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肩が痛い人は要注意!四十肩・五十肩予備軍チェック

更新日:2017/04/11 公開日:2015/08/12

四十肩・五十肩の基礎知識

四十肩と五十肩の特徴的な症状と原因について、ドクター監修の記事で詳しく解説します。肩が痛いと感じている40代以上の方はチェックしてみることをおすすめします。また、肩こりとの違いも理解しておきましょう。

中年以上の身近な肩トラブルである四十肩や五十肩には、肩こりとは違った特徴があります。四十肩と五十肩の症状と原因について、正しく理解しておきましょう。

肩こりとの違い

四十肩・五十肩は関節が炎症を起こすことで症状があらわれるのに対し、肩こりは筋肉疲労によって起こるというのが大きな違いです。

肩こりは筋肉痛の一種であり、姿勢の悪さや緊張などが原因となり肩や首の筋肉が疲労することで起こります。だるさをともなった痛みや肩の張りが主な症状です。

筋肉が疲労して肩周辺に酸素が足りなくなると、筋肉の性質により硬くなってしまいます。筋肉は細い線維が束になっていますから、筋肉がこわばると筋線維(きんせんい)が互いに圧迫しあって血流障害が起こります。すると、筋肉に老廃物がたまってしまうのです。また、筋肉のこわばりにより神経線維も圧迫されて痛みも生じます。

肩がこって痛みが生じると、肩を動かしにくくなってしまいます。その結果ますます血行不良になり、慢性的な肩こりになってしまうというわけです。

このように、四十肩・五十肩と肩こりは発症するメカニズムが異なります。そのため、必要な対策も異なります。

四十肩と五十肩の特徴的な症状

「四十肩」と「五十肩」。呼び方は異なりますが、特に症状に違いはありません。40代後半から60代にかけて発症することがほとんどのため、「四十肩」「五十肩」と呼ばれています。

四十肩と五十肩の特徴的な症状は、「痛み」と「運動制限」です。肩を動かすと痛みが生じるので、肩や腕を動かせる範囲が狭まってしまいます。特に、上下・水平に腕を動かすと痛みが生じやすいのが特徴と言えます。

次のような症状が見られたら四十肩・五十肩の可能性があるので、チェックしてみましょう。

・肩がこわばっている

・肩を動かすと痛みを感じる

・腕を自由に動かしにくくなった

・着替えや整髪が困難になった

・腕を上げると痛むので電車のつり革をつかまなくなった

・腕を後ろで組もうとすると痛み、背中のファスナーに手が届かない

・寝返りをうつと肩が痛い

痛みは肩関節だけでなく、首や腕にまで広がることもあります。症状が重くなると夜間にズキズキとした激しい痛みがあらわれるのも、四十肩・五十肩の特徴です。強い痛みにより目覚めてしまう場合もありえます。

また、左右の肩に四十肩・五十肩の症状が出るケースは少なく、ほとんどの方は片方の肩だけに起こります。まれに両肩に症状があらわれる方もいますが、同じ時期に痛みが生じることはあまりありません。

そして、四十肩・五十肩は段階によって症状が変化していきます。それは、痛みが突然発生する「急性期」と、運動が制限される「慢性期」です。急性期には肩関節の痛みが急速に進んでいきます。慢性期になると痛みは落ち着いてきて、肩や腕の動きが制限される症状に悩まされるようになります。また、四十肩・五十肩と見分けがつきにくい肩こりについては『四十肩・五十肩と間違いやすい病気』をご参照ください。

四十肩と五十肩の原因

四十肩と五十肩が発症する原因は、完全には解明されていません。ただし、40代から発症することが多いという特徴から、「老化」が原因であるといわれています。加齢とともに体のあちこちが老化していきますが、関節まわりも例外ではないというわけです。

肩こりの場合は、筋肉の血行不良が主な原因と言えます。姿勢の悪さや緊張などにより肩や首の筋肉が疲労している状態が肩こりです。しかし、四十肩・五十肩の場合は、肩関節周辺の組織が変性して起きる炎症が原因とされています。そのため、医学的には「肩関節周囲炎」と呼ばれています。

問題となる部分は、肩甲骨(けんこうこつ)と上腕骨(じょうわんこつ)のつなぎ目です。上腕骨の端は丸くなっており、それを肩甲骨のくぼみが受け止めています。その周囲を筋肉がしっかりと支えているという状態です。ところが、加齢にともない筋肉が衰えてくると、筋肉が骨に付着している腱(けん)と呼ばれる部分が弱まって炎症を起こしやすくなります。血流の低下も原因のひとつです。炎症が起きると腫れや痛みが生じて肩がこわばり、痛みを感じるようになります。それにより動作が制限されると筋肉の衰えや血流の低下が進み、さらに痛みが強まります。そして、ますます動かしにくくなってしまうという悪循環に陥るおそれがあるのです。

四十肩や五十肩の症状は半年から1年半ほどで自然に治まる場合が多いですが、放っておくと運動障害が残る可能性もあるので注意が必要です。1週間ほど症状が続く場合には、整形外科を受診するとよいでしょう。

四十肩や五十肩の対処法について

四十肩や五十肩を発症したばかりの急性期は、激しい痛みが特徴です。そのため、急性期には、無理をして肩を動かしてはいけません。肩に負担がかかる運動や、重いものを持つことは避けてください。この時期は、安静が第一です。

急性期を過ぎると痛みが鈍くなってきます。痛みの質で判断することもありますが通常慢性期の痛みは、半年以上痛みが続くものを慢性痛と呼びます。慢性期になると肩を動かせる範囲が狭まってくるので、痛みを感じない程度に積極的に動かします。このように、「急性期」と「慢性期」の違いを把握したうえで肩の痛みの対処をしていきましょう。

急性期には、夜寝ているときに痛みが特に激しくなる傾向があります。首の骨を自然に支えられるような高さの枕を使い、楽に寝られる姿勢をとるとよいでしょう。寝返りをするときに首と鼻のラインが曲がらずに一直線になるように寝返りできる高さがいいといわれています。やわらかい枕やクッションなどを痛みのあるほうの肩の下に敷いて、別のクッションなどを抱えて寝ると痛みがやわらぎます。また、就寝前に入浴して肩を温めておくとよいでしょう。

急性期の激痛は炎症が原因であることが多いので、肩まわりを冷やしたほうがよい場合があります。患部が熱っぽく感じる場合や、温めても効果が得られない場合には、氷水などを使って冷やしてみてください。冷やすことで炎症をおさえられます。

慢性期には、肩を冷やしてはいけません。カイロや温湿布、保温サポーターなどを使って肩を温めましょう。ぬるめのお湯にゆっくりつかって、体の芯(しん)から温めるのも効果的です。

慢性期には「振り子運動」もおすすめです。痛みを感じるほうの腕にアイロンやペットボトルなど500kg~1kgほどの重さの物を持ち、反対側の手を机などにつきます。その状態で、腰をかがめて前後や左右にゆっくりと腕を振っていく運動です。アイロンやペットボトルなどの重みで肩周辺の筋肉を伸ばすことができます。

ほかにも、ストレッチなどの運動を無理のない程度に行っていくことも大切です。

生活習慣からくる四十肩・五十肩

それでは次に、四十肩・五十肩になりやすい人の特徴をいくつかご紹介しますので、日頃の生活習慣を見直してみましょう。

病気やケガの経験

特に、腰を悪くした経験がある人は注意したほうがよいでしょう。体全体のバランスを保とうとして無意識に一方の肩を上げてしまう傾向があります。この場合、腰や骨盤のゆがみを整えるとよいでしょう。また、若いころに野球などのスポーツで肩を痛めた人も発症しやすいといわれています。

猫背・ハイヒール・肩かけバッグ・パソコンやスマホの利用

猫背にしていると、重心が前のめりになるため体にゆがみが生じやすくなります。特にハイヒールを履いている人は猫背になりやすいので、姿勢を常にチェックしましょう。バッグを肩にかけている人も自然と肩を上げてしまうため、肩に負担をかけています。バッグをかけるほうの肩に四十肩・五十肩を発症する可能性が高いと言えます。

また、パソコンやスマホ、携帯の利用時間が長いと猫背になりやすいので気をつけましょう。20代や30代で四十肩・五十肩を発症する人の多くが、仕事で一日中パソコンに向かっているようです。姿勢の悪さは四十肩・五十肩を招きます。正しい姿勢を心がけましょう。

寝不足・偏った食事・ストレス

寝不足や栄養の偏った食生活、ストレスなどにより交感神経が優位になると血管が収縮されてしまうため、血行不良が起こります。肩関節まわりの血流が悪くなると炎症を起こしやすいので、交感神経と副交感神経のバランスを保つことが大切です。栄養バランスのよい食事を3食とり、決まった時間にしっかり寝るなど規則正しい生活を送りましょう。適度な運動や趣味を楽しむことも自律神経を整えるために欠かせません。

自己流の運動

四十肩や五十肩の予防に運動は効果的ですが、やり方によっては逆効果になるので気をつけてください。特に、水泳やゴルフなど肩まわりを動かすスポーツは注意が必要です。正しいフォームで行っていれば問題ないのですが、自己流だと肩甲骨を動かさずに腕だけを動かしてしまいがちなのです。これでは、肩に負担がかかって四十肩・五十肩などの肩トラブルを発症しやすくなってしまいます。スポーツをする場合には、正しいフォームをしっかりと学んでください。

四十肩や五十肩をしっかりと治すためには、早い段階から適切な治療を受けることをおすすめします。整形外科では、肩関節のどの部分にどのような炎症が起きているのかを検査し、肩関節の可動域を少しずつ広げていくための運動療法なども指導してくれます。四十肩や五十肩を完治するために、医師の診察を受けて、根気よく治療を続けましょう。

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