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漢方は有効?蕁麻疹と漢方治療について

更新日:2018/05/08 公開日:2015/09/29

蕁麻疹の症状と対処法

なかなか治らない蕁麻疹に悩んでいる人の中には、漢方薬での治療を検討するケースも。実際、蕁麻疹に対して漢方治療は有効なのでしょうか。また、どんな漢方がおすすめなのでしょうか。ドクター監修の記事にて詳しくお伝えします。

原因不明の蕁麻疹が何度も出没をくりかえし、1か月以上続くものを「慢性蕁麻疹」と呼びます。慢性蕁麻疹で悩む人の中には、さまざまな解決策を考える人もいます。漢方もそんな中で選ばれているもののひとつ。ここでは、蕁麻疹の漢方治療について解説します。

漢方医学からみた蕁麻疹の原因とは?

漢方医学(中医学)では、健康を維持する「正気」と、これを壊そうとする「病因(邪気)」があり、正気と病因が戦った結果、邪気が勝つと病気が重くなると考えられています。

蕁麻疹の主な原因は、六淫(風・寒・暑・湿・燥・火)によるもの。正気と風邪の戦いが互角で勝負がつかず、六淫の影響が皮膚に留まることで蕁麻疹が現れると考えられているのです。

急性蕁麻疹の原因

突然現れて1か月以内に消えるタイプを急性蕁麻疹と呼びます。

この原因は邪気の中の「外風」(大気中の物質や、風による体温の急激な変化など)によるものが大きく、これに消化器の不調が加わると発生しやすいといわれています。

慢性蕁麻疹の原因

蕁麻疹が出没をくりかえし1か月以上経っても直らない場合を慢性蕁麻疹と呼びますが、この原因は「内風」によるものとされています。内風は、体内において血液成分や体液成分のバランスが崩れ、慢性の脱水状態になった時に起こります。

蕁麻疹におすすめ漢方薬

蕁麻疹に主に処方される漢方薬には、以下のものがあります。

十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)

その名のとおり、10種類の薬草から構成される漢方薬です。10種類の薬草の力で皮膚の病気(化膿性疾患)の毒素をなくすことができるということから、この名がつけられました。蕁麻疹のほか、化膿し始めの皮膚疾患や初期の急性皮膚疾患、湿疹・皮膚炎、水虫などに用いられます。

葛根湯(かっこんとう)

体の熱や腫れ、痛みを発散するほか、筋肉のこわばりを解消する効果もあるとされるため、風邪のひき始めや頭痛、肩こり、筋肉痛、蕁麻疹など、広く使われる漢方です。

消風散(しょうふうさん)

皮膚の赤みやかゆみを発散させる作用があります。分泌物をともなう湿疹にも使われます。

茵陳五苓散(いんちんごれいさん)

蕁麻疹のほか、嘔吐、むくみ、二日酔いによる胃のむかつきなどに用いられます。主に、のどの渇きや頻尿がある人に処方される漢方です。

漢方薬を利用する際の注意点

漢方薬は副作用が少ないといわれますが、まったくないわけではありません。間違った使い方をすると症状が悪化することもあるため、自己判断で服用せず、必ず漢方薬局の薬剤師や漢方治療を取り入れている医師に相談し、処方してもらうことが大切です。

即効性がある場合もありますが、ほとんどの場合、漢方には即効性は望めません。基本的に飲み続けることで体質を改善していくものです。すぐに効果が現れないからといって飲むのをやめてしまうことなく、指示された通りに根気よく続けるようにしましょう。

また、激しいかゆみはストレスになり、蕁麻疹が悪化する原因にもなります。できれば漢方だけで対処しようとせず、基本的には西洋医学の抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬を使い、漢方は補助的に併用することをおすすめします。

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