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減量手術のメリット・デメリット

更新日:2016/12/09 公開日:2015/09/28

肥満の治療方法

肥満に対する治療は、生活習慣の改善が基本。それでも効果が見込めない場合、薬物治療や減量手術が行われることもあります。肥満に対する手術は欧米でも効果が認められていますが、メリットがある分、デメリットもあります。ドクター監修のもと、減量手術についてのしっかりした知識を学んでいきましょう。

病的肥満を解消する方法として「減量手術」というものがあります。施術を受けることができる方の対象の範囲や、行う上でのメリット・デメリットについて解説します。

減量手術とは

病的肥満は、糖尿病、高血圧、心臓病、高脂血症、肺閉塞、関節炎、呼吸器疾患、うつ病など、さまざまな合併症を引き起こす原因となります。減量手術はラクして痩せることを目的としたものではなく、病的肥満を改善して健康を取り戻すための手術です。方法としては、胃を切除して小さくする胃切除術や、胃をしばって満腹感を得やすくする胃バンディング術などがあります。

減量手術が適応される人とは

肥満に対する外科的治療は、美容を目的とする方は受ける事ができません。あくまでも健康を取り戻し、生活の質を向上させるため、あるいは既に病気を持っており肥満によって病態の悪化や進行が予想される場合の施術になります。

日本肥満症治療学会のガイドラインでは、肥満症への手術適応については以下のように定めています。

・18歳~65歳までの原発性(一次性)肥満であり、内科的治療でも十分な効果が得られず、次のいずれかの条件を満たす場合

(1) 減量が主目的の手術適応は、BMIが35以上であること

(2) 併存疾患(糖尿病、高血圧、脂質異常症、肝機能障害、睡眠時無呼吸症候群など)治療が主目的の手術が主目的の手術適応は、BMIが32以上であること

ただしこの適応での手術は臨床研究としてのものであり、厳格なインフォームドコンセント、臨床登録および追跡調査などを必須とする。

また、2014年4月から医療保険適応となった腹腔鏡下スリーブ状胃切除手術(胃の外側を8割程度切除し、管状にする手術)の場合はBMI35以上が条件とされています。

減量手術のメリット・デメリット

上記で紹介した腹腔鏡下スリーブ状胃切除手術(腹腔鏡下袖状胃切除術)を例に、メリット・デメリットをご紹介します。

メリット

・胃を切除し小さくすることにより、食事量が制限されるので摂取カロリーが減少されます

・消化管ホルモンの分泌が変化することで、食欲抑制効果、糖代謝の改善が見られることがある

・手術後も、胃や胆道などの内視鏡検査ができる

・食べ物は通常通り消化吸収される

デメリット

・切除した胃は、元に戻せない

・胃がねじれたり狭くなったりすることによって、食事が通る際に障害が起きることがあり、場合によって吐き気や嘔吐が見られる

・手術後でもきちんと食事の管理が行えなければ、十分な減量効果が得られないこともある

・切除により小さくなった胃が拡張してしまい、十分に効果が得られなくなることがある

・新しい手術であるため、長期成績(5年以上)は不明である

・一般消化器手術の合併症と同様の症状が起こり得る

減量手術は病的肥満になった方が行う大掛かりな手術のため、決して安易な気持ちで受けてはいけません。美容のために減量を目指すのであれば、まずは食生活の見直しや適度な運動を行うことが重要です。自身が病的肥満か判断できない場合は医師に相談し、適切な診断を受けましょう。