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膝の痛みは運動不足(筋力低下)が原因かも?

更新日:2017/08/17 公開日:2015/10/30

加齢・習慣・怪我による膝の痛み

運動不足による筋力低下は膝痛の原因になるのでしょうか。よく膝の痛みを緩和させるには運動がいいという話も耳にしますが、それは本当なのでしょうか。ドクター監修のもと、膝痛と運動不足の関係について解説します。

膝(ひざ)に痛みが起こる原因にはさまざまなものがありますが、運動不足による筋力低下でも起こることがあると言います。運動と膝痛の関係について詳しくお伝えします。

運動不足により膝の痛みが起こるメカニズム

膝(ひざ)の痛みを引き起こす原因にはさまざまなものがありますが、多くの場合は、「膝を長い間使い続けたことによる膝関節の障害」と、「スポーツや肉体労働などで膝を酷使したことによる障害」で起こります。しかし、実は膝を使わないことが痛みを招く原因となる可能性もあるので注意してください。

筋肉が衰えることにより痛みに繋がる

膝を使わないでいることで起こる痛みは、膝まわりの筋肉に関係します。膝関節は、主に大腿四頭筋(大腿直筋、外側広筋、内側広筋、中間広筋の総称)と「ハムストリングス(半腱様筋、半膜様筋、大腿二頭筋の総称)」によって安定が保たれています。けれども、運動不足によりこれらの筋肉が衰えると膝に過剰な負担がかかるようになり、痛みとなって現れます。

関節が衰えることでも痛みが生じる

関節も使わないと徐々に硬くなっていきます。膝関節の柔軟性が衰えると周囲の組織に痛みが生じるようになり、これが膝の重みとなって現れます。膝関節が硬くなると、しっかり伸ばせないことから、ふくらはぎに負荷をかける歩き方となります。次第に股関節まで痛めてしまい、動きを制限することでさらに運動不足になるという悪循環に陥ってしまいます。これに加齢、肥満、スポーツ・肉体労働による膝への負担などの要素が加わると、大きな膝の疾患を引き起こす可能性もあります。また、関節軟骨は屈伸など機械的刺激により栄養成分が含まれている関節液が軟骨に浸透することから、ギプス固定や入院、寝たきりなど長期に関節を動かさないことは軟骨の変性を招き、衰えにつながります。

横になっている期間が長い場合は要注意

本来的には、特別意識して運動をしようとしなくとも、普段の生活を送っている分には筋力低下や膝関節の柔軟性が衰えることによる膝痛の心配はほとんどありません。注意すべきは病気やケガなど、なんらかの原因により横になって休んでいる時間が長くなる場合です。このようなときは筋肉の衰えが顕著になるので、しっかりとリハビリして筋力をとり戻すことが大切になります。

膝痛を解消するための筋力トレーニングとは

トレーニング時には膝に負担をかけない方法で行うことが大切です。

大腿四頭筋の等尺性運動

膝に負担をかけない筋力トレーニングでおすすめなのは「等尺性運動(アイソメトリック)」です。これは、膝関節は一定角度で固定して動かさないまま、筋肉に力を入れて収縮させる運動のことです。たとえば、大腿四頭筋の等尺性運動には、以下のような方法があります。

(1)床に座って両脚を伸ばします。

(2)太ももに力を入れてできるだけ膝を伸ばし、つま先を自分の側に反らします。

(膝下にタオルを丸めておき、膝を伸ばすとともにタオルを下に押しつけるとより効果的です。)

(3)この状態(力を入れた状態)で5秒、力を抜いて5秒数えます。

これを、左右10回程度行いましょう。朝晩1日2回行うと効果的です。

ふくらはぎのトレーニング

ふくらはぎも、膝痛の予防・改善のために鍛えるべき部位です。このトレーニングでしっかりとした下半身を作りましょう。

(1)机などの側に立ちます。

(2)机に軽く手をつき、かかとをゆっくりと上げ下げします。

(3)余裕があれば、さらに片方の脚を軽く上げてゆっくり上げ下げします。

それぞれ5~10回行ってください。

トレーニングの効果を高めるポイント

ポイントはゆっくりと行うことです。早いテンポでは効果が少なくなってしまうので、あせらずゆっくり数えましょう。膝蓋骨(膝の皿)に手をそえて、その上の筋肉の盛り上がりが確認できれば正しくできている証拠です。

筋力がついてきたら、膝への負担や衝撃を筋肉がカバーしてくれるので、運動も普通にできるようになります。このような状態になったら、週3回程度はウォーキングをする、日常生活の中でできるだけ歩く、エスカレーターではなく階段を使うなど、筋力をキープできるような生活を送りましょう。膝痛の予防になります。

ストレッチも効果的

膝の可動域が狭くなると、膝関節への衝撃が強く感じられ、歩行の際膝がしっかり伸びず、膝の内側や股関節、足首にも負担がかかります。そのため、膝の可動域を広げるストレッチを行うことも、痛みの予防・改善に効果があります。

ストレッチを効果的に行うためのポイントは、以下の通りです。

・ゆっくり呼吸する

・5~10秒かけて、ゆっくりと行う

・痛みを感じるまで伸ばさない

・反動をつけない

・お風呂あがりなど、筋肉がリラックスしているときに行う

膝の可動域を広げるストレッチ

(1)両足を伸ばして座ります。

(2)片方の脚のすねに手を置き、ゆっくりと膝を引き寄せます。

(3)そのまま20秒間キープ。最後は元の姿勢に戻します。

膝の伸びる範囲を広げるストレッチ

(1)両足を伸ばして座ります。

(2)膝の上に手を置き軽く押しながら、足首を反らせます。

(3)そのまま20秒間キープ。

トレーニングやストレッチを行う際の注意点

すでに膝の痛みが出ている場合は、痛みをともなう運動は避けましょう。膝が痛い=膝を休ませなくてはならないというサインなので、無理をさせてはいけません。痛みのない範囲で動かすようにしましょう。無理にトレーニングをしてしまうと、膝蓋大腿関節軟骨(しつがいだいたいかんせつなんこつ)の障害や炎症など、他のトラブルを招く原因となります。また、無意識に膝をかばった動きになるので、適切に筋肉を鍛えることもできません。

できる範囲でゆっくりと行うことがポイントです。痛みが出た場合は、必ず医師の指示に従いましょう。

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