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細菌感染が原因である急性中耳炎のメカニズム

更新日:2017/12/06 公開日:2015/07/31

中耳炎の基礎知識

「中耳炎」にはさまざまな種類がありますが、たんに「中耳炎」と言うと「急性中耳炎」のことを指していることが多いです。ドクター監修のもと、耳の構造についてや急性中耳炎のメカニズムについて解説します。

耳の痛み、耳だれ、難聴、発熱などの症状が現れたら「急性中耳炎」かもしれません。中耳炎は0歳から小学校低学年くらいの子供に多く、時に大人にも発症する耳の疾患です。軽い症状の場合は自然に治ることもありますが、時間がたつと治りが悪かったり、炎症が長期間続いたままだと難治性の難聴を引き起こすことがあります。

ポピュラーな病気で、子供の場合小児科単独で治療することも多いのですが、耐性菌の増加のため難治だったり合併症をきたすことが多くあります。適切な治療方針の決定や治癒の確認には正確な鼓膜の観察が必要です。初期の適切な治療がとても重要ですので最初から耳鼻科専門医による診察を受けるようおすすめします。

耳の構造

中耳炎という疾患名は、耳の構造が由来です。耳は体の内部から「内耳(ないじ)」「中耳(ちゅうじ)」「外耳(がいじ)」に分類することができ、中耳で起こった炎症を中耳炎と呼びます。

  • 外耳:音を集める働きがある「耳介(じかい)」と、集めた音を鼓膜へ運ぶ働きがある「外耳道(がいじどう)」に分類することができます。
  • 中耳:「鼓膜」があり、その奥には「鼓室(こしつ)」があり、その中には耳小骨という骨が3つ(ツチ骨、キヌタ骨、アブミ骨)つながって音を伝えています。聴力という機能を保つための重要な器官です。
  • 内耳:頭蓋骨の中に入っていて、聴覚を担う「蝸牛(かぎゅう)」、平衡感覚を担当する「前庭(ぜんてい)」「半規管(はんきかん)」で形成されています。

中耳は鼻の奥にある上咽頭(じょういんとう)と耳管(じかん)を通してつながっているため、鼻で呼吸した空気が通り抜けできるようになっています。つまり、なんらかの原因により鼻や上咽頭で増加した細菌が、中耳へ移動する場合があるということです。

急性中耳炎のメカニズム

中耳炎になる要因のほとんどは鼻の奥の上咽頭から耳管を通じて中耳に細菌が到着して感染を起こすことです。

鼻を伝って急性中耳炎になる場合は、風邪や鼻副鼻腔炎にともなうことがほとんどです。鼻水が多いときに鼻すすりをすることなどで鼻に存在する風邪の細菌やウイルスが中耳へと逆流することで発症します。

耳から細菌が入るケースは、鼓膜に穴が開いている場合にのみ起こります。プール、洗髪時のシャンプーなどで発症することは通常はありません。鼓膜の穴がないことを一度耳鼻科で確認してもらっておけば安心です。

また、睡眠不足や不規則な食生活をかかえていると、体の免疫力が低下して、中耳炎になりやすい状態になります。細菌やウイルスを寄せつけないためにも、バランスのよい食生活や適度な運動、ストレスを発散するなどして身体をすこやかな状態へと整えましょう。

急性中耳炎の症状

急性中耳炎の主な症状は、以下の場合が多いです。

  • 耳の痛みや詰まった状態を感じる
  • 難聴になる
  • 耳に違和感を覚える
  • 発熱する

特に乳幼児の場合、鼻と耳をつなぐ耳管が大人と比べ太く短く水平なため、鼻やのどの細菌やウイルスが中耳にまで広がりやすい構造になっています。そのため、急性中耳炎になることが多くなります。急性中耳炎は、放っておくと鼓膜にうみが溜まり続けることで症状が悪化し、慢性的な中耳炎へと移行することもあるので早期治療をこころがけましょう。

急性中耳炎になりやすい年齢

乳幼児から小児にかけて、年齢では0歳~10歳の間が中耳炎にかかりやすい時期です。この年齢では子供が風邪や鼻の症状を訴えたら、中耳炎も疑うようにしましょう。

急性中耳炎と慢性中耳炎の違い

急性中耳炎と慢性中耳炎の違いは、わかりやすくいうと中耳炎の初期が急性中耳炎、なかなか症状が治らず慢性化したものを慢性中耳炎と呼びます。急性中耳炎は、発熱や痛みなどの自覚症状が現れやすいので気づきやすいのが特徴です。

一方で、慢性中耳炎は急性中耳炎の症状の治りが不十分だったり、鼻すすりのくせがある場合などに発症します。急性中耳炎に見られる症状に加え、鼓膜にできた穴から耳だれが出てきたり、難聴をきたしたりします。難聴の症状は、放置すると悪化するだけでなく、治りにくくなってしまうので早めの治療を心がけてください。