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過活動膀胱に効果的な漢方薬

更新日:2018/05/10 公開日:2015/09/28

過活動膀胱の原因と治療法

「トイレが近い」「突然の尿意」「間に合わず漏れてしまった」このような過活動膀胱の症状を治療するために漢方を取り入れているケースがあります。そこでドクター監修のもと、過活動膀胱でよく使われる漢方薬についてご紹介します。

過活動膀胱の症状には、「トイレが近くなる」「突然の尿意が起きる」「間に合わず漏れてしまった」というようなことが起こります。このような過活動膀胱の症状を治療するために、漢方を取り入れているケースがあります。

過活動膀胱は「腎」の衰えが原因

漢方では、膀胱の働きは「腎」の調節によって行うものだと考えています。漢方でいわれる腎とは、臓器の「腎臓」の意味も含まれますが、排尿や排泄、水分の代謝、生殖や成長をつかさどるホルモンの分泌などの機能の総称なのです。万物を木・火・土・金・水の五つに分類する、漢方の五行では、腎は「水」に属しています。

この腎の機能が衰えている状態を「腎虚(じんきょ)」と呼んでいて、過活動膀胱のような水に関するトラブルは腎虚を治療する必要があります。他にも、手足の冷え、倦怠感、口の渇き、むくみなども、腎虚の症状からおこるものがあります。

西洋医学の治療では、膀胱に関係する神経をブロックして尿意を起こさせないようにします。しかし、漢方では、膀胱や尿道周囲の機能や自律神経の改善、泌尿器全体の老化を予防するなど、身体へのトータル的なアプローチをとります。

代表的な漢方薬

過活動膀胱の治療で使用されている代表的な漢方薬を紹介します。

八味地黄丸(はちみじおうがん)

腎虚でよく使われているのは、利尿作用があるといわれている「茯苓(ぶくりょう)」「沢瀉(たくしゃ)」などが含まれている「八味地黄丸(はちみじおうがん)」です。膀胱炎、夜間の頻尿、尿漏れ、全身の倦怠感や腰痛を伴った頻尿などに用いられています。しかし、貧血気味の方や虚弱体質の方は食欲不振や吐き気を起こすこともあるため、服用を控えるか、食後に服用するようにします。

また、八味地黄丸の働きを高めるために「牛膝(ごしつ)」と「車前子(しゃぜんし)」を加えた「牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)」もありますが、手足が冷えて疲れやすく尿の出が悪い方にむいています。ただし、こちらも胃腸が弱かったり下痢をしたりしやすい方はご注意ください。

猪苓湯(ちょれいとう)

尿の量が減って回数が増えたり、尿が出にくくなって残尿感があったりするときによく使われるのが「猪苓湯(ちょれいとう)」です。利尿作用だけでなく鎮静作用も期待できる「猪苓(ちょれい)」、「茯苓」、「沢瀉」が含まれている漢方薬です。

また、ストレスや神経の高ぶりなどが原因による頻尿には「清心蓮子飲(せいしんれんしいん)」や「猪苓湯合四物湯(ちょれいとうごうしもつとう)」、頻尿以外に排尿痛や残尿感がある場合は「五淋散(ごりんさん)」が使われることもあります。

六味地黄丸(ろくみじおうがん)

疲れやすくて口が渇きやすく、ほてりやのぼせなどを伴う尿のトラブル、頻尿、むくみ、などには「六味地黄丸」が使われます。「地黄(じおう)」で腎の機能を高めながら、「沢瀉」と「牡丹皮(ぼたんぴ)」がこもった熱を冷まします。冷えが気になる方には、身体をあたためる「八味地黄丸」の方がオススメです。

こちらも八味地黄丸とおなじく、胃腸が弱い人や、食欲不振、吐き気、嘔吐、下痢などを起こしやすい人は注意が必要です。

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