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使い過ぎによる膝の痛み(2):腸脛靭帯炎(ランナー膝)

更新日:2016/12/15 公開日:2015/10/30

加齢・習慣・怪我による膝の痛み

別名「ランナー膝(ひざ)」とも呼ばれる「腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)」は、ひざの使いすぎにより起きるといわれています。この腸脛靭帯炎の詳しい原因や症状、治療法もあわせて、ドクター監修の記事で詳しく解説します。

使い過ぎによる膝の痛み(2):腸脛靭帯炎(ランナー膝)

通称「ランナー膝」とも呼ばれる「腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)」の原因と主な症状、治療法について解説します。

腸脛靭帯炎(ランナー膝)とは

ランニングによる膝関節周辺のスポーツ障害の代表が、腸脛靱帯炎です。「ランナー膝」とは、その名の通り、中・長距離のランナーに起こりやすい膝スポーツ障害の総称ですが、代表的な腸脛靱帯炎を指してこのように呼ぶことが一般的となっています。

腸脛靱帯は、太ももの外側にある靭帯です。上は股関節外側の大腿筋膜張筋とくっつき、膝の外側の骨(隆起している部分)である大腿骨外顆(だいたいこつがいか)を経て、脛骨(けいこつ:すねの骨)の上部に付着しています。腸脛靱帯炎は、ランニングによって膝の曲げ伸ばしをくり返すことで、腸脛靱帯と大腿骨外顆がこすれて炎症を起こす症状です。これにより、膝に痛みが生じます。

主な要因は腸脛靭帯の酷使によるものと考えられていますが、この他、柔軟性不足や筋力不足も関係するとされています。また、硬いシューズや硬い路面、下り坂が多い、ランニングフォームなども問題になるといわれています。中には、ランニング時に酷使される大腿筋膜張筋の緊張が最大の要因と考える医師もいます。使いすぎることで過緊張を起こし、これに引っ張られて腸脛靱帯も拘縮(収縮)し、大腿骨外顆とこすれやすくなるというわけです。

ランニングの他、自転車、水泳、バスケットボール、エアロビクス、バレエなどでも起こることがあります。

腸脛靭帯炎(ランナー膝)の症状

始めはランニング後に膝の外側に緊張や違和感、痛みを感じ、徐々に灼熱感に変わってきます。初期は、休むと痛みは消失しますが、ランニングを続けていると徐々にランニング中にも痛みを感じるようになり、走れなくなったり、休んでも簡単に痛みが消えなくなります。

腸脛靭帯炎の治療

まずはランニングを休み、炎症が治まるまで安静にしましょう。無理にランニングを続けると症状が悪化して治るまで時間がかかってしまうため、初期段階で休養を決断し、しっかり治すことが大切です。初期症状であれば、3日程度の休養で治ることが多いです。

痛みや炎症が強い場合は、消炎鎮痛薬(内服・外用)の使用や湿布、アイシングなどを行いましょう。超音波などの物理療法や、伸展性を高めるストレッチも効果的です。手術の事例もありますが、一般的ではありません。

腸脛靭帯炎を予防するには

腸脛靱帯炎を起こす要因をできるだけ排除するよう、ランニングを行う際には以下のことに注意しましょう。

・トレーニング量を見直す(過剰なトレーニングを避ける)。

・ランニングコースを見直す(硬い路面や下り坂が多いところは避ける)。

・シューズが硬いなど、合わない場合は交換する。

・運動前後に腸脛靭帯の伸展性を保つストレッチ(ウォーミングアップ)を行う。

・1日に3回、15分程度アイスマッサージ(炎症部に氷を当てて冷やしながら行うマッサージ)を行う。

ちょっとした意識だけで、発症率は下げることができます。ぜひ、試みてください。

この病気・症状の初診に向いている科 整形外科

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