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腰痛の種類(5)変形性腰椎症

更新日:2016/12/09 公開日:2015/08/27

腰痛の種類

加齢による老化現象で中高年に多く見られる腰痛に、「変形性腰椎症(変形性脊椎症)」があります。どのような原因で起こるのか、また、その症状と対処法について、ドクター監修のもと詳しく解説します。

中高年に多い「変形性腰椎症(変形性脊椎症)」は、どのような原因で起こるのでしょうか?症状と対処法も併せ、詳しく解説します。

変形性腰椎症(変形性脊椎症)とは?

脊椎(背骨)は、椎骨が重なり合って形成されていますが、椎骨と椎骨の間には、クッションのような役目をする椎間板があります。脊椎は、椎間関節(椎骨の後方部にある上関節突起と下関節突起から成っている関節)が滑らかに動き、椎間板がしっかりと衝撃を吸収することでスムーズに動くことができ、これにより私たちは自由に体を曲げたり、ひねることができるのです。

しかし、年を重ねると、これらの組織は長年の駆使により徐々に変性(退行性変化)していきます。これは、脊椎全体に見られるものですが、特に、動く範囲が広く、体重などの大きな負荷がかかる腰椎に顕著に現れやすいです。この脊椎の変性により腰痛などの症状が起こる疾患を、「変形性腰椎症(変形性脊椎症)」と言います。

変形性腰椎症(変形性脊椎症)の原因

加齢による老化現象が主な原因となるので、中高年になると誰にでも起こり得るものです。中でも、スポーツや肉体労働によって腰を駆使することが多い人は、比較的早い年代から現れる傾向があるとされています。

加齢による腰椎の変性は、椎間板の衰えから始まります。

年を重ねると、椎間板の中心にあるゼリー状の髄核から水分が失われ、椎間板の弾力が低下してクッションの働きが衰えます。すると、椎間関節への負担が大きくなることで関節がすり減ってかみ合わなくなり、関節を支える周辺靭帯などへの負担も大きくなります。また、椎間板が薄くなることで、椎体(椎骨の主な部分)にずれやすべりが生じ、椎体と椎体がぶつかることもあります。このような椎間板の減少にともなうバランスの悪さを補おうと、椎間板の角にある骨が増殖して「骨棘(こっきょく)」と呼ばれる骨の棘を形成することがあります。この骨棘が神経を圧迫すると、腰痛などの症状が現れるのです。

変形性腰椎症(変形性脊椎症)の主な症状

骨棘によって神経が圧迫・刺激されることで、慢性的な腰痛が起こります。これに加え、腰椎の変性によって周辺の靭帯や筋肉への負担が大きくなることから、血行不良による腰の張りも見られることがあります。起床時や同じ姿勢を続けているときに痛みが増し、しばらく動くと軽減してくるのが特徴です。

また、痛みによって可動域(動き)が制限されたり、腰椎の変性によって後湾や側湾などの、いわゆる“腰曲り”の姿勢になることもあります。

骨棘の影響や、椎間板・椎間関節のゆるみによって生じる椎体のすべりによっては、脊柱管(脊椎の中央にある空洞)が狭くなることもあります。脊柱管には神経や血管が通っているので、これらが圧迫されると腰痛や下肢のしびれ、痛みなどが引き起こされます。

ただし、腰椎や椎間板に変性があっても、症状が見られない場合もあります。変性は加齢による自然な現象なので、痛みがなければ特に問題はないといわれています。

日常生活での対処法

変形性腰椎症(変形性脊椎症)の症状は、腰を反らしたときに起こりやすいとされます。よって、うつ伏せで本を読む、高いところのものを取るなど、腰を反らしてしまいがちな姿勢や動作は避けるようにしましょう。ただし、どのような姿勢・動作で症状が現れやすいかは人により異なるので、自分には何がいけないのかを見極めることが大切です。

また、腰に負担をかけやすい動作(重いものを持ち上げるなど)は好ましくありませんが、かといって安静にしすぎてもいけません。無理のない範囲で体を動かし、腰を支える筋力をつけて悪化を防ぎましょう。水中ウォーキングや水泳は浮力により腰への負担が軽減されるので、適度な運動としておすすめです。体重が増えても椎間板などにかかる負荷が大きくなってしまうので、肥満の予防も心がけましょう。

この病気・症状の初診に向いている科 整形外科

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