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血糖値を下げる食べ物(1)お茶

更新日:2018/01/17 公開日:2015/09/28

血糖値を下げる/糖尿病に有効な食事・食生活

お茶には、さまざまな種類のものがあります。しかし、血糖値を下げたいのであれば、緑茶を飲む習慣を持つとよいかもしれません。ドクター監修のもと、緑茶が血糖値を低下させるのに効果的とされる理由について解説します。

緑茶は日本人に大変なじみ深い飲み物ですが、血糖値を下げる効果があるといわれているのをご存知でしょうか?今回は、なぜ緑茶が血糖値を下げるのかについて、糖尿病リスクを下げる効果についての研究発表をもとに解説します。

緑茶は2型糖尿病のリスクを下げる

1日に日本茶を6杯以上飲む人は、ほとんど飲まない人に比べて「2型糖尿病」の発症率が3~4割低くなることが、文部科学省科学研究費による大規模コホート研究「JACCスタディー(Japan Collaborative Cohort Study)」で明らかになりました。

この研究は、糖尿病や心疾患、がんになったことがない40~65歳の男性6,727人、女性1万686人(計1万7,413人)に、緑茶、コーヒー、紅茶、ウーロン茶を摂取してもらい、その後の糖尿病の診断有無に関して質問票の形式で調査したものです。その結果、緑茶を1日6杯以上飲む人は、週1杯以下しか飲まない人に比べて、糖尿病の発症率が33%も少ないということが判明したのです[1]。

緑茶が2型糖尿病のリスクを低下させる理由は、まだ明確にはわかっていませんが、緑茶に含まれるカテキンやカフェインが影響しているのではないかと考えられています。

カテキンの効果

カテキンとは

カテキンはポリフェノールの一種で、昔から「タンニン」と呼ばれてきた緑茶に含まれる渋み成分の一つです。

カテキンが血糖値を下げると考えられる理由

糖尿病は、血糖コントロールが悪くなる病気です。食事をすると、血糖値(血液中のブドウ糖の濃度)が上昇します。通常は血糖値が上昇すると、すい臓から分泌されるインスリンの働きによりブドウ糖が細胞に取り込まれるので、血糖値は徐々に低下していきます。しかし、糖尿病の人はインスリンの分泌量が低下していたり、インスリンの効きが悪くなったりしているため、ブドウ糖が細胞に取り込まれず、血糖値の高い状態が続いてしまいます。

カテキンの仕組みは不明ですが、一つ考えられているのは、カテキン中のエピガロカテキンガレートという成分が、炭水化物を果糖やブドウ糖に分解する酵素であるα―グルコシダーゼの活性を抑えることにより、小腸からの糖質の吸収量を減少させて急激な血糖の上昇を抑えるメカニズムです[2]。

カテキンには脂肪燃焼効果もある?

一方、カテキンによる脂肪燃焼効果も認められる研究報告はありますが、検証が進んでいる段階です[3]。カテキンさえ摂取していれば肥満を予防・改善できるわけではないので、誤解しないよう注意が必要です。また、カテキン類は胃腸に負担をかけやすいため、大量に摂取すると下痢などの症状を引き起こす場合もあります。予防や改善の一助ととらえ、上手に摂ることを心がけましょう。

参考文献

  1. [1]Iso H, et al. The relationship between green tea and total caffeine intake and risk for self-reported type 2 diabetes among Japanese adults. Ann Intern Med 2006; 144(8): 554-562
  2. [2]中村 衣里ほか. 抹茶含有菓子パンの摂取が健常人の食後血糖値に与える影響, 日本食品化学学会誌 2012; 19(2): 124-128
  3. [3]Yoneshiro, et al. Tea catechin and caffeine activate brown adipose tissue and increase cold-induced thermogenic capacity in humans. Am J Clin Nutr 2017; 105(4): 873-881

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