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痔の種類(1):いぼ痔(痔核・脱肛)の原因と症状

更新日:2017/04/24 公開日:2015/10/30

痔の種類

主な肛門疾患はいぼ痔・切れ痔・痔ろうの3つで、発症する原因や治療方法はそれぞれ異なります。ここでは、ドクター監修のもと、日本人に一番多いといわれているいぼ痔の原因と主な症状、治療法について解説します。

男女問わず日本人に多いといわれるいぼ痔(痔核・脱肛)。いぼ痔とはどのようなことが原因で起こり、どんな症状が見られるのか、詳しく解説します。

いぼ痔の原因とは

いぼ痔は、医学用語で「痔核(じかく)」と呼ばれます。いぼ痔は、肛門部の血液の流れが悪くなって血管が腫れ、肛門にいぼのような腫れができる状態です。立ちっぱなしや座りっぱなしの状態が多いと、肛門部の血流が悪くなるため発症しやすくなります。また、排便時に強くいきんだり、便秘や下痢によって肛門のクッション部分(血液の流れによって膨らんだり萎んだりする直腸末端部の組織)に負担がかかることでも起こります。いぼ痔は、痔の3つのタイプのなかで、もっとも多く見られる疾患です。

いぼ痔になりやすい人とは

5分以上トイレで座っていきんでいる人は、肛門に負担がかかるため、いぼ痔になりやすいといわれています。また、前述のように、立ちっぱなしや座りっぱなしの状態が多い人もいぼ痔になりやすいようです。

いぼ痔の種類と症状

いぼ痔は、いぼができる場所によって2つのタイプに分けられます。肛門の内側にできるのが「内痔核」、外側にできるのが「外痔核」です。それぞれの症状について、下記で詳しく解説します。

内痔核の症状

直腸粘膜と肛門上皮の境目にある歯状線より上にできる痔核です。内痔核は、いぼの脱出の具合によって4つの段階に分類されます。

初期段階(I度)

痛みを感じにくく、排便時にいぼが便に触れて出血することで、初めて気づくレベルです。

II度

痔核が大きくなり、排便時にいぼが肛門の外に飛び出してくるようになります。これを「脱肛」と呼びます。II度の段階では、いぼは飛び出しても、排便後は自然に肛門の内側へ戻ります。

III度

さらに症状が進むと、脱肛した痔核は指で押し込まないと戻らなくなります。

IV度

指で押し込んでも戻らなくなる状態で、もっとも重度が高い内痔核です。ここまで来ると、排便していないときでもいぼが飛び出ているため、粘液や便が肛門の外へ出てきて肛門の周囲に付着し、肛門周辺の皮膚が湿疹するなどの炎症を起こします。

いぼ痔はできるだけ早く受診することが大切です。II度の「脱肛」が起きてしまった段階で、必ず病院を受診するようにしましょう。

外痔核

外痔核とは、「歯状線(しじょうせん)」と呼ばれる「肛門と直腸の境目の入り組んだ部分」より下の、肛門の皮膚部分にできる痔核です。外痔核は知覚神経が通っているため痛みを感じます。肛門の外側にできるため、指で触って確認できるところが特徴です。症状が悪化していぼの中に血の塊を作ると、大きく腫れて激しく痛みます。この状態を「血栓性外痔核」と呼びます。

いぼができる場所や大きさ、いぼの個数、痛み方、出血の有無、脱肛など、いぼ痔と言っても、人によってさまざまな症状が見られます。軽症の場合は、生活習慣の改善と薬での治療を行い、ひどくなると手術を行うケースもあります。

いぼ痔の治療について

結紮(けっさつ)切除術

痔核に血液を送っている血管を糸で縛り、痔核を切除します。内痔核でも外痔核でも根元から切り取ることができるため、根治が期待できます。施術により、日帰り手術から入院(4~10日前後)が必要な場合もあります。

ジオン注射療法

肛門の内側にできる内痔核に、薬剤を直接注射することで痔核が小さく硬化し、脱肛(イボが肛門の外に出てくること)しなくなります。肛門にメスを入れないため、手術後の痛みもほとんどなく、日帰りもしくは、短期入院で手術を受けることができます。ただし、外痔核には行えません。

その他の痔の手術については『痔の種類別に見る手術方法』の記事を参照ください。

女性にも多い「いぼ痔」不安になったら恥ずかしがらずに病院へ

『女性がなりやすい痔とは?原因と症状』の記事でも紹介していますが、いぼ痔は男性だけでなく女性にも多い病気です。

痔を引き起こさないような生活習慣を意識することが重要ですし、少しでも不安な症状が現れたら恥ずかしがらずに病院を受診するようにしましょう。

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