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糖尿病は完治する病気?

更新日:2016/12/09 公開日:2015/09/28

糖尿病の治療と検査

糖尿病は「一生つき合わなければならない病気」などといわれることがありますが、治療をしても完治することはないのでしょうか?ドクター監修のもと、糖尿病の完治の有無について解説します。

糖尿病は、適切な治療をしっかり受ければ完治させることができる病気なのでしょうか?完治の有無について解説します。

糖尿病は完治するの?

結論からいうと、いったん糖尿病になってしまうと完治することはありません。そもそも、糖尿病とは慢性的に血糖値が高くなる病気ですが、これは「インスリン」というホルモンの分泌量が低下していたり、働きが不十分になることで起こります。

通常は、食事などをして血糖値(血液中のブドウ糖の濃度)が上昇すると、すい臓のβ細胞からインスリンが分泌されます。このインスリンの働きにより、血液中のブドウ糖は細胞に吸収されてエネルギーとして使われたり、筋肉や脂肪組織に蓄えられ、血糖値は正常範囲まで下がるのです。

しかし、食べ過ぎや肥満など、長年にわたってβ細胞を酷使するような生活をしていると、疲れ果てたβ細胞は十分なインスリンを分泌できなくなっていきます。そして、最悪の場合はβ細胞が死んでしまい、こうなると治療をしても蘇ることはありません。

また、糖尿病には遺伝的にインスリンの分泌量が少ないなど、体質が関係していることもあります。この場合、どのような治療を施しても、遺伝的体質自体を変えることはできません。こうしたことから、糖尿病は完治することがない病気といわれているのです。

治らないなら治療は無駄?

「糖尿病は完治しない」といわれると、治療を受けても意味がないと思う方もいるかもしれません。しかし、それは違います。

糖尿病の治療は、「食事療法」と「運動療法」を基本とし、必要に応じて「薬物療法」も行っていきますが、医師の指導に基づいてこうした治療を正しく行い血糖値を正常範囲にコントロールし続ければ、健康な人と同じような生活を送ることが可能です。また、薬物療法が必要であった人でも、血糖コントロールが安定したり、合併症の危険が遠ざかれば、薬の使用量を減らしたり、使用を中止できる場合あります。

もちろん、食事療法や運動療法は生涯にわたって継続していく必要がありますし、定期的に通院をして病状をチェックし続ける必要もあります。しかし、血糖コントロールが良好な状態が続ければ、ある意味「治った」のと同じ状態を保つことができるとも言えます。

糖尿病治療の目的は合併症予防

糖尿病が進行すると自覚症状が現れますが、高血糖による症状は、のどの渇き、尿の量・回数が増える、食べているのに痩せる、疲れやすいなど、命にかかわるようなものではありません。そのため、治療を受けて血糖値を正常範囲にコントロールできるようになると、油断して治療をやめてしまう人もいるようです。

しかし、一時的に血糖値を良好な状態にコントロールできても、治療をやめれば高血糖の状態に戻ってしまいます。やっかいなのは、高血糖の状態を放置していると、増えすぎたブドウ糖によって血管が蝕まれ、全身にさまざまな合併症が引き起こされてしまうことです。

糖尿病の合併症は生活の質を著しく低下させるだけでなく、命に関わるような危険なものもあります。糖尿病治療の目的は、合併症を防いで日常生活の質を維持し、健康な人と変わらない寿命を確保することです。糖尿病と診断されても、良好な血糖値を維持できれば普通に暮らせるので、むやみに悲観視することはありませんが、決して油断をしてはいけない病気だということを忘れないようにしましょう。

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