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魚の目(うおのめ)の原因にも!足のトラブルを引き起こす「開張足」とは

更新日:2017/03/22 公開日:2015/10/27

魚の目(うおのめ)の基礎知識

足の形の崩れの1つに「開張足」というものがありますが、この開張足は魚の目をはじめとするさまざまな足トラブルの元凶になります。ここでは、開張足が引き起こす足トラブルをドクター監修の記事でご紹介します。

足裏の指のつけ根や、足裏の中央部に魚の目(うおのめ)が!

足裏の指のつけ根や、足裏の中央に、魚の目ができやすいという人は、「開張足」の可能性がありますが、この開張足は、魚の目だけでなく、さまざまな足トラブルのベースになるやっかいな足の変形です。そこで今回は、開張足の特徴や原因、開張足が招く足トラブルをご紹介していきます。

魚の目(うおのめ)とは?

「魚の目」とは、足裏や足指の皮膚の角質が、部分的に分厚くなってできる皮膚の病変のことです。「タコ」も、同じように角質の増殖、硬化によってできる皮膚の病変ですが、魚の目は、芯があり痛みをともなうことが多く、タコは、芯がなく痛みあまり感じないことが違いとしてあげられます。

また、魚の目は、中心にできる芯の部分が、まるで魚の眼のように見えることから、「ウオノメ」と呼ばれますが、正式には、「鶏眼(けいがん)」と言います。

魚の目の原因になる「開張足」とは

足の変形の一種

魚の目は、治療をしても再発してしまうことがよくあります。というのも、魚の目の根本的な原因は、足の変形であることが多いからです。できた魚の目を治しても、足の変形を治さないかぎり、靴を履いたり、歩いたりしたときに、足の同じ部分が圧迫や摩擦を受けて、魚の目が再発してしまいます。

魚の目の原因になる足の変形には、さまざまなものがありますが、その1つが開張足です。

横アーチの低下で指が横に広がり、魚の目ができやすい足に

そもそも私たちの足は、かかと、親指のつけ根、小指のつけ根の3点で体重を分散して支えており、この3点を結ぶ、緩やかなドーム状のラインを「足のアーチ」と言います。足のアーチには、5本の指の下を横断する「横アーチ」、親指のつけ根からかかとを結ぶ「内側の縦アーチ(いわゆる土踏まず)」、小指のつけ根からかかとを結ぶ「外側の縦アーチ」という3種類があります。

足のアーチの中でも、もっとも負荷がかかり、崩れやすいのが横アーチです。横アーチがくずれると、足の指が横に広がった開張足になりますが、開張足だと、歩くときに足の指が使いづらく、足裏の指のつけ根に体重がかかるようになるので、その部分に魚の目ができやすくなります。

開張足の原因は

・遺伝的な問題

・運動不足による足裏の筋肉低下

・体重増加による負荷増大

・間違った歩きくせがある

・長時間の立ち仕事をしている

・間違った靴を履いている

開張足になってしまうのは、関節や靭帯などの結合組織に、遺伝的に問題のある場合があります。また、運動不足による足裏の筋肉の低下、体重増加による負荷増大、間違った歩きくせ、長時間の立ち仕事による足の疲労、誤った靴選びによる足への負荷などで、足の関節や靭帯が弱くなり、横アーチを支える筋肉の緊張が衰えることも原因と考えられています。

開張足が招くさまざまな足のトラブル

魚の目やタコの原因

足のアーチには、しなやかな弾力性があり、バランスよく体重を支えたり、歩行時の重心移動をスムーズにしたり、着地の際に地面から受ける衝撃を吸収したりする役割をしています。このため、横アーチが崩れて開張足になると、こうしたアーチの機能が十分に発揮されなくなり、足裏の指のつけ根に体重がかかるようになるので、その部分に、「魚の目」や「タコ」ができやすくなってしまいます。

「ペタペタ歩き」で、足が疲れやすく

横アーチが崩れると、歩くときに、足指で地面をしっかり踏みしめたり、親指で地面を蹴り出したりしにくくなるので、足指を使わない「ペタペタ歩き」になり、足が疲れやすくもなります。

さらなる足の変形の原因にも

さらに、開張足で横広がりになった足に、ハイヒールのような窮屈な靴を履いて負荷をかけ続けると、親指が人差し指のほうに曲がる「外反母趾」や、小指が薬指のほうに曲がる「内反小趾」、足の指がハンマーのように屈曲したまま関節が固まってしまう「ハンマートゥ」も発症しやすくなります。

足の炎症や、「モルトン病」を招くおそれも

ほかにも、足の裏のかかとから爪先へと延びる筋肉が無理に引っ張られて炎症を起こす「足底腱膜炎(そくていけんまくえん)」になったり、足の骨格のバランスが崩れから、歩行時に足指のつけ根の先端にある中足骨骨頭が痛む「中足骨骨頭痛(ちゅうそくこつこっとうつう)」を起こしたり、足裏の指のつけ根に体重がかかることで神経が圧迫され、神経障害で足が痛む「モルトン病」を招くこともあるのです。

このように開張足は、さまざまな足のトラブルを招く原因になるので、「開張足かもしれない」と感じたら、早めに対処しましょう。

足の変形による魚の目には、「グーパー運動」が有効

魚の目には、足のアーチの低下による足の変形も影響しているため、アーチを鍛えることが魚の目の予防につながります。そして、アーチ鍛えるのに有効なのが「グーパー運動」です。

グーパー運動というのは、足の指をじゃんけんの「グー」と「パー」のように動かす運動です。単に自力で指を動かすだけでは、指先しか動かないため、あまり効果がありません。アーチを鍛えるためには、指のつけ根からしっかりと曲げること重要です。それを意識して、次の方法でグーパー運動を行っていきましょう。

1.右手の人差し指を左足の指の小指から人差し指の付け根部分に沿わせ、親指と残りの指で、左足の親指の付け根を握ります。

2.足首が動かないように、左手で足の甲をしっかり押さえます。

3.右手の人差し指に力をいれたまま、左足の親指の指のつけ根を深く下へ折り曲げます。これが「グー」の運動です。

4.左足の親指を付け根から左右に回します。これが「パー」の運動です。

5.反対の足にも、同様に行います。

グーパー運動は、毎日片足5分ずつくらい行うのが目安です。また、足指が動きにくい人は、お風呂の中でやるとよいでしょう。ただし、足に痛みがあるときはこの運動を行ってはいけません。

魚の目と足のトラブルには関連性がある?

足裏の角質が分厚くなりやすい場所や、魚の目ができやすい場所を見ることで、自分が抱えている足のトラブルを予測できることをご存知でしょうか。開張足以外にも、場所によって以下のような可能性が考えられます。

小指のつけ根

足裏の小指の付け根の角質層が分厚くなる、魚の目ができるという人は、O脚、がに股、外反母趾の可能性があります。

親指の外側

親指の外側の角質が分厚くなるという人は、外反母趾の可能性があります。

親指のつけ根

歩くときは、親指の先で、地面をしっかり蹴り出すのが正しい歩き方ですが、足裏の親指のつけ根の角質が分厚くなっている人は、つけ根で蹴り出すような歩き方をしている可能性があります。

小指の外側

小指の外側の角質が分厚くなっていたり、魚の目ができていたりする人は、5本指の長さがほぼ同じでつま先が四角い「スクエア型」の足をしているか、開張足の可能性があります。

指の間

指と指の間に魚の目ができるという人は、靴が足に合っておらず、指が横から圧迫されている可能性があります。

かかと

かかとは、角質が厚くなりやすい部位ですが、原因として考えられるのは、靴のかかとが当たっていたり、かかとの合わないサンダルを履いていたりすることです。

足裏の角質や魚の目と足の問題点について詳しくは、『足の裏の角質・魚の目(うおのめ)ができやすい部位とその原因』をご覧ください。

魚の目が痛い!そんな時はまず、どうするべき?

魚の目が痛いときの応急処置は

魚の目が痛いときは、患部にドーナツ状の保護パッドを貼り、摩擦や圧迫を防げば、痛みを軽減することができます。保護パッドは、足指用や足裏用など、いろいろな種類があるので、自分の症状に合うものを探してみましょう。

自分で芯を取っても大丈夫?

魚の目が進行して、芯が皮膚の奥に食い込んで痛いという場合は、芯を取り除く必要があります。ただし、自分でカミソリやカッターを使って削るのは、おすすめできません。なぜなら、カミソリなどで削ると、そこから細菌などが入りやすく、足やリンパ節の炎症を起こすことが少なくないからです。

芯が食い込んでしまった魚の目を自分で治療するなら、カミソリなどで削るよりも、角質をやわらかくする「サリチル酸」が入った魚の目用の市販薬を使うことをおすすめします。

市販薬には、パッドタイプや液体タイプなどがありますが、たとえばパッドタイプの場合は、入浴後に足をよくふいて患部にパッドを貼り、数日そのままにしておきます。そして、サリチル酸が皮膚に浸透して、皮膚が白く、やわらかくなったら、痛みを感じない程度に、ピンセットなどで、患部の周囲から削るのです。

ただし市販薬を使う場合も、一度で芯が取り除けない場合は、無理に取ろうとしないこと。その場合は、もう一度新しいパッドを貼り直し、患部をやわらかくしてから削ります。

また、市販薬を使ってもなかなか魚の目が治らない場合は、必ず病院を受診しましょう。

魚の目を病院で治すには?何科を受診すればいいの?

魚の目自体を治療するなら皮膚科へ

「芯が食い込んで痛い」など、魚の目自体を治療するには、皮膚科を受診するとよいでしょう。皮膚科では魚の目の芯の大きさや深さを調べたうえで、状況に合わせた治療法が選択されます。

一般的に行われるのは、魚の目をカミソリなどで削る治療や、「サリチル酸」を主成分とした薬を使った治療です。また、芯が深い重症の魚の目の場合は、レーザーで芯だけを焼き切る「レーザー治療」や、メスで切開して芯を取り除く「メスでの切除術」などが行われることもあります。

根本的に治すなら、整形外科へ

足の変形など、足の環境を改善しなければ、いずれまた再発してしまう可能性があります。こうした足の環境を改善するためには、整形外科での治療が必要です。なかには、整形外科と皮膚科が併設されている病院もあるので、こうした病院で、両方を受診するというのもよいでしょう。

まとめ

足の変形の一種である開張足は、魚の目をはじめさまざまな足のトラブルの元凶となります。「歩くたびに痛いから」と一時的に魚の目の痛みを取り除いても、足の変形そのものを改善しなくてはまた再発してしまうおそれがあります。病院で根本から治す、足のアーチを鍛える運動を行うなど、足の環境を見直してみてはいかがでしょうか。

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