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歯のホワイトニングと、クリーニング(PMTC)の違いと特徴

更新日:2017/08/02 公開日:2015/09/30

ホワイトニングの基礎知識

クリーニング(PMTC)では、歯を白くすることはできないのでしょうか。また、歯のホワイトニングとは何が違うのか。その答えを知るために、PMTCの特徴やホワイトニングとの違いについて、ドクター監修の記事で詳しくお伝えします。

歯科医院で行われる歯のクリーニング「PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)」。この特徴やホワイトニングとの違いについて、以下で詳しくみてみましょう。

歯のクリーニングとは

歯科医院で行われるクリーニングには、以下のような種類があります。

健康保険が適用される歯石除去

いわゆる歯石除去と呼ばれることも多い歯のクリーニングでは、先が尖ったスケーラーと呼ばれる器具を使い、歯科医師や歯科衛生士が歯石を取り除いていきます。先を歯石部分に引っ掛け、力を入れて取り除く手動タイプと、振動で汚れを落とす超音波タイプとがあります。1本の歯の歯石を取るのに時間がかかるため、何回かに分けて行うこともあります。

虫歯や歯周病治療の目的に行うため、健康保険が適用されます。歯の表面に着色のある歯石がたくさん付いている場合は、これを除去するだけでキレイになりますが、もともとの歯が黄色みを帯びている場合は、それ以上白くすることができません。

バイオフィルムを取り除く注目のPMTC(保険適用外)

「PMTC」とは、Professional Mechanical Tooth Cleaning(プロフェッショナル・メディカル・トゥース・クリーニング)の略で、歯科医師や歯科衛生士がさまざまな機器とフッ素入り研磨剤を使って行う歯面清掃のことです。実は、歯垢は多数の細菌が混じり合った厚い膜状の「バイオフィルム」であり、これが虫歯や歯周病の原因になることがわかってきました。ミュータンス菌などが棲み付き、歯磨きなどでは落とすことができないくらい定着したバイオフィルムを除去できるのが、PMTCなのです。PMTCでは、専用の器具から重炭酸ナトリウムを高速噴射し歯の表面の着色を除去する方法や、フッ素配合ジェルと回転ブラシなどの器具を使って歯の研磨した後、仕上げにフッ素を塗布する方法があります。

なお、PMTCでは歯の表面の汚れを取り除くことは可能ですが、歯石を取り除くことはできないので、歯石除去は別途行う必要があります。PMTCの所要時間は30~60分で費用はクリニックごとに設定されていますので事前に確認するとよいでしょう。(PMTCは保険診療か自費診療によって費用は異なります。)

歯の色とは?

歯は、表面を覆うエナメル質、その内側にある象牙質、中心部にある歯髄(神経)の3層構造でできています。

エナメル質の表層には、唾液中の糖タンパクなどによってできる薄い被膜を形成する「ペリクル」や歯垢による「プラーク層」などの有機物が付着しますが、さらにその表面に飲食物などによる着色物質が付着していくと考えられています。

しかし、歯の色を決定するのは、表面のエナメル質だけありません。その下の層である象牙質の色によるものが大きいのです。

象牙質の色は真っ白ではなく、乳白色をしていますが、より白っぽい人もいれば、黄色みを帯びている人もいます。エナメル質は半透明なので、この象牙質の色が透けて見え、それが歯の色となります。

日本人を含む東洋系の黄色人種は、欧米系の白色人種に比べて象牙質が黄色みを帯びていたり、エナメル質が薄く象牙質の色が透けて見えやすくなったりといった傾向があると言います。そのため、白色人種にくらべると、ホワイトニングで歯が白くなりにくいという特徴があります。

歯が変色する原因は?

歯の色がもともと黄色みを帯びている人もいますが、もともと白かった歯が徐々に変色していく原因としては、以下のことがあげられます。

外因性の原因

飲食物や喫煙
エナメル質の表面に飲食物の色素やタバコのヤニ(タール)が徐々に付着し、やがて目に見える形で着色となって現れます。飲食物では、色の濃いものは着色しやすく、具体的には以下のものがあげられます。
  • 赤ワイン
  • コーヒー
  • 紅茶
  • ウーロン茶
  • ココア
  • チョコレート
  • ブルーベリー
  • しょうゆ
  • ケチャップ
  • ソース
  • カレー
  • ターメリックなどの香辛料
虫歯
虫歯になると段階的に歯の色が変色します。初期には歯よりも白い色になり、これが進んでエナメル質が虫歯になると黄色みを帯びてきます。さらに、虫歯が象牙質まで進むと茶色っぽくなり、さらに時間が経つと黒くなってきます。
詰め物やかぶせ物
虫歯治療で使われる金属製の詰め物やかぶせ物は、年月を経て劣化・腐食が進むと金属がイオンとなって溶け出し、歯や歯茎の黒ずみ、紫っぽい変色を招くことがあります。

内因性の原因

加齢
年をとるとともに象牙質の色が濃くなってきたり、エナメル質が摩耗して薄くなったりすることで象牙質の黄色みが透けて見えやすくなることが原因。
テトラサイクリン
テトラサイクリン系抗生物質を、永久歯の象牙質が形成されてくる時期(乳児~12歳頃)に服用すると、象牙質の着色を起こすことがあります。紫外線に反応して濃くなるため、特に光が当たりやすい前歯の色が年齢を経るごとに濃くなる傾向が。1962年に歯に対する副作用が報告されてから使用が控えられていますが、一部の呼吸器疾患や皮膚疾患では現在も使われています。
エナメル質形成不全症
歯の表面を構成しているエナメル質が、なんらかの原因によって先天的に障害を受け、歯にくぼみできたり黄色い部分ができたりする状態のことです。1つの歯のみにあらわれる場合もあれば、すべての歯にあらわれる場合もあります。
高濃度のフッ素
永久歯のエナメル質が形成される8歳までの間に高濃度のフッ素を摂取すると、歯に白斑ができたり、黒褐色に着色したりする場合が。主に水道水のフッ化物濃度が高い地域の場合ですが、虫歯予防のためのフッ化物配合研磨剤を1~2歳の乳幼児に使う際は、濃度が低い泡状や液状スプレーを使うようにするとよいでしょう。
歯の神経が死んだ時
外傷などで歯の神経が死んだ時は内部で出血をともなうことが多く、赤血球が歯髄内に漏れ出てヘモグロビンが分解され、これが歯髄内で着色物質へと変化し黒ずみの原因に。

以上のように、歯の黄ばみにはお手入れによって飲食物の着色をある程度防げる場合と、自分では防ぎようのない生まれながらの場合や加齢によるものなどがあることを理解しておきましょう。

ホワイトニングとクリーニングの違い

歯の表面が酷く汚れている場合は、PMTCを行うことで、歯の色がかなり白くなる場合があります。

ただし、歯の色は表面の汚れ(着色)だけでなく、エナメル質内側の象牙質の色によって決まります。象牙質はもともと黄色みを帯び、人によっては黄色みが強いことも。

ホワイトニングはこれをカバーするため、表面の汚れを落とすだけでなく、エナメル質表面に光の乱反射を起こさせて歯を白く見せるシステムです。

もともとの歯(象牙質)の色が黄色みを帯びている場合、PMTCだけは思ったような白さにならないこともあり、その際にはホワイトニングがおすすめです。

歯のクリーニングでは本来のホワイトニング効果は得られませんが、歯垢や歯石を除去して虫歯・歯周病を予防するためには欠かせませんので、定期的に行うようにしましょう。

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