スキンケア大学 ヘルスケア大学 メンズスキンケア大学

プリン体だけが悪いわけじゃない!?尿酸値が上がる原因・下げる方法

更新日:2017/08/23 公開日:2015/08/27

プリン体の基礎知識

痛風の原因となる尿酸が増えてしまうのはプリン体のせいだけではありません。肥満や生活習慣病なども関係してきます。尿酸値を上げる原因や下げる方法について、ドクター監修の記事で詳しくお伝えします。

痛風の原因である尿酸値が上がる原因にはどのようなものがあるのでしょうか。上がってしまった尿酸値を下げる方法についても紹介します。

プリン体よりも重要な肥満

痛風の原因である尿酸。尿酸はプリン体から作られるため、尿酸値が気になる人はプリン体を控えればよいというイメージがありますが、実はプリン体よりも気をつけなければならないのは肥満です。

肥満になると中性脂肪が増えますが、中性脂肪には尿酸の排出を抑えるように働く可能性があります。特に、その中性脂肪を内臓周りに溜めこんだ内臓脂肪型肥満は要注意です。内臓脂肪が蓄積して、血糖値が下がりにくくなるインリン抵抗性という状態になると、尿酸が腎臓から排出されにくくなります。結果として、尿酸値が高くなってしまうのです[1]。

また、肥満は生活習慣病の大きな原因でもあります。実際、高尿酸血症の人の約80%がなんらかの生活習慣病を合併しているといわれています。高血圧症や糖尿病などによる腎臓の機能の低下や薬の副作用によっても尿酸値は高くなります[2]。

女性の場合、女性ホルモンに尿酸の排泄を促す働きがあるため、閉経すると排泄が困難になり、血清尿酸値が高くなりやすくなります。脂質代謝がうまくいかず、太りやすくもなるので注意しましょう[2]。

尿酸値を下げるには

尿酸値が高くなる原因は、プリン体の多い食品の摂り過ぎ、激しい運動のし過ぎ、遺伝や体質など、さまざまあります。尿酸の体内への取り込み、排出の滞りがあると、尿酸値は高くなります。尿酸値を下げるための基本は生活習慣の見直しです[1]。

肥満を解消することで、尿酸値の改善にもつながると考えられています[1]。まずは、肥満解消のために摂取エネルギーを抑えましょう。負荷の軽い有酸素運動も合わせて行うとより効果的です。

プリン体はほとんどすべての食品に含まれているので摂取をゼロにすることは不可能です。プリン体が気になる方は、全体的な食事量を減らし、プリン体を多く含む食品をできるだけ避けるようにするとよいでしょう。

しかし、プリン体の摂取量を気にするあまり、必要以上に食事制限をし過ぎると、栄養失調に陥るケースもあります。主食(ごはん)+主菜(肉や魚、卵などおかず)+副菜(野菜や海藻などのおかず)をバランスよく組み合わせた食事をとるようにしてください。

プリン体は水に溶ける性質があるため、煮る、ゆでるなどの調理法で約3分の2まで減らすことが可能です。プリン体を多く含むものがどうしても食べたい場合は、調理法を工夫するといいでしょう[3]。

また、尿をアルカリ化することも有効と考えられています。尿酸は酸性の液体に溶けにくいため、尿をアルカリ化してあげると排泄しやすくなるのです。尿をアルカリ化する食品として、ひじき、わかめ、昆布などの海藻類、ほうれん草、ごぼう、にんじんなどの野菜、きのこ類などがあります。一般人向けのパンフレットなどもありますので、専門家に相談してみると良いでしょう[4][5]。

さらに、尿量を増やして尿酸の排泄を促すためにも、水分をたくさん摂るようにしましょう。1日2リットルが目安です。一度に大量に飲むのではなく、コップ1杯程度の水をこまめに摂るほうが効果的です。特に、汗をかいたときは積極的に水分補給してください。麦茶や緑茶、ウーロン茶などのお茶類はおすすめですが、ソフトドリンクやアルコールは尿酸値を上げる作用があるので適していません。また、紅茶やコーヒーは利尿作用が強いため、水分を排出しすぎてしまうので避けたほうが無難です[5]。

肥満解消、栄養バランスの取れた食事で、尿酸値をしっかりコントロールしましょう。

参考文献

  1. [1]デニス・L・カスパーほか編 福井次矢ほか監修. ハリソン内科学 第5版. メディカル・サイエンス・インターナショナル 2017; 431e.
  2. [2]疋田美穂. 高尿酸血症と生活習慣病,糖代謝異常の関連に関する研究. 痛風と拡散代謝 2000;24(2):139-151.
  3. [3]高尿酸血症・痛風におけるバランスの良い食事” 帝京大学薬学部臨床分析学研究室. http://teikyo.purine-lab.com/column/column03_ (参照2017-07-31)
  4. [4]高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン作成委員会. 高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第2版. 2012.
  5. [5]大山博司監修. "おいしく食べて尿酸値を下げる" グラクソスミスクライン提供. 2012. http://www.higasiguti.jp/page/books/book2.html(参照2017-07-31)