開発され、手術時間がさらに短縮されています。出血や分泌物を吸引しながら切除を進めることができるので、手術を行う際の視野が安定し、安全性の確保にも役立っています。患者の体への負担も軽減されることから、入院期間も1週間程度と短くなり、場合によっては日帰りも可能になりました。

内視鏡下鼻内整復術

慢性的な副鼻腔炎は、副鼻腔の構造が原因となって発症する場合も多くあります。代表的な例には、以下のものがあります。

・鼻の中を左右に分けている鼻中隔が極端に曲がっている。

・中甲介、下甲介と呼ばれる板状の骨の形が悪い。

・アレルギーなどで鼻粘膜が慢性的に肥厚し、鼻腔と副鼻腔の通行部分が狭くなっている。

この場合、骨構造を改善する手術を行います。鼻内の骨や軟骨を覆う粘膜を切開し、湾曲した部分の骨を取り除き、切開部を縫合します。「鼻中隔矯正術」、「粘膜下下甲介骨切除術」などが、これにあたります。

拡大前頭洞手術

額の裏、鼻の上の部分にある前頭洞も、副鼻腔の一種です。この部分が炎症を起こすと、眼痛や頭痛といった症状が出る場合があります。しかし、必ずしも症状が出るわけではないので、鼻腔に所見がない場合は見逃されやすい部位です。この場合も、内視鏡を使って鼻の中と前頭洞の通路を拡大する手術を行います。

手術後から日常生活に戻るまで

手術の内容は違っても、すべての内視鏡手術において術後の経過はほとんど変わりません。

入浴は手術当日から1週間ほど、飲酒は2週間ほどできません。術後2~3日はある程度の出血があります。止血用にガーゼを詰めている場合、ガーゼを抜いた日も出血しやすいため、安静が必要になります。その他は、通常通りの生活が可能です。鼻の内側に痛みや腫れが出ることがありますが、これも正常な経過です。ただし、 1~2週間は鼻の中に粘液、乾燥した血液などの汚れがたまりやすいため、通院による清掃治療が必要となります。

手術後の生活についての注意点

ダウンタイムは、おおむね1~2週間と考えられています。その期間の生活における注意点としては、まず鼻を刺激しないようにすることが大切です。鼻をかむ時は、片方ずつ静かにかみましょう。また、熱い湯や長湯は出血の原因になるので、入浴はぬるめの湯にし、短時間ですませましょう。重労働、運動なども1~2週間は控えた方がよいでしょう。

こうした点を心がけながら出血量に注意をし、増えるようなことがあれば、早めに主治医の診察を受けてください。術後の経過観察のための通院も、指示された期間を守り、定期的に行いましょう。

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