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糖尿病の予防法(1)食事

更新日:2017/03/23 公開日:2015/06/24

糖尿病の予防法

糖尿病は、食べ過ぎや偏食といった不規則な食生活や、そこからくる肥満が大きく影響しています。こちらでは、糖尿病予防のための食事のポイントや糖質制限を取り入れる際の注意点について、ドクター監修の記事にてご紹介します。

日本人の糖尿病患者の95%以上を占める「2型糖尿病」は、遺伝的な体質や生活習慣の乱れが重なることで起こります。中でも、不適切な食生活と、それにともなう肥満が大きく影響します。そこでこちらでは、糖尿病予防のための食事のポイントを紹介していきます。

食べ過ぎ・早食いを止める

肥満は糖尿病の最大の危険因子です。よって、糖尿病予防の食事の基本は、腹八分目を心がけること。自分に合った摂取エネルギー(カロリー)を知り、それ以上は食べすぎないようにしましょう。

1日の適正な摂取エネルギーの目安は、「標準体重(kg)」×「1日の身体活動量(kcal)」で計算することができます。標準体重は身長(m)×身長(m)×22。そして、1日の身体活動量は、デスクワークなどの軽作業の人は25~30kcal、立ち仕事などの中程度の活動量の人は30~35kcal、力仕事などの重労働が多い人は35kcal以上です。

たとえば、身長が160cmでデスクワークをしている女性の場合は、次のような計算になります。

標準体重=1.6 m×1.6 m×22=56.32kg

1日の適正な摂取エネルギー=56.32kg×25 kcal=1408 kcal

早食いの習慣のある人は、血糖値が上昇して満腹と感じるまでに過食してしまうので、ゆっくりよく噛んで食べることが大切です。また、TVやインターネット、スマホ、新聞を見ながらの「ながら食い」は食事に集中できないので止めましょう。

規則正しく、そしてバランスよく

規則正しい食事

糖尿病は、血糖値を下げる「インスリン」というホルモンの分泌量が低下したり、働きが弱くなったりして、血糖値が慢性的に高くなった状態のことです。食事をすると血糖値が一時的に上昇するため、すい臓からインスリンが分泌されます。しかし、不規則な食事や過度な間食は、インスリンの分泌を乱し、すい臓に負担をかけてしまいます。1日3食の食事を基本とし、規則正しい食生活を心がけましょう。また、間食する場合は食後に少しだけとるのがおすすめです。

栄養バランスを考えて

糖尿病の予防のために、「これさえ食べておけば大丈夫」「これは絶対に食べてはいけないと」いう食べ物はありません。大切なのは、5大栄養素(炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル)をバランスよく摂取することです。難しいと感じるかもしれませんが、主食・主菜・副菜の3皿をそろえるようにすると、わかりやすくなります。

主食…ご飯、パン、麺など

主菜…肉、魚、卵などを中心としたメインのおかず

副菜…野菜、きのこ、海藻を中心としたおかず

食べる順番にも気を配りましょう。

副菜、主菜、主食の順に食べると、食後の血糖値の上昇がゆるやかになります。また、先に副菜をたっぷり食べれば、メインのおかずやご飯の量を減らせるため、食べすぎの予防になります。食物繊維を多く含む野菜やきのこ、海藻は小腸での糖質の吸収を遅らせてくれるので、積極的に摂るようにしましょう。

飽和脂肪酸・一価不飽和脂肪酸・多価不飽和脂肪酸をバランスよく

糖尿病の改善のために極端に脂質を制限する必要はありません。飽和脂肪酸・一価不飽和脂肪酸・多価不飽和脂肪酸をバランスよく均等に摂るようにしてください。バランスよく脂質を摂取することで、動脈硬化を予防できると考えられています。

肉類には飽和脂肪酸と一価不飽和脂肪酸が多く含まれ、多価不飽和脂肪酸はサバ・イワシなどの青魚を食べることで効率よく摂取できます。また、オリーブオイルやキャノーラ油などに含まれるオレイン酸には、血中コレステロールを減少させる働きがあるといわれています。

糖質制限は有効なのか?

糖質制限が推奨される理由

最近は、糖尿病の予防・改善方法として「糖質制限食」が注目を集めています。今まで日本ではあまり推奨されていませんでしたが、近年は推奨している医師も多いようです。

糖質制限食は、米・小麦・いも類に含まれる「でんぷん」、砂糖(ショ糖)、果物に含まれる「果糖」などを制限した食事のことです。

糖質制限食が糖尿病の予防・改善に有効だと考えられている理由のひとつに、「血糖値を急上昇させる栄養素は糖質しかない」ということがあげられます。実際に、糖質を制限すれば食後の血糖値は急上昇することはありません。

また、糖質を制限することはカロリー制限にもつながります。肥満は糖尿病の危険因子です。糖質制限で肥満を予防することは糖尿病予防にもつながると考えられています。

糖質制限食のリスク

糖尿病患者の4割以上は腎臓の障害を持っているといわれています。糖質制限をすると、タンパク質の摂取が増加するため、顕性腎症以上の腎症を持っている糖尿病患者には導入が難しいようです。また、糖質以外からのカロリー摂取量が増えてしまうことも、悪影響があるのではないかと考えられています。

カロリー制限食よりも糖質制限食のほうが、改善度合いが高いという結果もあるようです。しかし、糖質制限は自己流で行うと健康を害することもあります。実施するときは医師の指導のもとに行うようにしてください。

適度な運動もとり入れながら、バランスのよい食生活を心がけましょう

糖尿病の予防には、有酸素運動で血糖値を下げることも有効とされています。適度な運動をとり入れながら、バランスのよい食生活を心がけましょう。また、早食いは過食につながります。よく噛んで食事をし、腹八分目を守るようにしてください。

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