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突然眠くなる病気「ナルコレプシー」とは?

更新日:2018/05/18 公開日:2015/10/28

ナルコレプシーの基礎知識

日中に突然眠くなる病気「ナルコレプシー」は睡眠障害のひとつです。通常の寝不足とは違う強烈な眠気に襲われるナルコレプシーについて、その概要や発症しやすい人の特徴などを、ドクター監修のもと解説します。

睡眠をとっているにもかかわらず、日中に突然眠くなる場合は睡眠障害が考えられます。そのひとつが「ナルコレプシー」です。ナルコレプシーとはどのような病気で、どのような人がなりやすいのでしょうか。

ナルコレプシーは過眠症のひとつ

過眠症とは夜間に十分な睡眠をとっているけれども、日中に耐えがたい眠気が生じる睡眠障害です。日中の眠気は単なる睡眠不足や、睡眠の質が悪いなどが原因として考えられます。しかし、以下のような病気が関係している場合もあるので注意が必要です。

ナルコレプシー
日中に我慢できないほどの強い眠気に襲われる病気です
突発性過眠症
ナルコレプシーに当てはまらない病的な眠気をおよぼす病気です
反復性過眠症
周期的に1日15時間以上眠る日が数日から2週間程度続く病気です

これらの病気を総称して「過眠症」と言います。なお、次項からは「ナルコレプシー」について詳しく確認していきます。

ナルコレプシーとは?

「narco(麻酔・睡眠)」と「lepsy(発作)」というラテン語から成り立つナルコレプシーという病名は、1880年にフランスの医師によってつけられました。文字どおり、眠気や脱力が発作的に生じる病気です。睡眠障害のひとつで、日本では「居眠り病」と呼ばれることもあります。「眠れない」という悩みを抱える不眠症はよく知られていますが、我慢できないほど眠くなってしまう病気もあるのです。

若者から中高年に見られる

ナルコレプシーは、若い人から中高年まで、さまざまな年代で発症の可能性がありますが、特に10代から20代前半に多いとされています。思春期前後に発症しやすい病気なので、50代以降での発症例はほとんどありません[1]。

男性の方が治療者割合は高い

男女による有病率の違いは特にないと考えられていますが、ナルコレプシーの治療を受けている患者では男性の比率が高いといわれています[1]。

日本人にナルコレプシー患者が多い

日本はナルコレプシーが世界で一番多い国として注目されています。ナルコレプシーは人種を問わず発病することがわかっており、ナルコレプシーの有病率は世界平均で約0.05%(およそ2000人に1人)とされています。一方、日本人の有病率は約0.16%(およそ600人に1人)と報告されています[1]。

ナルコレプシーの症状

ナルコレプシーの代表的な症状として「睡眠発作」と「情動脱力発作」などがあります。それぞれについて解説するので、どういった病気なのかについて把握してください。なお、ナルコレプシーの症状については『ナルコレプシーの特徴的な症状』で詳しく解説しているので確認してください。

睡眠発作

ナルコレプシーのもっとも代表的な症状は、日中、我慢できないほどの強い眠気にくりかえし襲われる「睡眠発作」です。重要な会議中や試験中など、通常では考えられないような状況でも寝入ってしまうという特徴があります。声をかけたり、ちょっとした刺激を与えたりするとすぐに目を覚ますので、なまけによる「居眠り」と勘違いされることもあります。

情動脱力発作

感情の変化をきっかけに体の力が抜けてしまう「情動脱力発作」をともなう人も多いです。大笑いしたときや驚いたとき、興奮したときに、ひざや腰などの力がガクンと抜けてしまう発作です。通常は数秒以内に回復しますが、まれに笑っている間ずっと続くケースもあります。

症状発作のメカニズム

ナルコレプシーの症状は以下の2つの病態生理に起因していると考えられています。

睡眠・覚醒リズムの乱れ
日中に繰り返される強い眠気をおよぼす
レム睡眠が不適当な時間に生じる
睡眠発作や情動脱力発作などの症状をおよぼす

ただし、なぜナルコレプシーになるのかについては、その原因がわかっていません。

ナルコレプシーが疑われるなら検査を受けましょう

日中に耐えがたい眠気に襲われるナルコレプシーは、患者の社会生活に非常に大きな影響を与えます。ナルコレプシーは過眠症というれっきとした病気なので、疑いがある場合には専門医による診断・治療をきちんと受けましょう。

参考文献

  1. [1]日本睡眠学会. "ナルコレプシーの診断・治療ガイドライン項目" 日本睡眠学会.
    http://www.jssr.jp/data/pdf/narcolepsy.pdf(2018-05-18)

この病気・症状の初診に向いている科 脳神経外科

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