美容・健康の悩みを少しでも解消し、前向きな毎日を提供する

更新日以降、情報の更新が停止しております。
内容が最新ではない可能性がございますので予めご了承ください。

外反母趾の進行レベルと手術方法

更新日:2018.04.27
公開日:2015.10.30
ドクター画像
この記事の監修者
祐天寺整形外科クリニック 富永雅巳

外反母趾がひどくなると、最終的な手段として、手術が検討されることがあります。そこで今回は、外反母趾がどのように進み、どの程度まで進行してしまうと手術が必要になるのか、どんな手術を行うかをご紹介していきます。

外反母趾がひどくなると、手術が必要になることもあります。どの程度進行すれば、手術が検討されるのでしょうか?今回は、外反母趾の進み方と手術についてお話していきます。

外反母趾の進行レベル

外反母趾は、「可逆期」「拘縮期」「進行期」「終末期」という4つの段階で進行していきます。

可逆期

可逆期は、足の親指が小指のほうに曲がっているものの、自分の力で指を元の位置に戻すことのできる時期です。「自分の力で」というのは、手で足の指を抑えたり、足の指に力を入れたりすることです。この時期は、筋肉や関節包、靭帯の伸縮性がまだ高いです。そのため、靴を履いているときに親指が押されて曲がっていても、靴を脱げば元に戻ります。

拘縮(こうしゅく)期

可逆期が続いたことで、親指のつけ根の関節包や靭帯が固まってしまうことがあります。そうすると、親指を小指側に曲げる筋肉もちぢこまってしまいます。可逆期のように手で力を加えたり、自分で足の親指に力を入れたりしても、元には戻りません。

進行期

拘縮期が続くと、親指のつけ根の関節が、親指を曲げる筋肉の腱から外れてしまいます。靴に押されなくても、歩こうとして親指に力を入れるだけで、親指が曲がるようになります。この時期は、日常生活の中で、外反母趾が自然に進行していく時期です。

終末期

進行期を超えて、終末期に入ると、親指が人差し指の下にもぐり込んで、親指のつけ根の関節が脱臼してしまいます。ここまで来てしまうと、親指で踏み返すのが難しくなるため、歩行も困難になり、足本来の機能が失われてしまいます。ただし、脱臼しているので、これ以上親指の関節が外側に出ることはありません。

外反母趾の手術

外反母趾を治療する際は、まず、靴の工夫、テーピング、インソールの装着などといった「保存療法」を行います。しかし、進行期や終末期にまで来てしまうと、保存療法では足の形が元に戻らなくなってきます。適切な保存療法を試みてみても症状がなかなか改善しない場合は、最終的な治療法として、手術が検討されます。

外反母趾の手術の方法は、 100種類以上あるといわれていますが、一般的によく行われているのは、親指の中足骨(第一中足骨)を骨切りして矯正する方法です。程度が軽い場合は、第一中足骨を指先に近い方で骨切りし、重い場合はかかとに近い方で骨切りします。

手術をすれば、親指の変形を十分矯正されますが、関節の動きは、手術前に比べて若干硬くなったり、術後しばらくは、手術をした足に荷重をかけられなくなったりします。また、骨切りした部分の骨癒合が得られても、術後3か月程度は腫れが残ってしまうため、その間はふつうの靴が履きづらくなるといった問題点もあります。

そして手術をしても、外反母趾の根本的な原因を正さなければ、再発する可能性があります。再手術は少し大変になるので、事前に再発させないための対策を十分に考えておくことが大切です。

オススメ記事

  • 関連するオススメ記事がありません。

スキンケア基礎講座