かゆみも痛みもないけれど「二の腕のぶつぶつを治したい」「何とか改善したい」と、悩んでいる人は多いものです。毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)の治療は、主に皮膚科と美容外科で受けられます。それぞれで行っている治療法をご紹介します。
毛孔性苔癬(毛孔性角化症)の皮膚科での治療方法
毛孔性苔癬(毛孔性角化症)は皮膚疾患であるため、皮膚科での治療が可能です。皮膚科では、主に毛穴の出口を柔らかくする尿素配合クリームや、赤みを抑えるためのヘパリン類似物質配合クリームなど、塗り薬による治療が主流です。ただし、どちらのクリームにも毛穴に溜まった角質を外に出す働きはありません。また、毛孔性苔癬は痛みもかゆみもなく、加齢とともに自然と消えてなくなることも多いことから、皮膚科によっては治療を行わないところもあるそうです。
毛孔性苔癬(毛孔性角化症)の美容外科での治療方法
近年、審美的な観点から毛孔性苔癬の治療について認知が高まり、保険外の治療として、美容外科でも治療を受けられるようになりました。主に、次のような治療が行われています。
ケミカルピーリング
皮膚の表面に薬剤を塗布して角質を薄くはがし、皮膚のターンオーバー(新陳代謝)を促します。永続性はないため定期的に施術を受ける必要がありますが、塗り薬よりも治療効果は高いとされています。
外用薬
ニキビの治療にも使われるトレチノインを使った外用薬には、皮膚のターンオーバーを早める作用があることから、継続して塗布することで新たなぶつぶつができにくくなるとされています。ただし、新しい皮膚はまだ刺激に弱い状態であるため、日焼けなどには十分な注意が必要です。
肌質改善
毛孔性苔癬の治療法には、肌の深部にアプローチして、肌質を改善するというものもあります。ここでは、主に使用される2種類の治療法をご紹介します。
ひとつ目は、レーザー治療です。レーザー治療機にもいくつか種類がありますが、毛孔性苔癬の治療法としては、皮膚の表面を改善するのではなく、皮膚を新しく入れ替えてリセットする「フラクセル」が注目されています。ケミカルピーリングや外用薬ではできなかった、皮膚そのものの置換を目的としたものです。
・フラクセルの施術と肌の変化
(1)肌のぶつぶつがある部分にのみレーザーを照射して、熱エネルギーを加える。
(2)皮膚に、肉眼では見えないミクロレベルの穴が無数にあけられる。
(3)表皮で熱変化が起こることによって、表皮が入れ替わる。
(4)赤ちゃんのような新しい皮膚が再生される。
フラクセルの特徴は、変性させた組織(肌のぶつぶつ)だけにレーザーを照射し、周囲の健康な組織は残すことです。そのため、短いダウンタイムで新しい皮膚に置き換えることができるとされています。ただし、皮膚全体を入れ替えるためには、個人差はありますが4~6回の治療が必要になります。
ふたつ目は、ダーマローラーです。これは、極細の医療用針がついたローラーを肌で転がすことによって、わざと肌に炎症を起こさせる治療法です。肌は、その傷を治すためにさまざまな化学物質を分泌し、その中で生まれるコラーゲンによってみずみずしい肌が作られるというメカニズムです。こちらは、2~6週間ごとに5~6回治療をくりかえすことで、効果が得られるといわれています。
以上のように、毛孔性苔癬にはさまざまな治療法があります。施設によって受けられる治療が変わってきますので、自分の望む治療が受けられるかどうか、クリニックに問い合わせて検討することをおすすめします。
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