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顔面多汗症は遺伝する?

更新日:2016/12/09 公開日:2015/05/29

顔汗・顔面多汗症

顔面多汗症の原因は、はっきりと解明されていませんが、生まれつきの体質によるものとされています。こう聞くと、子どもに遺伝するのでは?と不安になる方もいるかもしれません。ドクター監修のもと、多汗症と遺伝の関係について解説します。

顔面多汗症の人の中には、自分に子どもができたときに遺伝するのではないかと不安を抱えている人もいるようです。多汗症と遺伝の関係性について、詳しく解説します。

顔面多汗症の原因は?

生理現象の範囲を超えて異常に汗をかいてしまう病気を「多汗症」と言いますが、これは、生まれつきの体質によって起こる「原発性多汗症」と、甲状腺機能亢進症や糖尿病、更年期障害、自律神経失調症など、ほかの病気によって引き起こされる「続発性多汗症」に分かれます。また、発症する範囲によって「全身性多汗症」と「局所性多汗症」にも分類できます。

全身性多汗症とは、その名のとおり全身から汗が多く出る病気です。それに対して局所性多汗症は、手のひらや足の裏、ワキの下など、体の特定の部分だけに異常に汗をかいてしまう病気で、顔面多汗症もこの1つです。一般的に、全身性多汗症は、ほかの病気によって起こる続発性多汗症、局所性多汗症は、生まれつきの体質による原発性多汗症が多いといわれています。

原発性多汗症になるはっきりとした原因は不明ですが、「交感神経」が人よりも反応しやすいのが要因のひとつと考えられています。交感神経とは、体の機能を自動的にコントロールしている「自律神経」の1つ。活動的なときや緊張・興奮しているとき、ストレスが強いときなどに作用し、心拍数を上げる、血圧を高くする、新陳代謝を活発にするなど、臓器や組織の働きを促進させます。汗腺に汗の分泌を促すのも、この交感神経の働きです。

顔面多汗症は遺伝する?

海外では、原発性局所多汗症を患っている人の60~65%に、家族内にも同じような症状の人がいたという報告があります。また、日本でも、佐賀大学の研究チームが手のひらの多汗症患者のDNAを解析したところ、原因と推定できる遺伝子を発見したと報告されました。これにより、顔面多汗症にも遺伝の可能性はあると考えられています。

しかし、多汗症についてはまだ明らかになっていない部分が多く、どの程度の確率で遺伝するのかはわかっていません。1つ言えることは、100%の確率で遺伝することはないということ。自分が多汗症だからといって、子どもも必ず多汗症になるとは限りません。

また、多汗症には、体質と同じくらい精神性発汗も大きく影響することがわかっています。精神性発汗とは、緊張したり動揺したときに出る、いわゆる「冷や汗」のことで、精神的な緊張やストレスにより交感神経が刺激されることで分泌されます。誰にでも起こる生理現象ですが、多汗症の人は汗を気にしやすいため、動揺したり、早く汗をとめようと焦ったりしがち。その結果、交感神経がさらに刺激され、余計に汗を増やしてしまうという悪循環に陥ることがあります。

つまり、生まれつきの体質や遺伝以外にも、汗を多くしてしまう原因はあるのです。精神性発汗は、気持ちが落ち着けば自然に引いていく汗なので、汗を抑えるには、汗のことをあまり気にせずリラックスするのも大切です。