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風邪薬で蕁麻疹?「アスピリン不耐症」による蕁麻疹とは

更新日:2016/12/09 公開日:2015/09/28

蕁麻疹の症状と対処法

風邪薬(解熱鎮痛薬)を服用後に蕁麻疹が出たという場合は、「アスピリン不耐症」と呼ばれる状態の可能性があります。アスピリン不耐症とはどんな状態で、なぜ蕁麻疹が起こるのか、ドクター監修の記事にて詳しくお伝えします。

風邪薬に含まれる成分が原因で蕁麻疹が出る状態を「アスピリン不耐症」と言います。これはどのような症状で、どんなメカニズムで起こるのでしょうか。詳しくみてみましょう。

アスピリン不耐症とは

ステロイド以外で抗炎症作用を有する薬物の総称を非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)と呼び、アスピリン(アセチルサリチル酸)はこの非ステロイド性抗炎症薬の代表格とも言える薬です。

非ステロイド性抗炎症薬には、アセチルサリチル酸(アスピリン)のほかにもロキソプロフェン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、エテンザミドなどがあり、医療施設や薬局にあるほとんどの解熱鎮痛薬に使用されています。

この非ステロイド性抗炎症薬によって起こる副作用が「アスピリン不耐症」で、「アスピリン過敏症」、「NSAIDs不耐症」と呼ばれることもあります。その呼び名から、アスピリンのみに対する過敏症と誤解されがちですが、非ステロイド性抗炎症薬全般に対する過敏症状ということを覚えておきましょう。

非ステロイド性抗炎症薬を服薬してから、早ければ数十分後、遅くとも3 時間以内に過敏症状が現れます。過敏症状には以下のようなタイプがあります。

気道型(喘息型)

症状は、喘息発作(アスピリン喘息、NSAIDs過敏喘息と呼ぶこともあります)と鼻症状。もともと、気管支喘息を持っている人が、過敏症状によって強い喘息発作と鼻汁・鼻閉が誘発されるのが特徴です。

非ステロイド性抗炎症薬を服薬してから1時間以内に現れ、数時間~半日ほど症状が持続。重症になると、喘息発作や鼻炎に加え、顔面や頚部の紅潮、結膜充血、腹痛や下痢といった消化器症状を起こすことがあります。

皮膚型(蕁麻疹型)

症状は、蕁麻疹(アスピリン蕁麻疹とも呼ばれます)、血管性浮腫。もともと、慢性蕁麻疹がベースにある人が、過敏症状によって蕁麻疹や、まぶた・唇が腫れる血管性浮腫が誘発されることもあります。

非ステロイド性抗炎症薬を服薬してから1~3時間で現れ、半日~数日間、症状が持続。重症になると、蕁麻疹や血管性浮腫に加え、アナフィラキシーに似た咽頭浮腫、嘔吐を起こすことがあります。

アスピリン不耐症による蕁麻疹について

皮膚型(蕁麻疹型)の症状や特徴について、さらに詳しくみてみましょう。

どんな人がなるの?

慢性蕁麻疹患者の20~35%は、非ステロイド性抗炎症薬の使用によって蕁麻疹が発症もしくは増悪する可能性があるといわれています。ただし、なかには普段はまったく症状がでず、非ステロイド性抗炎症薬を使用したときだけ蕁麻疹などの症状が出る人もいます。

どんな時になるの?

もともと、慢性蕁麻疹がベースにある人が非ステロイド性抗炎症薬を服薬した時に発症しやすいといわれます。

アスピリン不耐症を一度経験したことがある人は、基本的に、非ステロイド性抗炎症薬の使用によって再び発症します(体調などによっては発症しない場合があったり、症状の重さが異なる場合もあります)。

また、湿布薬は、非ステロイド性抗炎症薬を含んでいることがほとんどなので、飲み薬や坐薬だけでなく、湿布薬にも注意が必要です。

発生時期と持続期間は?

非ステロイド性抗炎症薬を服薬後、早ければ数分後、遅くとも半日後以内に発症。

蕁麻疹は基本的には24時間以内に、遅くとも48時間以内に消えますが、血管性浮腫は翌日になるとさらに症状が悪化し、数日間持続することがあります。

症状は?

地図状に皮膚が赤く盛り上がった蕁麻疹が出現し、かゆみをともないます。蕁麻疹は体のどんな場所にもでき、全身に現れることもあります。

血管性浮腫を起こした場合は、まぶたや唇、口の中、顔全体が腫れてきて、話しづらい、目が開けづらくなったりします。

皮膚症状のほかに、咽頭浮腫によるのどの詰まり、息苦しさ、咳、腹痛、吐き気などが起こった場合は、アナフィラキシー・ショックにつながる危険があります。アナフィラキシー・ショックとは、呼吸困難や血圧低下、意識障害などが起こり、生命の危険がある状態のことで、治療に緊急を要します。

アスピリン不耐症による蕁麻疹の対処法

蕁麻疹が出たがすぐに消失したというような軽度の場合は、自宅で様子をみても大丈夫ですが、次に非ステロイド性抗炎症薬を服薬する際は医師や薬剤師にそのことを報告し、指示を仰ぐことが大切です。

以下のように症状が重い場合は、すぐに医療機関を受診する必要があります。

・唇、まぶた、口の中、顔、首が大きく腫れてきた

・のどがつまる感じがする

・息苦しい

・話しづらい

特に息苦しさを感じた場合はアナフィラキシー・ショックを起こす可能性もあるため、急いで救急車を呼ぶ必要があります。

医療機関では、軽症の場合は抗ヒスタミン薬による内服治療を行います。それ以外で医師が必要と判断した場合は、症状に応じた薬剤の点滴等を行います。

アスピリン不耐症は重症化すると命の危険もあるため、少しでもおかしいと思ったら早めに医療機関を受診し、対処をすることが大切です。

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