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ナルコレプシーは完治する病気?

更新日:2016/12/09 公開日:2015/10/30

ナルコレプシーの治療と対策

ナルコレプシーは完治させることができるのか、ドクター監修の記事でお伝えします。一般的に認知度が低い病気ですが、治療に関する研究は現在も進められています。治療とともに、社会における理解も欠かせません。

突然耐えがたい眠気に襲われてしまい、社会生活に支障をきたすことの多いナルコレプシー。これは、完治させることができる病気なのでしょうか?詳しく解説します。

ナルコレプシーの完治に向けて研究が進められている

ナルコレプシーの根本的な原因は、今のところ解明されておらず、現在も研究段階にあります。よって、現段階では根治療法もありません。

しかし、近年、ナルコレプシーの患者の95%にオレキシンという神経伝達物質が欠乏していることが発見されました。これにより、オレキシンを入れ替えることができればナルコレプシーは完治できるのではないかとの意見が出ており、自然に覚醒させることのできるオレキシン機能を参考にした「オレキシン受容体作用薬」の開発研究も進められています。

ただし、あくまでも研究段階であり、現在は生活指導と薬物療法を中心とした対症療法が基本となっています。これは、生活を規則正しく整え、薬物で眠気をコントロールするという方法で、生活に支障のない程度にナルコレプシーの症状を軽くするのです。

ナルコレプシーの発症は思春期頃が多いのですが、10代は健常であっても眠気の強い時期です。そのため、他の年代のナルコレプシー患者に比べて症状が強く出る傾向にあります。ただし、治療を続ければ、年数が経つほど症状が軽くなっていく人がほとんどです。10年間治療を続けると、およそ1割の人にほとんど眠気を感じないほどの軽減が見られると言います。また、薬がいらなくなる程度に症状が改善したという人は、情動脱力発作の場合で約2割、入眠時幻覚で約3割、睡眠麻痺で約4割いたという報告もあります。

ナルコレプシーに対する理解が必要

ナルコレプシーを治療する際に重要なのが、病気の特徴をよく理解して上手につきあうことです。中には、本人にナルコレプシーという病気の自覚がないケースもあります。そのほか、治療を途中であきらめてしまうという問題も、深刻だとされています。

また、世間にも、もっとナルコレプシーに関する理解を広める必要があるでしょう。ナルコレプシーの認知度を高めるのはもちろん、正しい知識を持ち、適切に治療できる医師を増やすことも必要です。

根本治療を受けることができないナルコレプシーの患者は、症状を抱えながら日常生活を送らなければならないため、社会的なサポートが必須となります。患者自身の治療とともに、周囲の理解をより深めることも大切なのです。