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2型糖尿病の症状と原因

更新日:2017/09/14 公開日:2015/06/24

糖尿病の基礎知識

糖尿病には、大きく分けると1型と2型がありますが、日本人に圧倒的に多いのは「2型糖尿病」です。今回はドクター監修のもと、この2型糖尿病がどのようにして起こるのか、2型糖尿病の症状や治療方法などについてお話していきます。

糖尿病には、1型と2型に分類されるのですが、この違いは糖尿病になる原因によって分けられます。日本人の糖尿病患者の95%以上を占めているのは「2型糖尿病」です。ここでは、2型糖尿病の原因や症状、治療のことについてお話します。

1型糖尿病と2型糖尿病の違い

1型糖尿病

免疫システムの誤作動によって、膵臓のβ細胞が破壊され、血糖値を下げる「インスリン」というホルモンがほとんど、あるいは全く分泌できなくなることで起きます。

2型糖尿病

遺伝的な体質や食べ過ぎ・運動不足・肥満などが原因で、インスリンの分泌量が少なくなったり、効きにくくなったりすることで起こる糖尿病です。

2型糖尿病が起こるメカニズム

私たちが食事から摂取した「糖質」は、胃や腸などで分解されると、「ブドウ糖」になります。ブドウ糖は、脳や筋肉の活動に不可欠なエネルギー源なので、常に一定範囲の濃度に保たれながら、血液によって運ばれています。このように、血中に含まれるブドウ糖の濃度のことを「血糖値」と呼びます。

血液に含まれるブドウ糖をエネルギーに変換する際、活躍するのが「インスリン」という物質です。インスリンは、すい臓のβ細胞から分泌されるホルモン物質で、血中のブドウ糖を細胞に送り込んで活動エネルギーに変えたり、余ったブドウ糖をグリコーゲンや脂肪に変えて、肝臓や筋肉、脂肪細胞などに貯蔵したりしています。

ところが、食べ過ぎや運動不足、肥満、ストレスなどが続くと、インスリンの分泌量が減ったり、細胞がインスリンの作用をあまり感じなくなったりします。すると、血液中のブドウ糖が消費されにくくなり、慢性的に血糖値が高い状態が続く、2型糖尿病になってしまうのです。

2型糖尿病の症状

2型糖尿病は、ゆっくりと進行していくので、初期段階には、血糖値が高いという以外に、自覚症状はほとんどありません。しかし、病気が進行してくると、次のような症状が現れるようになります。

尿の回数・量が増える

血糖値が上がると、腎臓が尿とともに排泄しようとしますが、その際に大量の水分を必要とするので、尿の回数や量が増えます。また、ブドウ糖を含んだ尿は、甘い匂いがしたり、泡だったりすることもあります。

のどが渇く

尿がたくさん出るので、体が脱水状態になり、のどが乾いて、たくさん水分を飲みたくなります。

食べているのに痩せる

インスリンの分泌量や働きが低下すると、食べ物から取り入れた糖質をエネルギーとして十分に活用できなくなります。このため、脂肪や筋肉が分解されてエネルギーとして使われるので、体重が減っていきます。

体がだるい、疲れやすい

全身がエネルギー不足になっているので、疲れやすくなり、体にだるさを感じるようになります。

また、高血糖の状態が続くと、増えすぎたブドウ糖によって、血管や細胞が傷つけられてしまいます。このため「動脈硬化」や「神経障害」「腎臓病」「網膜症」など、さまざまな合併症も起こりやすくなります。

2型糖尿病の治療

2型糖尿病の場合は、生活習慣の乱れが大きく関係しているため、「食事療法」と「運動療法」で、生活習慣を改善していくことが治療の基本となります。しかし、これらの治療を適切に実行しても血糖コントロールがうまくいかなかったり、合併症を発症したりする危険性が高く、急いで血糖値を下げる必要がある場合は、薬物療法も併用します。

糖尿病の治療薬は、大きく分けると、飲み薬の「経口血糖降下薬」と、自分で打つ注射薬の「インスリン注射」「GLP-1アナログ注射」という2タイプがあります。

糖尿病の飲み薬(服用薬)について

経口血糖降下薬にもたくさんの種類があります。これらは、どのようにして血糖をコントロールするのかによって、大きく3つのタイプに大別できます。

目的:インスリンの分泌量を増やす

目的:インスリン抵抗性を改善する(インスリンを効きやすくする)

目的:糖の吸収・排泄を調節する

これらの薬の中から、糖尿病の状態に応じて、もっとも適切な薬が選択されます。また、患者によっては、複数の薬を組み合わせて服用していくこともあります。

服用については医師の指導に従い、万が一薬を飲み忘れてしまったときや食事がとれないときなどの対処法も、あらかじめ医師に確認しておくようにしましょう。

インスリンの注射薬について

インスリン注射は、不足しているインスリンを直接補うためのもので、特に体内でインスリンをほとんど作ることができない1型糖尿病の人には欠かせない存在です。また、2型糖尿病でも、飲み薬で血糖コントロールがうまくいかない場合は、インスリン注射が用いられます。

注射と聞くと、「痛そうで怖い」と思う人が多いかもしれませんが、インスリン注射の針は、糸のように細いので、痛みがほとんどありません。また、自分で打ちやすいように開発されたペン型の注射器なので、簡単で安全に打てます。

インスリン注射には、確実に血糖値を下げられるというメリットがありますが、その分、正しく使わないと、低血糖を起こしやすいという特徴があります。ですから、医師の指導に基づいて、注射のタイミング、注射するインスリンの量、種類をきちんと自己管理することが大切です。

まとめ

2型糖尿病は、「食事療法」と「運動療法」で生活習慣を改善していくことが治療の基本となります。しかし、急いで血糖値を下げる必要がある場合は、薬物療法も併用しなくてはいけません。医師に相談しながら、自分の症状にあった治療をしてください。

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